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「バレッド様は皇帝で私は皇妃なのにどうしてバレッド様は稼いできているの?
私の為って言うけれど、本当は他の女性の為に使うのでしょ?」
私が嫉妬心丸出しにして詰め寄れば、彼は困った表情を見せる。
バレッド様は騎士団に所属して戦地に赴いておりそこで稼いだお金で生活しているの。
私と結ばれる前は騎士団に所属していたそうで、その時の仲間がいるそうなの。
バレッド様の話によるとその方たちの中には結婚している人も多いらしくて、子供までいるらしいの。
でも私の方が年上で子供が欲しいから私と結婚したんじゃないのだろうかと思ってしまう。
私は早くバレッド様との愛の結晶を作りたいと思っているの。
それだというのに彼は全然私を求めてくれないので不満に思っているの。
「あのね、バレッド様は最近、全然私の事を抱いてくれないし、魅力ないのかな?
本当に抱かれない女って恥でしかないのよっ!」
そう言いながらも私はバレッド様に歩み寄れば、バレッド様の頬に何発も平手打ちしているの。
そうして私は彼を押し倒して上に覆いかぶさる。
馬乗りになるような感じでバレッド様を見ているの。
「いい加減、私以外の女性に興味を示すのやめてよね」
「すまない。だけど俺には君しかいないんだ。信じてくれ」
そうは言ってくれるけど信用できないわよね~。
だってバレッド様は私が誘っても断るばかりなんだもの。
それにこの国に来てからはずっと仕事ばかりで構ってくれないし、
浮気をしているんじゃないかと心配になってきていたの。
なので思い切って確かめることにしたのよ。
バレッド様の部屋に行ってみると誰かと話していたみたいで驚いたんだけど、
こちらを向くとその相手の女性が振り向いたので見覚えがあった。
彼女は隣国の貴族令嬢だったと思う。
以前バレッド様と一緒にこの国に来ていたので見掛けたことがあるの。
確か名前はアメリアというお名前だったと思う。
彼女がここに居るという事はもしかしたらこの人はバレッド様を狙ってるのではないかしら。
そんな不安が胸の中に浮かんできた。
そう思った瞬間、急にムカムカしてきたわ。
やっぱりバレッド様はモテすぎだと思う。
だからこうやって私が側にいないと不安で不安で仕方がないのだわ。
「あらまあ、マリアベルさんではありませんの。久しぶりですわね」
相変わらず上から目線で喋りかけてくるけど、今はバレッド様の側に行く方が優先事項だわ。
彼女の言葉を無視してバレッド様の元へと向かうと隣に立ち微笑む。
そうすればバレッド様も笑い返してくれるから嬉しいのよね。
そうしてバレッド様の腕を取るとギュッと身体を密着させる。
するとアメリアは悔しそうな表情を浮かべる。
どうやら私が嫌いなのよねこの方は。
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