悪役令嬢は俺様王子に溺愛されて困ってます！

54.

私には愛する夫がいるのですが、最近困っていることがあります。
それは夫のシュバリアが毎晩のように私を求めてきて、
私の身体を隅々まで弄ってくるのです。
正直に言うと、悪い気は全くしないのですが、 流石に毎日だと、
私の身体が保ちませんから、 何とかして止めさせなければなりません。
それにしてもシュバリアはどうしてあんなに私に執着してくるのでしょうか？
そういえば、あの時はシュバリアに魔法を掛けられていたせいで記憶にないのですが、
私は一体何をしてしまったのでしょうか？
（私はただシュバリアに求められて嬉しく思っていただけなのに）
私はシュバリアに問い質すことにしました。
「ねぇシュバリア」
「ん？  どうしたんだい？  エメアリア」
シュバリアは私が話しかけたことが嬉しいのか、 いつも以上にニコニコしながら答えてくれました。
そんなシュバリアに私は聞いてみたくなりました。
何故、シュバリアはこんなにも私を求めるのですかと。
シュバリアはしばらく黙り込んでしまったが、意を決したかのように真剣な表情になりました。
シュバリアは私に話し始めました。
実は俺はある人から呪いをかけられてしまったのだ。
その人は俺のことを愛していると言ったのだが、
それがどんな内容なのかまでは分からなかったが、
その時から少しずつ体調がおかしくなり始めたんだ。
最初は少し怠いくらいで、大したことでは無かったから、
余り心配しなかったが、日を追うごとに体調が悪くなり、とうとう仕事にまで支障が出始めてきたんだ。