元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

373.

そう、俺はこの時ミリアが俺にプロポーズしてくれた時のことをふと、思い出していた。
俺達が次の町に向かって出発してからしばらくすると。
突然モンスターが襲ってきたのである。俺はそれに対応する為に剣を構えた。
そして俺はその敵に対して剣を振りかざしたのであったがその攻撃が全く通用して
いなかったのである。
俺の攻撃はその敵には全く効かなかったのだ。
（くそっ！一体どうすればいい！？俺はどうしたらいいんだよ！）
俺は自分の力に自信があった。だからこそ焦っていたのだ。だが。
するとその時、 ミリアは、突然俺の手を握ると俺に語り掛けてきたのである。
その声を聞いた瞬間俺は何故か安心した。
そうすると、不思議な事が起きたのだ。
なんと、俺が今まで苦戦していたその敵を一撃で倒すことが出来たのである。
俺が困惑しながらも、その光景を見て驚いていると。
「ねぇ、貴方、スローライフはどうしたの？」
ミリアが不思議そうな顔でこちらを見つめてきていた。なので
「は？何を言ってるんだ？ミレア、それより、お前の魔法はいつの間に使えたんだ？」
俺の言葉を聞くと。ミリアはとても驚いた表情を見せた。
「私はSSS級冒険者よ、何で護衛しているあなたが、モンスター倒せるのよ」
俺に詰め寄るようにして話しかけてくる。
（うおっ、ちょっと待て、俺に近寄ってくんなよ、なんか変に意識しちまうじゃねーか、
落ち着け、相手は子供なんだぞ、そう自分に言い聞かせていると）
ミリアの身体が光ったと思ったら、いきなり大人の体になったのである。
その光景に俺は驚いてしまうと、ミリアの方に目を向けてしまう。
その美しい肢体に思わず目を奪われてしまっていた。
そして胸の方は大きすぎる訳ではなくちょうど俺の理想に近い形をしておりとても
美しかったのであった。
そしてミリアは、大人の姿になって俺の手を取ると、俺達はその場から離れて次の国へと
向かいながら会話を続ける。
だがミリアはさっきのことが納得できないのか、 俺はそんな彼女を見ながら思った。
やっぱりこいつもただの人間で弱い存在だったということを。
そう俺は確信したのであった。
（ミリアがあそこまで強くなっていたとは正直驚きだぜ、だけどミリアだって
本当は辛かったんだろ？自分だけが取り残されているようで、
俺も同じだ、俺も仲間を失った）
俺がそんなことを考えていると。
（そう言えば、俺はこの世界では、生産任されてかされているんだっけ）
そう思い出すように考えるが特に何もすることが思いつかずに結局は次の街まで行くことにする。
そして、それからしばらくして、ついに目的の街に着いた。
そこで。
俺はこの街でもまた問題に巻き込まれていくことになるとは思ってはいなかったのである。
なぜならこの街ではこの国で一番大きな闘技場があるという事で俺は早速そこに向かう事にする。
そこには当然の如くSランク以上の強者が集まっておりその誰もが、名をあげようとしていたのだ。
そして俺はその中の一人と戦う事になったのである。
（しかしどうしてこうなった？）
俺はその事を考えているとある一人の男が俺の前に現れて話しかけてきた。
「あんたが例の新人か」
男は俺のことを見るとそう言ってきたのであった。
そして男は剣を構えて戦いを始めようとすると、 突然、審判役の女性が慌ててその男を止めに入るが
「うるせぇ！こいつはここで潰しておく必要があるんだよ！」
そうすると男の持っている剣のオーラのようなものが変わったように見えた。
（おいおいまさかこれはあれか、あの剣聖と同じタイプってやつか）
すると審判の女が俺に声をかけてくる。