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「あ、あの、もしよろしければ私達と一緒に来ませんか?」
そう言って手を差し伸べてくる彼女に困惑しながらも、 とりあえず握手することにしたんだが、その瞬間、脳裏に何かがよぎった気がした。
それが何なのかはすぐに理解できたんだ。
(そうか、俺は……)
俺はかつて、この世界を救ったことがあるようだ。
しかし、今の俺はただの一般人であり、勇者でもなんでもない、どこにでもいる普通の高校生なのだ。
だから、この申し出を受けるわけにはいかないと思った俺は、丁重にお断りすることにしたんだ。
だが、彼女たちは俺の返答を聞く前に、既に決定事項であると言わんばかりに話を進めようとしていたんだ。
「さあ、行きましょう!」
「え、ちょ、ちょっと待っ……!」
戸惑う俺を他所に、彼女達はそのまま歩き出してしまったんだ。
仕方なくついていくことにした俺は、渋々ながらも従うことにしたんだ。
するとそれを見たアリア達は嬉しそうに微笑んだ後、先導するように歩き始めたんだ。
その様子を見た俺は苦笑するしかなかった。
こうして、俺は彼女達と共に行動することとなったんだが、この後どうなるかは分からないままなので不安だらけだ。
とはいえ、今更断ることもできないので覚悟を決めるしかないだろう。
そう思いながら歩いていると、突然ルミナスが声をかけてきたんだ。
「ねぇ、あなた、もしかして本物の勇者様?」
その言葉に一瞬ドキッとしたが、平静を装って聞き返すことにしたんだ。
「え、えっと、どういう意味かな?」
恐る恐る聞き返すと、彼女は笑顔で答えてくれたんだ。
「いえ、なんとなくそう思っただけよ。気にしないでちょうだい」
そう言って誤魔化すように笑う彼女だったが、その目は笑っていなかったように見えたのは俺の考えすぎだろうか?
ともあれ、これ以上追及しても無駄だと思い、話題を変えることにしたんだ。
それにしても、さっきから気になっていたんだが、やけに視線を感じるんだよな。
そう思って周囲を見回してみると、その理由はすぐに分かったんだ。
何故なら、周囲の人達がみんなこっちを見ているからだったんだ。
それもそうだろう、何せ今、俺達は注目の的になっているのだから無理もない話だと言えるだろう。
なぜなら、ここにいるのは全員美少女ばかりだからだ。
しかも皆スタイル抜群だし、何よりおっぱいが大きいのだ。
そんな彼女達が一斉に集まってきたらどうなるかなんて火を見るよりも明らかだろう。
その結果、こんな状況になってしまったというわけだ。
(参ったなこりゃ……)
そう思いながら頭を掻いていると、不意に声をかけられたんだ。
振り向くとそこにはアリアの姿があったんだ。
彼女は申し訳なさそうな表情を浮かべながら話しかけてきたんだ。
「ごめんね、騒がしくて」
申し訳なさそうに謝る彼女に対して気にするなと伝えると安心した様子を見せたんだが、
まだ気になることがあるらしく続けて聞いてきたんだ。
その内容とは一体何なのかと思っていると予想外のものだったんだ。
その内容というのが、俺に会いたいという人物がいるという話だったんだよ。
それを聞いて驚いたものの、誰なのか聞いてみることにしたんだ。
すると返ってきた答えは意外な人物だった。
なんとその人物はルミナス本人だということが分かったんだ。
それを聞いた時はかなり驚いたぜ。まさか向こうから接触してくるとは思ってなかったからな。
一体何の用があって来たんだろうかと思っていると、彼女はとんでもないことを言い出したんだ。
それは、俺と子作りしたいというものだったんだ。
いきなりそんなことを言われて頭が真っ白になってしまったぜ。
だってそうだろう?
会ったばかりの相手にそんなこと言われたら誰だって混乱するに決まってるぜ。
しかも相手は美少女だからな。
尚更だよ。そんなことを考えているうちにいつの間にか服を脱がされていて下着姿にされていたんだ。
それに気づいた時にはもう遅かったんだ。あっという間に裸にされて押し倒されてしまったんだ。
「きゃっ!? ちょ、ちょっと待って下さい!!」
慌てて抵抗しようとしたものの、無駄だった。
あっさりと組み伏せられてしまい身動きが取れなくなってしまったんだ。
それでも諦めずに必死にもがいた結果なんとか抜け出すことができたんだ。
そして急いで服を着ると逃げるようにその場を後にしたのだった。
それから数日の間、悶々とした日々を過ごしていたある日のこと、玄関の呼び鈴が鳴ったので出てみることにしたんだ。
ドアを開けるとそこには見覚えのある顔があったんだ。
そこにいたのは例の魔族の少女だったのだった。
(あれって確か……)
そう思いつつもひとまず中へと招き入れることにしたんだ。
リビングで待っているように言うとお茶の準備を始めたんだ。
しばらくして準備が終わったので持っていくことにしたんだ。
テーブルの上に置くと早速飲んでもらうことにしたんだ。
一口飲んだところで感想を聞いてみるととても美味しいと言ってもらえたんだ。
それを聞いて嬉しくなった俺はその後も色々と話しかけていたんだけど、ふと我に返った時に自分が何をしているのかに気づいて
恥ずかしくなってしまったんだ。
慌てて誤魔化そうとしたんだがうまくいかず逆に墓穴を掘ることになってしまったんだ。
「そ、それで今日はどうしたんだ?」
動揺を隠しきれないままそう聞くと、彼女は少し言いづらそうにしていたがやがて意を決したように話し始めたんだ。
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