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それを聞いた俺は咄嗟に身構えてしまったのだが声の主は特に気にする様子もなく話しかけてくると用件を伝えてきたんだ。
「貴方に頼みたい事があるんだけどいいかしら?」
そう言って微笑む彼女に見惚れていると不意に肩を叩かれて我に返ることが出来たため慌てて返事を返すことにしたんだ。
「あ、ああ。大丈夫だよ」
と答えると安堵した様子を見せた後で説明を始めたんだ。
その内容は以下の通りだった。
「実は私、これから魔王様の補佐として魔界を統治することになってまして……その為にはどうしても必要になるものがあるんです」
その言葉に首を傾げつつ続きを待っていると更に続けられた言葉でその理由を理解することになったんだ。
曰く、彼女の一族は代々魔王妃を務めており、彼女も例外ではなく将来魔王の後を継ぐ者として育てられていたらしいんだが、
ある時を境に先代の魔王が病死してしまい、それに伴い急遽新たな魔王を決めることになったそうだ。
そこで白羽の矢が立ったのが彼女だったらしいのだが、
「私は嫌です! 別の人に代わって欲しいと言ったのですが聞き入れてもらえず……結局私が選ばれてしまったのです」
そう語る彼女の顔はとても悲しげだった。
それを見て同情した俺は慰めるためにも声を掛けることにしたんだ。
「そうか、大変だったんだな……」
俺の言葉に反応した彼女は一瞬驚いたような表情を見せた後で俯いてしまったんだがしばらくして顔を上げるとこちらを真っ直ぐに見つめてきたんだ。
そして何かを決心したような表情を浮かべるとおもむろに口を開いたんだ。
だがその時すでに手遅れになっていた事を彼女は知らなかったのである。
というのも俺が無意識のうちに放った言葉が彼女をどん底へと突き落としたのだから……。
「大丈夫さ、きっと上手くいくよ」
俺のその言葉を聞いた瞬間、彼女は一瞬だけ嬉しそうな表情を浮かべたように見えたのだが次の瞬間には絶望の表情へと変わっていた。
まるでこの世の終わりが訪れたかのような表情を見せる彼女に対して疑問を抱いたもののその原因はすぐに判明したんだ。
なんと彼女が涙を流しているではないか!
俺は慌てた様子で声を掛けたんだが一向に泣き止む気配はなくむしろ勢いを増していった為どうすることも出来ずにいると
不意に背後に気配を感じたかと思うと何者かに抱きつかれてしまった!
驚きのあまり叫びそうになったのだがそれよりも早く口を押さえられてしまったために声を出すことが出来なくなって
しまっただけでなく身動きすら取れなくなってしまったことで焦りを募らせていたのだが、
その直後に耳元で囁かれたことで冷静さを取り戻すことが出来たのでホッとしたのだった。
そして同時にこの状況が何なのかを知るべく後ろを振り返ってみるとそこには意外な人物の姿があったことに驚かされてしまったんだ。
何故ならそこにいたのは何とアリアだったからである。
(あれ? 何でアリアがここに居るんだ?)
アリアの姿に出会った瞬間、俺は驚きと混乱を感じた。
なぜ彼女がここにいるのか、そしてなぜこんな状況になってしまったのか、理解できなかった。
彼女はまだ泣きながら、俺の手を引いて立ち上がった。
彼女の涙には深い悲しみが滲み出ていて、何か重大な出来事が起きたことを察した。
アリアはひそかに俺に囁いた。
「彼... 彼が... 去ったの...」
その声は震えていて、彼女の心の傷を感じ取ることができた。
「アリア、何があったんだ? どうしてこんなに...」
と俺は尋ねたが、彼女は再び涙に包まれ、言葉を口にすることができなかった。
そんな時、アリアの肩を掴んでいた人物が優しく彼女を引き寄せ、声をかけた。
「アリア、大丈夫。私たちがここにいるから。 君を支える人々がまだたくさんいるんだよ。」
その声に俺は視線を向けると、そこにはアリアと共に旅をしてきた仲間たちが立っていた。
彼らは心配そうな表情を浮かべており、アリアを励まそうとしている様子だった。
「アリア、俺たちはいつも君と一緒だよ。何があっても、困難を乗り越える力を持っているんだから」
と俺はアリアの手を握りしめながら言った。
アリアは少しずつ落ち着きを取り戻し、頷いた。
彼女の表情には悲しみと希望が入り混じっていた。
「ありがとう... みんな」
とアリアは小さな声で言った。
「私、強くなる。彼の思い出を胸に、新たな旅を始める」
仲間たちのサポートを受けながら、俺たちはアリアと共に再び冒険の旅に出る決意を固めた。
彼女の悲しみを癒すために、力を合わせて新たな未来を切り開いていくのだ。
次の章へと進む中で、俺たちはアリアの過去や彼女を取り巻く謎に迫っていくことになるだろう。
「うん、俺も同じ気持ちだ。一緒に行こう」
俺は力強く答えた。そしてアリアは涙を拭い、笑顔を見せてくれた。
それを見た仲間たちもまた笑顔になった。こうして俺たちは絆を深め合い、新しい一歩を踏み出したのだった。
その後、俺とルナフは魔王城に帰り着いた後、正式に魔王として即位することになった。
もちろんそれは俺にとっても想定外の出来事であり戸惑いもあったが、今はこの地位を受け入れ、自分の責務を果たすことを誓うことにしたのだ。
そんな俺たちの門出を祝うかのように空は晴れ渡り、眩しい日差しに包まれていた。
俺たちが城門をくぐると同時に、
城内からは盛大な歓声が上がった!
そんな声に見送られながら馬車に乗り込んだ俺達は、次の目的地に向けて出発した。
次に目指すのは南に位置する大陸にある〈スラグシー帝国〉だ。
帝国は軍事国家であり、その軍事力は大陸随一と言われているほど強大な力を持っていると言われている。
リュート達にとっては今後敵対することになる相手であるから、今のうちに情報を収集し、対策を講じる必要があるだろう。
また、〈混沌の女神教〉という怪しい教団が存在するという情報もあるため、情報収集を行うと同時にその本拠地を突き止める必要がある。
そのためには世界中を旅しながら調査を進める必要がありそうだ。
「貴方に頼みたい事があるんだけどいいかしら?」
そう言って微笑む彼女に見惚れていると不意に肩を叩かれて我に返ることが出来たため慌てて返事を返すことにしたんだ。
「あ、ああ。大丈夫だよ」
と答えると安堵した様子を見せた後で説明を始めたんだ。
その内容は以下の通りだった。
「実は私、これから魔王様の補佐として魔界を統治することになってまして……その為にはどうしても必要になるものがあるんです」
その言葉に首を傾げつつ続きを待っていると更に続けられた言葉でその理由を理解することになったんだ。
曰く、彼女の一族は代々魔王妃を務めており、彼女も例外ではなく将来魔王の後を継ぐ者として育てられていたらしいんだが、
ある時を境に先代の魔王が病死してしまい、それに伴い急遽新たな魔王を決めることになったそうだ。
そこで白羽の矢が立ったのが彼女だったらしいのだが、
「私は嫌です! 別の人に代わって欲しいと言ったのですが聞き入れてもらえず……結局私が選ばれてしまったのです」
そう語る彼女の顔はとても悲しげだった。
それを見て同情した俺は慰めるためにも声を掛けることにしたんだ。
「そうか、大変だったんだな……」
俺の言葉に反応した彼女は一瞬驚いたような表情を見せた後で俯いてしまったんだがしばらくして顔を上げるとこちらを真っ直ぐに見つめてきたんだ。
そして何かを決心したような表情を浮かべるとおもむろに口を開いたんだ。
だがその時すでに手遅れになっていた事を彼女は知らなかったのである。
というのも俺が無意識のうちに放った言葉が彼女をどん底へと突き落としたのだから……。
「大丈夫さ、きっと上手くいくよ」
俺のその言葉を聞いた瞬間、彼女は一瞬だけ嬉しそうな表情を浮かべたように見えたのだが次の瞬間には絶望の表情へと変わっていた。
まるでこの世の終わりが訪れたかのような表情を見せる彼女に対して疑問を抱いたもののその原因はすぐに判明したんだ。
なんと彼女が涙を流しているではないか!
俺は慌てた様子で声を掛けたんだが一向に泣き止む気配はなくむしろ勢いを増していった為どうすることも出来ずにいると
不意に背後に気配を感じたかと思うと何者かに抱きつかれてしまった!
驚きのあまり叫びそうになったのだがそれよりも早く口を押さえられてしまったために声を出すことが出来なくなって
しまっただけでなく身動きすら取れなくなってしまったことで焦りを募らせていたのだが、
その直後に耳元で囁かれたことで冷静さを取り戻すことが出来たのでホッとしたのだった。
そして同時にこの状況が何なのかを知るべく後ろを振り返ってみるとそこには意外な人物の姿があったことに驚かされてしまったんだ。
何故ならそこにいたのは何とアリアだったからである。
(あれ? 何でアリアがここに居るんだ?)
アリアの姿に出会った瞬間、俺は驚きと混乱を感じた。
なぜ彼女がここにいるのか、そしてなぜこんな状況になってしまったのか、理解できなかった。
彼女はまだ泣きながら、俺の手を引いて立ち上がった。
彼女の涙には深い悲しみが滲み出ていて、何か重大な出来事が起きたことを察した。
アリアはひそかに俺に囁いた。
「彼... 彼が... 去ったの...」
その声は震えていて、彼女の心の傷を感じ取ることができた。
「アリア、何があったんだ? どうしてこんなに...」
と俺は尋ねたが、彼女は再び涙に包まれ、言葉を口にすることができなかった。
そんな時、アリアの肩を掴んでいた人物が優しく彼女を引き寄せ、声をかけた。
「アリア、大丈夫。私たちがここにいるから。 君を支える人々がまだたくさんいるんだよ。」
その声に俺は視線を向けると、そこにはアリアと共に旅をしてきた仲間たちが立っていた。
彼らは心配そうな表情を浮かべており、アリアを励まそうとしている様子だった。
「アリア、俺たちはいつも君と一緒だよ。何があっても、困難を乗り越える力を持っているんだから」
と俺はアリアの手を握りしめながら言った。
アリアは少しずつ落ち着きを取り戻し、頷いた。
彼女の表情には悲しみと希望が入り混じっていた。
「ありがとう... みんな」
とアリアは小さな声で言った。
「私、強くなる。彼の思い出を胸に、新たな旅を始める」
仲間たちのサポートを受けながら、俺たちはアリアと共に再び冒険の旅に出る決意を固めた。
彼女の悲しみを癒すために、力を合わせて新たな未来を切り開いていくのだ。
次の章へと進む中で、俺たちはアリアの過去や彼女を取り巻く謎に迫っていくことになるだろう。
「うん、俺も同じ気持ちだ。一緒に行こう」
俺は力強く答えた。そしてアリアは涙を拭い、笑顔を見せてくれた。
それを見た仲間たちもまた笑顔になった。こうして俺たちは絆を深め合い、新しい一歩を踏み出したのだった。
その後、俺とルナフは魔王城に帰り着いた後、正式に魔王として即位することになった。
もちろんそれは俺にとっても想定外の出来事であり戸惑いもあったが、今はこの地位を受け入れ、自分の責務を果たすことを誓うことにしたのだ。
そんな俺たちの門出を祝うかのように空は晴れ渡り、眩しい日差しに包まれていた。
俺たちが城門をくぐると同時に、
城内からは盛大な歓声が上がった!
そんな声に見送られながら馬車に乗り込んだ俺達は、次の目的地に向けて出発した。
次に目指すのは南に位置する大陸にある〈スラグシー帝国〉だ。
帝国は軍事国家であり、その軍事力は大陸随一と言われているほど強大な力を持っていると言われている。
リュート達にとっては今後敵対することになる相手であるから、今のうちに情報を収集し、対策を講じる必要があるだろう。
また、〈混沌の女神教〉という怪しい教団が存在するという情報もあるため、情報収集を行うと同時にその本拠地を突き止める必要がある。
そのためには世界中を旅しながら調査を進める必要がありそうだ。
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