元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

179.

しばらく何も見えなかったが徐々に目が見えるようになりようやく辺りの状況を把握しようと
し始めるとそこは俺の住んでいた家だった。
しかも俺は、ベットに寝ているのだ、隣を見るとそこには
「あっ……」
と小さく驚きの声をあげる。そこには妻の姿があったのだ。
彼女は眠っているようでこちらに気がついていない。
なので、起こさないように気をつけていると不意に扉が開かれてしまうのだった。
そこには幼い子供がいた。その姿を見て、先程自分が見た夢はなんなのだろうと疑問に思ったが
特に気にすることも無く俺は、
子供を抱きしめてあげた。するとその子が泣いてしまい、
妻を起こしてしまったようだ、
妻は不思議がりながらも状況を理解できたようで、
とりあえず安心したのか泣き疲れた子を抱え上げるとそのまま寝室を出て行ってしまうのだった。
残された俺は一人になったのを確認するともう一度、眠ることにしたのである。
次に目覚めた時はまた違う場所になっていた。
「お父さん！」
そう言ってアリアが嬉しそうに飛び付いて来たのだった。
「アリア？どうしてここに」
「お父さんに会いたくてずっと待ってたの」
と言って頬を膨らませる彼女だったが俺はアリアを抱きかかえると落ち着かせてあげようとする。
すると落ち着いたのだろうか アリアが離れると話を始めた。
「お母さんに内緒で来ちゃった。私どうしても会わなきゃいけない人がいて」
そう言ったのだった。
「ふぅーんそうかいそうかいそいつがお前の会いに来たかった人物だったわけだ」
俺はアリアにそう話していると俺の横にいる少女が話しかけてきたのでそちらに
顔を向けると俺は固まってしまった。
「お父さんに何をする！」
そう叫ぶと突然襲いかかって来たので慌てて止めると アリアが涙ぐみ始めてしまい、
困っていると彼女が抱きついて謝ってきたので何とか誤解は解けたのである。
ただそのあとにアリアが何故か拗ねてしまっていた。どうしたら良いのかわからずに
困惑するしかなかったのである。
はぁと溜息をつく。
まあ、結局アリアは置いてくることなんて出来ない訳だし連れて行くことにした。
ミリアとミリアのお婆さんと話をした後にアリアの服を買わないと行けないしな、
そんな事を考えていた時である。
アリアに腕を引っ張られると連れていかれた先は 女性用の衣料品店が連なっている
ところに連れてこられていたのである。
アリア曰く、
「女の子に必要なものはここで揃えろとのこと」
と言われたのである。
妻であるミリアと来ていてとても大事な事を
思い出した。
俺は……何で此処に居るんだ？