悪役令嬢は『ざまぁ』したいのに、どうしてこうなる！？

23.

「カルネ様どうされましたか？」
私は恐る恐る尋ねます。
するとメイドさんは
「大丈夫ですよ。すぐに楽になりますから」
と言って、私のお腹に手を当てて呪文を唱え始めました。
お腹の中が熱くなり始めました。
その瞬間、私はまた悲鳴を上げて苦しみます。
私はお腹を抱え込んでうずくまる事しか出来ませんでした。
しばらくしてようやく痛みは引きました。
メイドさんは私の体をタオルで拭き始めました。
私はその行動の意味を理解していたので抵抗はしません。
下着を着けるとベッドに横になりました。
私は目を閉じます。
しばらくして、私は眠りに落ちました。
次に目覚めた時、私は自分の体の変化に気付きました。
私は慌てて起き上がると鏡の前に行きます。
そこには妊娠した女の人の姿が映っていました。
私は急いで服を着替えると、メイドさんの所へ行きました。
私はある提案をします。
子供を産む為の準備を始めるという事でした。
私は、まず食事を普通の食事から栄養価の高いものに変えてもらいました。
「カルネ様は痩せすぎなので、しっかり食べてくださいね」
と、言われました。
次に運動です。これは、ユリウス様から許可をもらってから始めました。
私が走ると、それに合わせてお腹の中の赤ちゃんが動くのです。
とても不思議な感覚でしたが、慣れるまでは大変でした。
そして最後に出産の日を迎えました。
「カルネ様頑張って下さい」
と、私は声を掛けられて少しだけ落ち着きました。
ついにその時が訪れました。私は必死で歯を食い縛ります。
そして、大きな声をあげて産みました。
私は産まれてきた子を一目見ると、疲れてそのまま気を失ってしまいました。
それからしばらくして、私は目覚めました。
私は辺りを見渡して状況を確認しました。
「あぁ、そういえば出産したんだった」
私はそう言ってお腹をさすりました。
しばらくしてメイドさんが私の元へやってくると、
「カルネ様おめでとうございます。元気な女の子でしたよ」
と、言って私に女の子を見せてきました。
私にはそれが誰なのかは分かりました。
私は女の子を抱き抱えると頬擦りをして名前を付けました。
女の子の名前はレイカと言いました。
そして、私はメイドさんに頼みました。
私に魔法を教えて欲しいと。
すると、メイドさんは
「わかりました。カルネ様がそう仰るなら喜んで教えさせて頂きます」
と、快く了承してくれました。
そして、私は魔法の勉強を始めました。
最初は魔力のコントロールです。魔法を使う為には魔力が必要になります。
その魔力を効率よく使う為には、常に魔力を体内で循環させる必要があるらしいです。
しかし、私は生まれてこの方一度も魔法を使った事がありません。
その為、私はまずは体力作りから始まりました。
体力をつける為の走り込みに筋力トレーニングなどを行います。
さらに、毎日勉強も行います。
文字を覚えたり計算を学んだりと大変な日々が続きました。
それでも諦めずに努力した結果、今ではある程度の魔法を使えるようになりました。
しかし、魔法の練習中に失敗して怪我をしてしまった時に、治癒の魔法を試してみたが、
何故か上手くいきませんでした。
その後、メイドさんに治して貰いました。
そして、メイドさんが言うには
「カルネ様の場合は、治癒の適性が無いのかもしれません」
と、言われたので、他の属性の魔法を練習してみる事にしました。
私が一番最初に選んだのは風属性の魔法です。
理由は単純に風の魔法が好きだったからです。