元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

372.

（なるほどね～、確かにそうかも）
俺が、そう思っているとこの国の王と名乗る人が話始めると。
どうやら、どんどん流通して欲しいという事で、この国の生産を任されることになった。
「王、では初めに王の所にあるキャロットリオル5匹下さい」
キャロットリオルとはキャロットしか食べない鳥の事である。
そしてその肉はとても旨味があり高級品でもある。
俺がそういうと、王様は渋い顔をしていた。それも当然だろう、何せこの鳥の卵がこの国にとって
貴重な収入源なのだからだ。
（俺としては、卵なんていくらでも手に入るんだが。それは黙っておくとするかな？）
俺は心の中で笑みを浮かべていたのであった。
（まさか、こんなことになるなんてな。しかもあんな凄い料理が出来る女の子がいて
俺に惚れていたなんてな～、本当に人生は何が起こるかわかんねぇな）
俺はミリアと出会ってからの毎日を思い出すように思い出に浸るとこれから先のことを考える。
俺は今この城で軟禁状態にあるのであった。
（だけどあの子はそんな状況になっても諦めずに頑張っていたんだよな～。
だから俺は彼女を助けるためにここに連れて来てくれた奴らの思いに応えるしかないな）
俺の心は既に決まっていた。
ミレアに告白する。
ただそれだけの事だと思っていたのだが。
（まさか、俺をここに送り込んだ神様達までも助けてくれようと思っているとか言わないよな？
流石にありえねえよ）
そうしてこの世界での出来事を思い返していく。
だがやはり何も思い浮かぶ事はなかったのである。
そうして考え込んでいた俺はようやく決断する。
「スイートを作ろう」
そしてこの世界で作るスイートについて考えていた。
この世界では、砂糖はあるが蜂蜜はないのである。だから蜂蜜を使うスイートを作る事を
決めたのであった。
（まぁ、この世界に来てまだ数日なのに。俺のスイートを気に入ってくれてるし、それに
もうすぐ結婚できるし）
そして俺は、厨房に入ると。
調理を開始したのであった。
俺は調理を開始するとまず最初に、この世界で作れる材料の確認を行う。
この世界での材料は全て把握済みなので、あとは俺のスイートが通用するかどうかを確認する
だけであった。
それから俺は、この世界で初めてのお菓子を作ったのであった。
そしてその菓子は、この世界でも人気が出たが俺はミリアの好きな物を沢山用意しようと考えていて、
その為の素材の調達を頼むことにし。ミリアにはある依頼をお願いすることにしたのである。
そしてこの国を出る前に。俺はこの世界の調味料を仕入れておきたかった。何故なら、
この世界の物を使えばスイートをより良くすることが出来るかもしれないと考えたからである。
（確かあの子はこの国の料理長と知り合いだったから、彼女に頼めば色々教えてくれるはずだ）
俺はこの国の料理をもっと良い物にしたいと考えていたのだ。
だからこの国の特産品を扱える商人を探すことにした。
だが、この国の商館に俺が入るのはまずいと判断することにした。
そして俺とミリアは、次の国に向かう為に、俺が作った乗り物に乗り込んで移動を開始することになった。
そう、俺は馬車よりも快適に移動する為のものを作り上げたのである。
（よし！これで次の国に行ける）
そう思うと、俺は少しだけこの世界での生活に馴染んできていることを実感しつつ、
俺の大切な人を守るためにも頑張ろうと心に誓うのであった。