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「ありがとうございます。これは洗濯してくれるんですよね」
彼は笑顔を見せつつ質問をする。
だが内心ではこんな格好でいるところを見られたことで少し動揺をしているようでもあった。
一方で彼女からの返事はなく黙っているだけである。その様子を見たエメアリアは彼の代わりに口を開く。
「あの……」
ようやく口を開けたと思ったがそれ以上は何も言えなかった。
それに対して再び返答がない事を感じたエメアリアは再び同じ言葉を紡ぐことにしようと考えたその時だった。
「あっ」
エメアリアは自分の下半身に違和感を感じ取った為スカートを持ち上げた状態で足元を見ることにする。
そこで初めて今の自分がどういう状況にあるかを自覚することになったのだから無理もない話だろう。
「ひゃああああ!」
2人の目の前には下着姿になったエメアリアが居たのである。
それも大事な部分が見える寸前の状態で立っているものだから流石にこれには驚きを隠すことはできなかった。
シュバリアは一瞬固まってしまったがすぐ我に帰ると彼女を叱咤することになってしまう。
そしてそのまま彼女と会話を続けることになった。
ちなみにエメアリアに関しては未だにショックが大きいらしくその場に座り込んでしまう始末である。
ただでさえ先程までセックスばかりしていたという事もあり体力が残っていないせいもあった。
そんな中でもなんとか服を着替え終えることができたのであるが、その際も終始無言のまま時間が過ぎていった。
その間シュバリアはこの女性の名前を知らなかったことを思い出すことになった。
「そうだ、自己紹介がまだ済んでおりませんでしたよね私はルミナスといいます。よろしくお願いします」
改めて名乗られた女性はハッとした様子を見せると慌てて自分も名乗り始める。
「そ、そうなんですか、初めまして私の名前は……いえ、知っています。エメアリアさんですよね」
名前を呼ばれた当の本人は呆然としていたがここでやっと反応を示すことになる。
「はい、確かに私がエメアリアですけど、どうして私のことを?」
この時シュバリアはあることを考えつくのであったが、今はあえて言わずにおいた。
それよりも先にすべきことがあったからである。
「それであなたは何故ここに来たのですかね」
彼の問いかけに対して返ってきた答えとは意外なものであった。
「実は奥様のお世話をしに来た次第です」
「なるほどな」
シュバリアはその一言だけで納得する形となったわけなのだがその前に
一つだけ確認しなければならないことがある。
「わかりました。では早速頼みたい事があるのですか」
この言葉を聞いた時点で嫌な予感を覚えたのか、
あるいは単に何を言われるか想像がついたためなのかわからないがとにかく警戒心を強めてしまう。
「なにぶん急いでいましたので申し訳ありませんが何でしょうか」
彼女は緊張しながらも答える。この時点でシュバリアは確信する形となる。
彼は笑顔を見せつつ質問をする。
だが内心ではこんな格好でいるところを見られたことで少し動揺をしているようでもあった。
一方で彼女からの返事はなく黙っているだけである。その様子を見たエメアリアは彼の代わりに口を開く。
「あの……」
ようやく口を開けたと思ったがそれ以上は何も言えなかった。
それに対して再び返答がない事を感じたエメアリアは再び同じ言葉を紡ぐことにしようと考えたその時だった。
「あっ」
エメアリアは自分の下半身に違和感を感じ取った為スカートを持ち上げた状態で足元を見ることにする。
そこで初めて今の自分がどういう状況にあるかを自覚することになったのだから無理もない話だろう。
「ひゃああああ!」
2人の目の前には下着姿になったエメアリアが居たのである。
それも大事な部分が見える寸前の状態で立っているものだから流石にこれには驚きを隠すことはできなかった。
シュバリアは一瞬固まってしまったがすぐ我に帰ると彼女を叱咤することになってしまう。
そしてそのまま彼女と会話を続けることになった。
ちなみにエメアリアに関しては未だにショックが大きいらしくその場に座り込んでしまう始末である。
ただでさえ先程までセックスばかりしていたという事もあり体力が残っていないせいもあった。
そんな中でもなんとか服を着替え終えることができたのであるが、その際も終始無言のまま時間が過ぎていった。
その間シュバリアはこの女性の名前を知らなかったことを思い出すことになった。
「そうだ、自己紹介がまだ済んでおりませんでしたよね私はルミナスといいます。よろしくお願いします」
改めて名乗られた女性はハッとした様子を見せると慌てて自分も名乗り始める。
「そ、そうなんですか、初めまして私の名前は……いえ、知っています。エメアリアさんですよね」
名前を呼ばれた当の本人は呆然としていたがここでやっと反応を示すことになる。
「はい、確かに私がエメアリアですけど、どうして私のことを?」
この時シュバリアはあることを考えつくのであったが、今はあえて言わずにおいた。
それよりも先にすべきことがあったからである。
「それであなたは何故ここに来たのですかね」
彼の問いかけに対して返ってきた答えとは意外なものであった。
「実は奥様のお世話をしに来た次第です」
「なるほどな」
シュバリアはその一言だけで納得する形となったわけなのだがその前に
一つだけ確認しなければならないことがある。
「わかりました。では早速頼みたい事があるのですか」
この言葉を聞いた時点で嫌な予感を覚えたのか、
あるいは単に何を言われるか想像がついたためなのかわからないがとにかく警戒心を強めてしまう。
「なにぶん急いでいましたので申し訳ありませんが何でしょうか」
彼女は緊張しながらも答える。この時点でシュバリアは確信する形となる。
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