元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

172.

俺はミリアの顔を見つめながら静かに首を縦に降り、先ほどあったことを話しはじめるのだった、
その話をしていくにつれてミリアの顔色は段々良くなっていき最後に納得するように
大きく一度うなずいてみせたあとにこう切り出したのである。
それを聞く限り、恐らくだけどこれは何かの魔法だと思うって言われたけどよく
分からないのでよく分からなくてと伝えるとミリアはその考えを詳しく教えてくれたのだった。
確かにこの世界に転生した当初もミリアとはこんなやり取りがあったことを思い出すと
俺の考えを伝えてみると意外そうな顔をした後にミリアが少し思案顔になってはまた
すぐ元の状態に戻していた、
だがやがてそれも収まると俺の方をまっすぐと見てきてこう伝えてきたのだった、
ミリアは俺の目を見据えながらはっきりと、
ミリアが言うには元々魔力は人間誰しもが持つものであるということだがしかしそれにしても
異常なくらいに俺の体に纏わりついているのはやはり魔法のせいではないかとミリアの見解は言う、
何故ならこの俺に起きている症状が、もしミリアのいう通りでこれが魔眼による呪いだったとした
ならば俺は今の時点で死んでいるはずで、
俺は生きているからだと言っていた、だがあくまで可能性の一つにすぎないらしく断定はできないそうだ、
俺はそのことを聞くとなんとも言えない気分になる、
なぜならば俺は今の自分に起こっている状態は間違いなく魔導の力の片鱗であると確信しており、
俺の身に異変が起きる前までは普通だった俺がこうなった原因はこの目にあると思っている、
だからこそミリアのその意見がとても正しいのだと思いつつも俺としては否定したいのだった。
しかし今はミリアの話を信じることにした。
というのも俺としてもこのままこの力を野放していいものかという疑念があるのだ。
というわけなのでこれからは今までよりもより一層慎重に行動しようと誓うと同時に
改めて覚悟を決めなければ
ならないと感じたのだ するといつの間にかさっきまであった重い空気はなくなり
二人の間には和やかな空間が流れていることに気づいた俺は内心の動揺を誤魔化すために
あえて軽い口調を装いながら話しはじめたのだ。
だがそれでもなおどこかに緊張感が残っているのか無意識のうちに声に出して確かめるような
言い方になっていたが
特に気にせずそのまま話を続けていくことにしたがそんなふうに思ってはいても
結局最後は冗談を言うかのようにいつもどおりに戻ろうと決めてしまうあたり我のことで
はあるがつくづく馬鹿だなと思ってしまうがもはや習慣になっているようなものであり最早
変えることができないのだ。