勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる～魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する～

1.

俺は勇者パーティーを追放され、辺境の地へと追放された。
そこでは、かつて一緒に戦った仲間達が出迎えてくれた。
だが、皆の目は冷たいものだった。
「今更戻ってきて何のつもりだ？」
「もうあんたの居場所はないのよ」
そう言い放ったのは聖女ソフィアだ。
「お前みたいな無能を仲間にしたのは間違いだったよ」
そう言ってきたのは、賢者アベルだ。
「貴方は邪魔な存在です」
そう言ったのは聖騎士アリシアだ。
「……」
無言を貫いているのは、大魔導リリアナである。
そして、俺への非難の言葉が飛び交う中、彼女は一人俯いていた。
そして、俺は彼女に声をかける。
「久しぶりだね、リシア」
「……お久しぶりです、リュート様」
こうして、俺と彼女達は和解したのだった。
それから暫くして、俺達は新たな街へ旅立った。
道中、俺は改めて自分の実力を確かめる為に魔物と戦うことにした。
すると、剣を振るった瞬間に衝撃が走った。
「こ、これは……！？」
なんと、俺が持っていた剣は光を放ち、眩い輝きを放っていたのだ。
その圧倒的な力に、周りの仲間も驚いていた。
「そ、それは聖剣エクスカリバー！？ なぜ貴方がそれを……」
どうやら、これが聖剣の力らしい。
しかも、この剣はただの武器ではないようだ。
試しに念じてみると、俺の手には別の剣が現れた。
「な、何が起きているんだ！？」
驚く俺に、仲間達は詰め寄る。
「どうなっているんですか！ 説明してください！」
「……凄い」
「お、お前は一体……？」
困惑する皆に、俺は答える。
「これは神から授かった力だよ」
その言葉に、皆は言葉を失った。
そうして、俺達の旅は始まったのだった。
最初は順調だったが、次第に問題が起き始めた。
まずは、魔王軍幹部の一人を倒した後のことだ。
「おい、お前ら」
突如現れたのは、謎の少女だった。
「誰ですか？」
「私が誰かなんてどうでもいい。それより……」
少女は、倒れている魔王軍の幹部を見て言った。
「まさか、こんな雑魚相手に苦戦していたのか？ 情けない奴らだな」
「なっ！？」
少女の挑発的な言葉に、アリシアが反応する。
「いくら強いと言っても、相手は四天王ですよ！」
「はっ、こんなの私の敵じゃないわ」
少女は鼻で笑うと、そのまま去ろうとした。
「待て！」
俺は慌てて呼び止める。
「何だ？」
「君は一体何者なんだ？」
「私は……」
その時、少女がニヤリと笑った気がした。
「お前達に絶望をもたらす者だ」
そう言って、少女は消えた。
その後、俺達は王都に戻ったのだが……。
「リュート様、あの小娘はどうされたのですか？」
ソフィアが不機嫌そうに聞いてきた。
「分からない。ただ、去り際に言われたんだよ。これから地獄を見ることになるって」
「そうですか。なら、早く準備しないといけませんね」
ソフィアの言葉に、皆が頷く。
「そうだな。これからもっと忙しくなるぞ」
俺達は決意を新たにし、更なる高みを目指すのだった。
そんなある日、俺達は王宮へと呼び出された。
そこで聞かされたのは、驚くべき事実だった。
何と、この国に魔族の軍勢が迫っているというのだ。
そして、それが魔王復活の前兆だと噂されているらしい。
「そんな馬鹿なことが……！」
アリシアが狼狽える中、国王は淡々と話を続ける。