元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

165.

その銀髪の少女はとても綺麗なドレスを着ていたのでどこかのお嬢様かな？
と思ったのだ。
すると彼女がこちらに向かって歩いてきた。
するとミリアと勇者はその女性を見るとすぐに立ち上がり彼女に向かってお辞儀をしたのだ。
すると彼女は笑顔でこちらに話しかけてきたのである。
「はじめましてユウトさん」
そう言ってから彼女はこう続けたのだ。
「私はこの国の王女をしております」
（えっ！？  この子がこの国で一番偉い人なのか？）
と思っていると、王女はこちらに向かって手を差し出してきたのだ。
俺はとりあえず握手をすることにしたのだ。
すると王女はこう言った。
「私のことは気軽にエリーと呼んでください」
そう言って微笑んでいたのだ。
そうして俺は彼女と握っていた手を離すと、俺の側に立っていたミリアと勇者の方に視線を向けた。
するとミリアと勇者は緊張した面持ちで俺の方を向いてきた。
そうして俺が二人の方を見ると同じように二人が俺のことを見ていたのである。
するとミリアが俺の方をじっと見つめながら小さな声で俺に言ってきた。
「ユウトくんってやっぱり凄かったんだね」
そう言ってからミリアが俺の手を握ってからこう言ってきたのである。
「これからもずっと一緒にいてねユウトくん」
そう言ってからミリアは俺に抱きついてきた。
すると勇者がミリアの反対側から俺に抱きついてきたのである。
そうして俺は二人に抱きつかれた状態で困っていた。
そうして俺は二人に抱きつかれたまま、しばらくの間、身動きが取れなかったのである。
しばらくしてから俺はミリアと勇者の二人にこう言った。
「そろそろ離れてくれないか」
そう俺が言うとミリアと勇者の二人は慌てて俺から離れたのである。
そうして俺は立ち上がった。
そして俺は目の前にいる王女に向かってこう言った。
「それで俺はなんでここにいるんですか？」
そう俺が聞くと王女はこう言った。
「それはですね。実はあなたは勇者様なのです。なのであなたには魔王を倒していただきたいと思いましてこうして呼び出しました」
そう言ってから王女は笑みを浮かべていた。
だが俺はそんな話を聞いてこう思ったのだ。
もし仮に俺が勇者だとしても魔王を倒すなんて無理だろうと。
だから俺はこう言った。
「すみません。俺に魔王は倒せません」
と俺が言うとミリアと勇者が驚いた顔をしていた。
そしてミリアは俺にこう言った。
「どうしてそんなこと言うの？」
とミリアが聞いてきたので俺はこう答えた。
「いやだって俺は雑用係だし」
と俺が言うとミリアは悲しそうな顔をしてこう言った。