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「実は君に話があるんだ」
と言うと、不思議そうな顔をする彼女に向かって話を続けることにした。
俺は自分が別の世界から来たこと、そして帰る手段を探していることなどを説明することにした。
当然ながら信じてもらえるとは思っていなかったが、それでもできる限りのことはしようと考えていた。
その結果、彼女は黙り込んでしまった。
やはりダメかと思った次の瞬間、突然笑い始めたので何事かと思って見ていると、 涙を拭いながら謝られてしまった。
どうやらツボに入ったらしく、しばらくの間笑っていたが、ようやく落ち着いたところで話しかけてきた。
「あはは、ごめんね。あまりにも突拍子もない話でびっくりしたものだからつい笑っちゃったわ」
と言いつつ、まだ少し笑っているようだったが、 やがて落ち着きを取り戻すと続きを話し始めた。
「でも、あなたの言うことを信じるわ。だって、嘘をついているようには見えなかったもの」
そう言って微笑む彼女に感謝の言葉を述べると、今度はこちらから質問をしてみることにした。
君は何者なんだ?
どこから来たんだ?
もしかして、人間じゃないのか?
矢継ぎ早に繰り出される質問に対して、一つずつ丁寧に答えてくれる彼女。
曰く、自分は魔界と呼ばれる場所からやってきた魔族であり、元々はこの世界を支配するためにやって来たらしい。
ところが、当時の魔王と相討ちになり、命を落としてしまった。
その後、どういう訳かこの世界に転生してしまい、
それ以来ずっと生きてきたのだという。
ちなみに、彼女の見た目はどう見ても人間の少女にしか見えないのだが、それはあくまで魔法で姿を変えているだけであって、
本来の姿は全く違うらしい。
具体的に言うと、巨大なドラゴンの姿だというのだ。
それを聞いて驚く俺に、更に追い打ちをかけるように衝撃的な事実を告げる彼女。
何と、彼女は人間ではなく、本物の竜族なのだという。
その事実を知った俺は驚きのあまり言葉を失ってしまった。
だが、そんな俺に構わず話は続く。
どうやら、彼女が住む村では代々、竜の巫女を務めてきた一族の末裔で、その中でも特に強い力を持った者が次の竜王となる資格を得るのだという。
そして、現在その役目を担っているのが、目の前にいる彼女だという訳だ。
つまり、彼女は正真正銘のお姫様ということになる。
だが、そうなると疑問が残る。
何故、彼女はこんな所にいるのだろうか?
そもそも、どうやってここまで来たのだろうか?
様々な疑問が浮かぶ中、彼女は語り始める。
その話によると、彼女は魔族の国から逃げ出して来たということらしい。
理由は簡単で、仲間の裏切りにあったからだそうだ。
しかも、よりによってそれが実の父親だったというのだからタチが悪いとしか言いようがない。
(まさか……いや、そんなことはありえないよな……?)
そう思いながらも確認せずにはいられなかった俺は恐る恐る聞いてみた。
すると案の定というか何と言うか、返ってきた答えは予想通りのものだったのだのだった。
確かに言われてみればどことなく面影があるような気がするなと思ったりもしたのだが、
それよりも何よりも気になることがあったためそれどころではなかったのである。
というのも、彼女が身に着けていた下着というのが、いわゆる紐パンというやつだったからだ。
色は黒一色なのだが、妙に艶めかしく見えてしまい目のやり場に困ってしまうほどだったからである。
とはいえいつまでもこうしていても仕方がないと思い直し、意を決して話しかけることにした。
「……えっと、それで何の用かな?」
俺が問いかけると、彼女はハッとした様子で我に返ると、慌てて取り繕うように言ってきた。
「あ、あの、別にそういうつもりじゃなかったんですけど、結果的にそうなっちゃいました……」
恥ずかしそうに俯く姿が何とも可愛らしいと思ってしまうが、今はそんなことを考えてる場合じゃないと自分に言い聞かせて気を引き締める。
とりあえず話を聞こうと黙って待っていると、意を決したように顔を上げてこちらを見つめてくる。
その瞳からは強い意志のようなものが感じられた。
そこで俺は思わず息を呑んでしまった。
それほどまでに真剣な眼差しをしていたからだった。
そして、ゆっくりと口を開くと静かに語り始めた。
「私、あなたのことが好きなの!」
その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。一瞬何を言われたのか理解できなかったほどだ。
だが、すぐに正気に戻ると慌てて聞き返した。
「ごめん、無理、俺には魔王として妻がいるから」
そう答えると、彼女は悲しそうな顔をした後で俯いてしまった。
それを見て胸が痛むのを感じたが、こればかりはどうしようもないことだった。
それに、彼女にはもっと相応しい相手が見つかるはずだと思ったのだ。
だから、これでいいのだと自分に言い聞かせる。
その一方で、彼女は諦めきれない様子だった。
その後も何度かアプローチしてきたが、全て断ったことで諦めたようだ。
その後は何事もなかったかのように振る舞い、普段通りの生活に戻ったように見えたのだが、
時折見せる寂しそうな表情が印象に残った。
それからしばらくしてのことだった。
いつものようにダンジョン探索を終えて帰ってきた時のことだ。
と言うと、不思議そうな顔をする彼女に向かって話を続けることにした。
俺は自分が別の世界から来たこと、そして帰る手段を探していることなどを説明することにした。
当然ながら信じてもらえるとは思っていなかったが、それでもできる限りのことはしようと考えていた。
その結果、彼女は黙り込んでしまった。
やはりダメかと思った次の瞬間、突然笑い始めたので何事かと思って見ていると、 涙を拭いながら謝られてしまった。
どうやらツボに入ったらしく、しばらくの間笑っていたが、ようやく落ち着いたところで話しかけてきた。
「あはは、ごめんね。あまりにも突拍子もない話でびっくりしたものだからつい笑っちゃったわ」
と言いつつ、まだ少し笑っているようだったが、 やがて落ち着きを取り戻すと続きを話し始めた。
「でも、あなたの言うことを信じるわ。だって、嘘をついているようには見えなかったもの」
そう言って微笑む彼女に感謝の言葉を述べると、今度はこちらから質問をしてみることにした。
君は何者なんだ?
どこから来たんだ?
もしかして、人間じゃないのか?
矢継ぎ早に繰り出される質問に対して、一つずつ丁寧に答えてくれる彼女。
曰く、自分は魔界と呼ばれる場所からやってきた魔族であり、元々はこの世界を支配するためにやって来たらしい。
ところが、当時の魔王と相討ちになり、命を落としてしまった。
その後、どういう訳かこの世界に転生してしまい、
それ以来ずっと生きてきたのだという。
ちなみに、彼女の見た目はどう見ても人間の少女にしか見えないのだが、それはあくまで魔法で姿を変えているだけであって、
本来の姿は全く違うらしい。
具体的に言うと、巨大なドラゴンの姿だというのだ。
それを聞いて驚く俺に、更に追い打ちをかけるように衝撃的な事実を告げる彼女。
何と、彼女は人間ではなく、本物の竜族なのだという。
その事実を知った俺は驚きのあまり言葉を失ってしまった。
だが、そんな俺に構わず話は続く。
どうやら、彼女が住む村では代々、竜の巫女を務めてきた一族の末裔で、その中でも特に強い力を持った者が次の竜王となる資格を得るのだという。
そして、現在その役目を担っているのが、目の前にいる彼女だという訳だ。
つまり、彼女は正真正銘のお姫様ということになる。
だが、そうなると疑問が残る。
何故、彼女はこんな所にいるのだろうか?
そもそも、どうやってここまで来たのだろうか?
様々な疑問が浮かぶ中、彼女は語り始める。
その話によると、彼女は魔族の国から逃げ出して来たということらしい。
理由は簡単で、仲間の裏切りにあったからだそうだ。
しかも、よりによってそれが実の父親だったというのだからタチが悪いとしか言いようがない。
(まさか……いや、そんなことはありえないよな……?)
そう思いながらも確認せずにはいられなかった俺は恐る恐る聞いてみた。
すると案の定というか何と言うか、返ってきた答えは予想通りのものだったのだのだった。
確かに言われてみればどことなく面影があるような気がするなと思ったりもしたのだが、
それよりも何よりも気になることがあったためそれどころではなかったのである。
というのも、彼女が身に着けていた下着というのが、いわゆる紐パンというやつだったからだ。
色は黒一色なのだが、妙に艶めかしく見えてしまい目のやり場に困ってしまうほどだったからである。
とはいえいつまでもこうしていても仕方がないと思い直し、意を決して話しかけることにした。
「……えっと、それで何の用かな?」
俺が問いかけると、彼女はハッとした様子で我に返ると、慌てて取り繕うように言ってきた。
「あ、あの、別にそういうつもりじゃなかったんですけど、結果的にそうなっちゃいました……」
恥ずかしそうに俯く姿が何とも可愛らしいと思ってしまうが、今はそんなことを考えてる場合じゃないと自分に言い聞かせて気を引き締める。
とりあえず話を聞こうと黙って待っていると、意を決したように顔を上げてこちらを見つめてくる。
その瞳からは強い意志のようなものが感じられた。
そこで俺は思わず息を呑んでしまった。
それほどまでに真剣な眼差しをしていたからだった。
そして、ゆっくりと口を開くと静かに語り始めた。
「私、あなたのことが好きなの!」
その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。一瞬何を言われたのか理解できなかったほどだ。
だが、すぐに正気に戻ると慌てて聞き返した。
「ごめん、無理、俺には魔王として妻がいるから」
そう答えると、彼女は悲しそうな顔をした後で俯いてしまった。
それを見て胸が痛むのを感じたが、こればかりはどうしようもないことだった。
それに、彼女にはもっと相応しい相手が見つかるはずだと思ったのだ。
だから、これでいいのだと自分に言い聞かせる。
その一方で、彼女は諦めきれない様子だった。
その後も何度かアプローチしてきたが、全て断ったことで諦めたようだ。
その後は何事もなかったかのように振る舞い、普段通りの生活に戻ったように見えたのだが、
時折見せる寂しそうな表情が印象に残った。
それからしばらくしてのことだった。
いつものようにダンジョン探索を終えて帰ってきた時のことだ。
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