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それから二人で食事を取りながら他愛のないことを話し合って過ごす。
バレッド様と過ごしている時間は私にとっては大切な時間でもある。
しかし、この日は何時もとはちょっと違いがあった。
彼は何処かへ出掛けると言い出して身支度を整えると外出して行ったので、
一人になった私もまた外に出ることにした。
そうして屋敷から出て向かったのは教会だった。
そこにはシスターの姿が有ったので私は彼女に挨拶をすることにした。
「あら、貴女は確かバレッドさんと一緒に暮らしている娘ですね」
バレッド様のことをそう呼んだ事に驚いたが、バレッド様はこの教会の
関係者というより私と同様にバレッド様が保護した少女であったのだ。
そのため彼女がここで働いていることも理解できて私は納得していた。
そして私は最近起きている事件の話を聞こうとした。
「あの、すみませんが、例の件に関してなんですが何か分かりましたでしょうか?」
そう聞いたところ彼女からは答えを返されることは無かった。
それは私に対する警戒が表れているためのものだと分かったが、私がバレッド様の妻として相応しくないと
思わせるために色々と言われ続けた結果、私は彼女の敵となっていたのだ。
私自身もそんなことをするつもりはさらさらなかったわけで、
バレッド様から言われるまではそうではなかったのであるが、
結果として私がした事はそういうふうになってしまったのだから私自身でも反省すべき所だと思う。
「いえ、特には。ただ私としてはバレッドさんの側にいてあげることが一番だと思います。
それに貴女の行為は世間的に悪とされている行為なんですからそれを咎められても仕方がないことですよ。
悪い意味ですが」
私を罵倒するのは良いけどバレッド様を悪く言われたくは無かった。
彼は決して間違った行いはしていないからだ。
ただ、そんなに好きな相手が居ながら他の異性に手を出した事を指摘されているのは確かに
間違っていると思わざるを得なくて。
けれどそれで良い。
私は自分の意思を持って行動しているから間違いもないし。
「私がどんな目に遭おうが私の勝手でしょう?  あなた方が口を出すことじゃないはずです。
ましてや私が幸せになれるなどと妄言は言わないようにして頂けませんかね」
私はそんな風に返した後で少しばかりの間が空いてしまい沈黙が続いたところで私が切り出したのだ。
もう用も済んだからそろそろいいかしらと思ってね。
「失礼します。私には他にやるべきことがあるんで帰ります。邪魔されたくないんですよ。ではごきげんようで」
「待ちなさい!  そうやって逃げ出そうとしても無駄だから。私からは決して逃がさないからね。
私は決めたのよ。あいつに復讐するために私は貴方を捕まえて二度と外に逃げられないようにした上で
徹底的に痛めつけるんだから」
「私はね。私はあんたが嫌いなの。はっきり言って大っ嫌なのよね。
どうしてこんな奴が幼馴染なのか疑問でしかないし
関わりたくもなかったから今まで会わないようにしていたんだけどね」
突然私に対して罵りだしたので面食らう羽目になったのは仕方のない事であろう。
まさか自分の親友と初めて出会った際にここまでの仕打ちを受けるとは全く予想もしてなかったけど、
彼女は私の話を聞くつもりなど一切ないらしい。
私は溜め息をつくと、冷めた目つきを向けると呆れた声音で言うことにした。
どうもこいつは勘違いをしているのだけど、私がお前と話すのも嫌だしそもそも
一緒に居ることすら苦痛なのに気が付いていないとか愚かとしか言えないから。
あ~こいつマジ面倒臭い性格してんじゃん。
あーうざ。
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