悪役令嬢は隣国へ嫁ぐようですよ！？～私は旦那様に愛されてそして生まれるRhapsody～

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ちなみに彼女は私を着替えさせてくれた後に紅茶を用意してくれて、私を落ち着けるように優しく話しかけてくる。
「もうすぐ旦那様がいらっしゃいますのでそれまでこちらで寛いでください」
とのことでしたので私は遠慮なく頂きましたわ。
しばらくすると部屋に入ってきたバレッド様と顔を合わせることになったので挨拶を交わしていきます。
他愛のないことを話したりした後で私はバレッド様から衝撃的な発言をされることとなりました。
その内容というのが
「君が眠っている間にお腹の子が生まれる準備が整ったから今から生まれるところまでいくよ。君の出産に
立ち会っても良いよね」
と言われて、嫌な予感しかしなかったために拒否したのですが、私が何を言った所で無駄だと思い、従うことに
したのです。
その結果、お産の時間が近付いてくるにつれて緊張感が高まり、お医者様に見守られつつ花弁から赤子の頭が姿を
見せて、いよいよお産が始まりました。
最初はなかなか出てこようとしませんでしたけれど、力み続けているとおならが出てしまってバレッド様の笑いの
ツボを刺激したのか、
その拍子に出たようで無事に生まれて来ることができましたのよ。
それでですねバレッド様はその子を抱きかかえて微笑んでいたのを見た時は凄いと思いましたし感動したのでした
わね。
でも生まれた子供の名前はどうするつもりなのだろうと少し疑問を抱いていたのですよ？
まさかバレッド様の好きな名前を付けるつもりではないでしょうね！？
と思っていたけれどその考えはすぐに払拭されたのよ。
どうもバレッド様は女の子だったみたいだからね？
私は男の子を望んでいたのだけれど残念だったわ。
その後、私達の子供が順調に成長していく一方で私達は子育てに追われることになりましたわね。
特に大変なのは授乳をする時でしょうか？
赤ちゃんとはいえ私に吸い付いている姿を目にしますとその子は私のお乳を飲むのに一生懸命になっていて可愛ら
しいなと思いますの。
そしてある程度大きくなっていくに連れて私はお母様から教えられたことを思い出してこの子に教え込んであげ
なければならないことが沢山あるんだということを実感しました。
例えば、男女問わずに愛情を持って接すること、困った時に頼ることが出来る人に心から頼りなさいということ
など、まだまだ覚えることが山積みとなっておりまして大変です。
「マリアベル、そろそろ起きる時間だから早く支度をしておきなさい」
バレッド様は私に呼び掛けてきた後で、すぐに立ち去って行き、私は朝を迎えたので早速ベッドから出て動き
始める。
服を着替えた後で顔を洗ったり髪をといたりしてから歯磨きを済ませると、バレッド様の元へと向かうことに
決めてから足早に彼の元へと向かった。
ドアを叩いた後、バレッド様の返事を待つ、ドアを開けたバレッド様と顔を合わすなり、
「おはようございます」
と言い、頭を下げれば彼もまた、私に向かって朝のあいさつを交わす。
これが私と夫の一日の始まりなのだが、私はこの生活に不満を感じてはいないなぜなら夫はとても優しい人で
私のことを誰よりも愛してくれていて大切に扱ってくれているからだ。
バレッド様に愛されていれば何も不満などなかった。
そんなある日のこと、私は夫が一人で外出するということを知ったのでその日だけは家で一人
で過ごすことになると分かっていながらも黙っていた。
というのも最近、夫は最近忙しいらしく家に帰れない日が多くなってきているようで私とはすれ違いの日々を
送っていた。