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そうすると優しく抱きしめられたあと頭を撫でてくれるのだった、
それがとても心地よく感じてしまってついうっとりとしてしまうほどだった。
しばらくされるがままになっていたがふと我に帰ると恥ずかしくなってきたので離れようとしたが
離してくれなかったので仕方なくされるがままの状態を続ける事にした。
しかしそれも悪くないと思い始めていたところに助け舟を出してくれる人物が現れたので、
ホッとした反面残念にも思っていたりする自分がいることに気付いて驚くと共に恥ずかしくもあった、
何故ならその人物こそが自分の義理の娘であり、さらに言うと勇者であるはずのアリアだったからだ。
(どうしてこんなところにいるんだろう……?)
「どうしてこんなところにいるのかですって? 
それは勿論、貴方を助けるために決まってるじゃないですか、決まってるでしょう?
それ以外に何があるというんですか?まったくおかしなことを聞くんですね貴方は……本当に仕方のない人ですね、ふふっ」
そう言いながら微笑みかけてくる彼女を見て思わずドキッとしてしまった。
それに気付いたのかニヤニヤしながらこちらを見てくる彼女がなんだか憎らしくて仕方がなかったが同時に愛おしさも感じていた。
そんな彼女を見ていると胸が高鳴ると同時に顔が熱くなるのを感じた俺は慌てて顔を逸らそうとしたのだが、
両手で押さえられてしまった挙句に顔を覗き込まれてしまって逃げることが出来なくなってしまったことで観念して大人しくすることにした。
そして大人しくしていると満足したのかようやく解放してくれたようだった。
「それでは参りましょうか、お嬢様がお待ちかねですよ?」
と言われてしまったので覚悟を決めることにした。
そうして連れられるままに歩いていくと扉の前へと辿り着いたので開けてみると、
そこには豪華な調度品が置かれた部屋がありその中央にある大きな椅子に一人の少女が座っていた。
その姿は美しく輝いており見る者を魅了するかのような輝きを放っていた。
そしてその傍らには一人の女性が立っていた。
それを見た瞬間に理解したのだ、彼女がアリアの姉であり俺の義母にあたる人物であるという事を、
それと同時に確信していた。
間違いなく彼女は魔王であるということを、
(まさかとは思っていたがやはりそうなのか、だとすればこれからどうなってしまうんだろうか?)
「初めまして、私は貴方の義母となる存在、名前はルミナスといいますよろしくね、リュートちゃん」
と言って微笑んできた彼女の顔はとても美しかった。
まるで女神のような慈愛に満ちた微笑みを浮かべているのを見て一瞬見惚れてしまったものの気を取り直して
挨拶を返すことにした。
すると彼女もそれに応えるように頷くと再び口を開いた。
「はい良く出来ました♪それじゃあ次は貴女ね、自己紹介しなさい?」
そう言って隣に立っていた少女を促すようにして背中を押すと一歩前に出てきた彼女は緊張した
面持ちでこちらを見つめてきたので微笑みながら見つめ返すことにした。
しばらくすると落ち着いたのか大きく深呼吸をしてから話し始めたので静かに耳を傾けることにしたのだった。
 こうして私たちは再会することができたのです!
あの出来事から数年が経過した頃、私は遂に念願の夢を叶えることが出来たんですよ!
それは何かと言うとですね、ずばりお嫁さんになることです!まぁ結婚と言ってもまだ子供ですけどね。
でもいつか必ず大人になったら結婚しようねって約束したんですよ。
なので早く大きくなりたいなーなんて思ってます。
そしたら一緒に色んなことを出来るし何より大好きな人とずっと一緒にいられるんですからこんなに嬉しいことはないですよね!
というわけで早速今から実践してみようと思います!
まずは手始めに抱っこしてもらって頭を撫でてもらうことから始めるとしましょうか。
そうすればきっと仲良くなれるはずですし好感度もアップすること間違いなしですよ!
そうと決まればさっそく行動あるのみ!いざ突撃ー!
ということで早速お願いしてみたところ快く引き受けてくれた上に優しく抱き上げてくれてくれました。
しかも頭をナデナデしてくれたおかげで幸せな気分になれましたね。
えへへ、これだからやめられないんですよね。
ずっとこのままでいたいくらいですよ。
あ、そうだ今度膝枕してもらうっていうのもいいかもしれないですね。
うん、我ながら名案かもしれません。
そんなことを考えているうちに眠くなってきちゃいました。
そこで思い切って甘えてみることにしました。
するとすんなり受け入れてくれましたよ。
さすがは私の未来の旦那様です。
器の大きさが違うとはこのことですね。
そんなわけでお言葉に甘えて膝枕してもらったんですがすごく落ち着きますねこれは最高でしたよ!
これなら毎日でもしてもらいたいくらいですからね。
えっ?
「さすがに毎日は恥ずかしいよ、たまにならいいけどさ、あんまり甘えすぎるのもどうかと思うしさ、
それに俺も男だし、好きな人にはかっこ悪いところは見せたくないからさ、でも、どうしてもっていうなら考えてあげなくもないけど……」
そういうとこも可愛いんですけど、そこがまた良いというかなんというか、やっぱりそういうところも含めて全部好きです。
そんなことを考えながらしばらく見つめていると、視線に気づいたのかこちらを向いてきたのですが、
目が合った途端に顔を真っ赤にして俯いちゃったんです、
もう本当に可愛すぎませんかねこの子。
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