元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

334.

それでも俺は彼女の為に頑張ろうと
誓ったのだった。
そしてミリアに作り方を伝授して
もらっていざ、材料集めに行こうと
すると、既に完成された状態の材料を
手渡されてしまい、結局その場で
作ることは無かった。
ミリアはお礼を言いながら
帰ろうとする俺を引き止め、お腹が
空いていたのだろう、俺の手を引いて
食卓まで連れて行くと早速俺の用意した
材料で作ったと思われる、
クッキーを食べ始めた。
どうやらとても気に入ったらしい。
俺は喜んでくれたことにほっとするので
あった。
ミリアの手作り料理はどれもすごく
美味しかったが、
その中でも俺の一番のお気に入りは
ハンバーグだった。
俺は毎日食べても飽きないと思うほどの
味に感動し、思わず泣きそうになって
しまった。
それからしばらくしてミリアが俺に
一緒に冒険に行かないかと言い出してきた。
もちろん俺に断る理由はないため了承するのであった。
するとミリアが突然服を脱ぎ出したので、
慌てて止めると彼女は着替えるために
脱いだだけと言っていた。
俺が誤解していると分かった彼女はすぐに俺に謝ると、
恥ずかしそうにしながらも 事情を説明してきた。
俺が勘違いしていたことを知った
俺はミリアに一言告げて、その場を離れようとしたが、
彼女の涙に気づき足を止めてしまった。
するとミリアは、俺に自分のことをもっと
知ってほしいという。
俺は、ミリアの言葉を聞いて自分の気持ちを
伝えるために彼女の目をしっかりと見た。
すると、ミリアは顔を赤面させながらも
俺に自分の胸の内を打ち明ける。
その言葉を聞いて、 俺は自分の感情を
必死に抑えていた。
しかし彼女はそんな俺を見て
我慢の限界に達したようで
再び涙を流して いると俺に自分のことを求めてきた。
そして彼女の唇が自分の口元に
触れるとそのまま
ベッドに倒れこんだ。
すると、部屋の扉が開いて誰かが
入ってくると
俺達は慌てて離れると、入ってきた人物は
アリアだと知ると俺は安堵していた。
俺は、彼女に謝罪すると、アリアから
俺に提案してくるのであった。
アリアは、
「俺と一緒に魔王の城に行く……」
そう言って聞かないのでさすがの俺も、
「俺も魔王の 所へ行く途中だ」
というと俺のことも連れて行って 欲しいという。
俺も特に予定がなかったので
アリアを連れて魔王の城を目指す事に決めた。
そしてミリアに別れを告げると
ミリアは俺達に付いて来てくれと頼んできた。
ミリア曰く、
「ミリアと魔王は二人で一つの存在なのだ」
という。
ミリアの話を聞き終えた
俺はミリアの言葉を信じることにした。
ミリアの言う通り魔王城に着いてから
魔王の姿を確認すると魔王とミリアの体は
淡い光を放っておりまるで
光の粒子のように思えた。
しかし次の瞬間その光が消えてしまう。
するとそこには誰もいなかったのだ。
ミリアも困惑した表情を見せており
俺は魔王はどこか別の場所に
移動したのではないかと考える。
すると突然背後で殺気が感じた。
俺は振り向くと、いつの間に
現れたのか魔王の姿があった。
その顔は仮面を被っていたものの
やはり 魔王の顔をしていた。
その事実を認識して、俺は恐怖を
覚えると体が硬直してしまう。
そして次の攻撃に備えるが相手はこちらを
じっと眺めているだけだったので
俺は意を決して攻撃を仕掛けることにする。
俺の攻撃は魔王によって簡単に
弾かれてしまう。
さらに、魔王の攻撃を受けて俺は
吹き飛ばされてしまう。
何とか受け身を取ることができた
おかげで怪我はなかった。