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「どうするの~?  あんな大きな魔物見たことがないんだけどな。とりあえず逃げる?  でもどうやって?」
と会話をする俺たちだったがそこで俺はふと思い出したのである。
俺はアイテムボックスのスキルを持っておりその中ならば何でも入れられる。
しかもいくら物を入れておいても劣化することが一切無い優れものである。
「あそこならばあいつが入る大きさはあるはずだからとりあえず入っておけ。
後でどうにかするからな、ほれ急げ、捕まると大変なことになるぞ!!」
俺が慌てて指示を出し、慌てながら俺の後ろに隠れたエルミアの手を掴むとそのまま引っ張り上げる。
その反動で俺達は離ればなれになってしまう。
「ちょ。
待てよ おいっ!  くそっ この化け物の野郎が俺からこの女を奪い取ろうっていうんじゃねぇだろうな?」
と怒りがこみ上げて来てつい声が大きくなっていた俺であったが、
その瞬間に後ろより糸が吐き出されてそれが絡まってしまい身動きが取れなくなってしまう。
それどころか、どんどん引き寄せられて行き、ついには飲み込まれそうになるのである。
(これはやばいかもしれない……俺の人生これで終わり?
いやまだ死にたくないんだけどね?
だってまだまだ人生楽しめていないし??
せめて彼女ぐらいは作ってからにしておきたいし??
いやまて、そもそもこの状況が詰んでるというのもあるんだけど、そんなのはこの際置いといて。
何とかこの現状を打開しなければ)
「仕方がないな……。あまり使いたくはなかったんだけれど。
奥義を発動させるしかないみたいだな。本当は使う場面では使わないようにと心の中で思っていても
結局はこの場面でしか使っていないんだよな。俺はこういう男なのか?
それともやはり俺自身が変われるチャンスを待っていただけ?  どっちなのだろうか?
俺としては俺自身も成長しなければならないから、こういった経験をするのは悪くはないんだと思うわけだ。
とはいえ今はそういった状況下じゃないからな。さっき使ったばかりの必殺技を使うことにしようかな。
でも今回はいつものとは違う技を使ってみることにするか。そうすれば俺の成長につながるだろうから。
よし発動。これが俺の奥の手で最終兵器だ!  その名も……そうだね。
やっぱり恥ずかしいなこれ……うん。名前は【大脱出】と、いう事にしておく。
それで早速使ってみようじゃないか。これは対象の人物を別空間に飛ばしてくれる便利な代物である。
それで俺が使えるようになっているのは自分のみ、俺以外の人は使えません。
ちなみに使用回数の制限とかは無いのでいつでも使用可能というチートじみた効果である。
しかし欠点があるとしたら自分の意志で戻って来ることができない。
だから俺がいなくなった場合は俺のことを探そうとせずに大人しくしていると、
いずれ元居た世界に帰してくれる仕組みとなっている。だから安心してくれ」
そう説明すると俺を縛っている力が弱くなり俺はそこから逃げ出すことに成功するのであった。
俺は離ればなれとなったエルミアを探す事にするのだった。
「えっと、俺の彼女は何処に行ったのでしょうか……」
そう呟き辺りを見渡すが何処にもいないから俺は困ってしまう。
ここで俺はある考えに至ったのであった。
その方法は一つで単純に俺があのでかい奴の中に入り込み、中の捜索を行うというものである。
その前に一応俺はあの蜘蛛に向かって呼びかけることを試みるが反応は全くなかったのであった。
どうすればあの場所に入って行けるのかを考えていた時に俺はあるものを発見した。
それは、地面にぽっかり穴が開いているのを見つけたからである。
それを見つけ出したからにはやるしかないと思い俺はその洞窟に入る事を決める。
それから俺が内部に侵入するとその光景を見た俺は思わず、驚いてしまう事になる。
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