元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

161.

（そういえば、あいつが俺を追放する原因を作ったんだよな）
と俺が思っていると、勇者は俺の前まで歩いてくると俺に向かってこう言った。
「やっと会えたね。僕の雑用くん」
と彼は言うと俺はこう言った。
「そうだな。まさか俺の事をずっと探していたのか？」
そう俺が言うと彼は首を横に振った。
「いいや違うよ。君を探したのは偶然だよ。だけど君を見つけたのなら会いたいと思っていたんだ」
と彼はそう言ってから俺の手を握ってきたのだ。
俺はそんな彼を見つめてからこう言った。
「俺に会いたかったのか？」
と俺が聞けば彼は笑顔でうなずいていた。
そして彼は続けてこう言って来たのだ。
「そうだよ。君には聞きたいことがたくさんあるからね。まずは君のステータスを見せてくれないかな」
そう彼が言うと俺は自分のステータスを表示させた。
するとそれを見ていた彼は驚いた顔をして固まってしまったのだ。
それからしばらくすると、彼は俺から手を離すとこう言った。
「驚いたよ。君は本当に規格外の存在みたいだね。
だけどこれで確信した。どうやら君は本当に本物のようだね」
と彼は言うと今度はミリアの方に近寄っていった。
そうしてミリアのステータスを見た後に、ミリアに話しかけた。
「ねえミリアさん。もしよかったら僕とパーティーを組んでみないかい？」
そう勇者がミリアに言うと、ミリアは俺の顔を見てから俺にこう聞いてきた。
「ユウトはどう思う？」
そう聞かれたので俺はこう答えた。
「ミリアがそうしたいのであれば俺は構わないよ」
と俺が言えばミリアは笑顔でこう言った。
「わかった！   私もあなたとパーティーを組むことにする」
そうミリアが言えば勇者は笑顔でこう言った。
「ありがとうミリアさん。これからよろしく頼むよ」
そうしてミリアと勇者はお互いに握手をしたのであった。
そしてその後、俺達3人は城に行くと、そこで俺は国王に呼び出されたのだ。
そして俺は玉座の間に入るとそこには王様の他に沢山の貴族達がいた。
そして俺達が部屋に入っていくと貴族達からは歓声が上がったのである。
それからしばらくしてから俺達は王座の前に立つと、俺は頭を下げてから挨拶をしようとした。
しかしそれより先に王様の方が俺に頭を下げてから俺に謝罪をしてきたのだ。
そうして王様は涙を流しながらこう言ったのである。
「すまなかった！   本当に申し訳ないことをした！」
そう言われて戸惑っていると、隣にいた大臣らしき人物が王様に代わって事情を説明してくれたのだ。
それによると今回の件はミリアの母親が攫われた際に彼女が持っていた手紙が原因らしいのだ。