61 / 274
3章 活躍する坊主
おめでた
しおりを挟む
「多分出来ました。」
灯が何だか食事の好みが変わったと言っていたので、まさかと思い、医者(教会)に連れて行くと。
「おめでとうございます」
と、言われた、この世界ではエコー検査など無いが。神の祝福を受けた徳の高い神父は生き物の息吹を感じることができるらしく、中に居るかを知る事が出来るらしい。
同じく浄化の奇跡で毒を消し、治療術で傷を治す。よって病院は教会が兼業でやっている物らしい。薬の類は当然あるが、あくまで補助的な扱いらしい。
「元気で順調です、大事にしてください。」
「はい、ありがとうございます。」
灯と揃って頭を下げる、
「そして、そちらのエリスさんも念のため如何です?」
「お願いします。」
神父さんは灯を羨ましそうに見ていたエリスにも声をかける、エリスはびくりとした後、灯と同じように診察台に横になった。
「失礼しますよ。」
そう言って、下腹部に触れる、ピクリとエリスが反応する、当然だが、診療行為なので特に問題は無い。
「おめでとうございます、先の灯さんよりは、まだ少し小さいですが、授かっていますよ。」
「えっ。」
エリスの驚いた声に喜色が滲む。
「大事にしてください。」
「はい!」
とても嬉しそうだ。
診察台から飛び降りたエリスはそのまま抱き着いてきた。
「やりました!」
「うん、ありがとう。」
抱きしめ返す。
「ちゃんと私も褒めて下さい。」
灯もそんな事を言って来たので、一緒に抱きしめておく。
「あんまりはしゃぎ過ぎなんで下さいよ?冒険者の仕事もしばらく休みですからね?」
神父さんは眩しい物を見るような眼で、こちらを見ながら、注意を促してきた。
「はい、それはもうしっかり休みます。」
「もうちょっと大きくなるまで夜も激しいのは禁止ですからね。」
「う・・・」
灯とエリスが声を詰まらせた、いや、それはしょうがないだろう。
「激しくなければ問題ないんですか?」
灯が詰め寄る、其処までせんでも良いだろう?
「程々にしてくださいね。」
「はい。」
灯とエリスが小さくガッツポーズをとる、まあ良かった。
「お酒も禁止ですから、注意してください。」
「はい。」
其処は問題無いんだな、元から二人ともあんまり好んで酒飲んでる様子なかったから当然か。
「大丈夫だとは思いますが、たばこも禁止です。」
「大丈夫です、うちに居る人でタバコ吸う人いませんし。」
そういえばギルマスも吸わないんだな、俺も正直苦手だから助かっているが。
「それじゃあ以上です、大事にしてくださいね?」
「はい。ありがとうございます。」
「お代はどれぐらいで?」
取り合えず聞いてみる。
「薬も使っていませんからギルドの冒険者は無料です、ギルドからも寄付はしっかり貰っていますから。」
なるほど。
「どうしてもというなら喜捨と言う事で。銀貨1枚で良いですよ。」
「はい、ありがとうございました。」
エコー検査したと思えば格安だが。笑顔で大銀貨を渡して置く。ご祝儀だ。
「おやおや、ありがとうございます。」
神父さんもニコニコと笑顔を浮かべて受け取った。
診察室から出ると、動物園のクマの様に、そわそわしている義父上と義母上が待ち構えていた。一緒に来た訳では無いが、二人とも待ちきれずに追いかけて来たらしい。
「やりました!」
エリスが二人に報告して、灯とエリスの二人が自分のお腹を撫でる。
義父上と義母上がすごく嬉しそうに叫び声を上げて二人をもみくちゃにした。
灯が何だか食事の好みが変わったと言っていたので、まさかと思い、医者(教会)に連れて行くと。
「おめでとうございます」
と、言われた、この世界ではエコー検査など無いが。神の祝福を受けた徳の高い神父は生き物の息吹を感じることができるらしく、中に居るかを知る事が出来るらしい。
同じく浄化の奇跡で毒を消し、治療術で傷を治す。よって病院は教会が兼業でやっている物らしい。薬の類は当然あるが、あくまで補助的な扱いらしい。
「元気で順調です、大事にしてください。」
「はい、ありがとうございます。」
灯と揃って頭を下げる、
「そして、そちらのエリスさんも念のため如何です?」
「お願いします。」
神父さんは灯を羨ましそうに見ていたエリスにも声をかける、エリスはびくりとした後、灯と同じように診察台に横になった。
「失礼しますよ。」
そう言って、下腹部に触れる、ピクリとエリスが反応する、当然だが、診療行為なので特に問題は無い。
「おめでとうございます、先の灯さんよりは、まだ少し小さいですが、授かっていますよ。」
「えっ。」
エリスの驚いた声に喜色が滲む。
「大事にしてください。」
「はい!」
とても嬉しそうだ。
診察台から飛び降りたエリスはそのまま抱き着いてきた。
「やりました!」
「うん、ありがとう。」
抱きしめ返す。
「ちゃんと私も褒めて下さい。」
灯もそんな事を言って来たので、一緒に抱きしめておく。
「あんまりはしゃぎ過ぎなんで下さいよ?冒険者の仕事もしばらく休みですからね?」
神父さんは眩しい物を見るような眼で、こちらを見ながら、注意を促してきた。
「はい、それはもうしっかり休みます。」
「もうちょっと大きくなるまで夜も激しいのは禁止ですからね。」
「う・・・」
灯とエリスが声を詰まらせた、いや、それはしょうがないだろう。
「激しくなければ問題ないんですか?」
灯が詰め寄る、其処までせんでも良いだろう?
「程々にしてくださいね。」
「はい。」
灯とエリスが小さくガッツポーズをとる、まあ良かった。
「お酒も禁止ですから、注意してください。」
「はい。」
其処は問題無いんだな、元から二人ともあんまり好んで酒飲んでる様子なかったから当然か。
「大丈夫だとは思いますが、たばこも禁止です。」
「大丈夫です、うちに居る人でタバコ吸う人いませんし。」
そういえばギルマスも吸わないんだな、俺も正直苦手だから助かっているが。
「それじゃあ以上です、大事にしてくださいね?」
「はい。ありがとうございます。」
「お代はどれぐらいで?」
取り合えず聞いてみる。
「薬も使っていませんからギルドの冒険者は無料です、ギルドからも寄付はしっかり貰っていますから。」
なるほど。
「どうしてもというなら喜捨と言う事で。銀貨1枚で良いですよ。」
「はい、ありがとうございました。」
エコー検査したと思えば格安だが。笑顔で大銀貨を渡して置く。ご祝儀だ。
「おやおや、ありがとうございます。」
神父さんもニコニコと笑顔を浮かべて受け取った。
診察室から出ると、動物園のクマの様に、そわそわしている義父上と義母上が待ち構えていた。一緒に来た訳では無いが、二人とも待ちきれずに追いかけて来たらしい。
「やりました!」
エリスが二人に報告して、灯とエリスの二人が自分のお腹を撫でる。
義父上と義母上がすごく嬉しそうに叫び声を上げて二人をもみくちゃにした。
10
お気に入りに追加
226
あなたにおすすめの小説
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?
伽羅
ファンタジー
転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。
このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。
自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。
そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。
このまま下町でスローライフを送れるのか?
士官学校の爆笑王 ~ヴァイリス英雄譚~
まつおさん
ファンタジー
以前の記憶もなく、突如として異世界の士官学校に入学することになったある男。
入学試験のダンジョンで大活躍してはみたものの、入学してわかったことは、彼には剣や弓の腕前も、魔法の才能も、その他あらゆる才能にも恵まれていないということだった。
だが、なぜか彼の周囲には笑いが絶えない。
「士官学校の爆笑王」と呼ばれたそんな彼が、やがてヴァイリスの英雄と呼ばれるなどと、いったい誰が想像し得ただろうか。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~
SHIN
ファンタジー
それは、ある少年の物語。
ある日、前世の記憶を取り戻した少年が大切な人と再会したり周りのチートぷりに感嘆したりするけど、実は少年の方が凄かった話し。
『僕の兄上はチート過ぎて人なのに魔王です。』
『そういうお前は、愛され過ぎてチートだよな。』
そんな感じ。
『悪役令嬢はもらい受けます』の彼らが織り成すファンタジー作品です。良かったら見ていってね。
隔週日曜日に更新予定。
ラグナ・リインカーネイション
九条 蓮
ファンタジー
高校二年生の海堂翼は、夏休みに幼馴染と彼女の姉と共に江の島に遊びに行く途中、トラックの事故に巻き込まれてしまい命を落としてしまう。
だが彼は異世界ルナティールに転生し、ロベルト・エルヴェシウスとして生を受け騎士団員として第二の人生を歩んでいた。
やがてロベルトは18歳の誕生日を迎え、父から貰ったプレゼントの力に導かれてこの世界の女神アリシアと出会う。
彼女曰く、自分は邪悪なる者に力を奪われてしまい、このままでは厄災が訪れてしまうとのこと。
そしてアリシアはロベルトに「ラグナ」と呼ばれる力を最期に託し、邪悪なる者から力を取り戻してほしいとお願いして力尽きた。
「邪悪なる者」とは何者か、「厄災」とは何か。
今ここに、ラグナと呼ばれる神の力を持つ転生者たちの、旅路の記録をここに残そう。
現在なろうにおいても掲載中です。
ある程度したら不定期更新に切り替えます。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
鉱石令嬢~没落した悪役令嬢が炭鉱で一山当てるまでのお話~
甘味亭太丸
ファンタジー
石マニアをこじらせて鉱業系の会社に勤めていたアラサー研究員の末野いすずはふと気が付くと、暇つぶしでやっていたアプリ乙女ゲームの悪役令嬢マヘリアになっていた。しかも目覚めたタイミングは婚約解消。最悪なタイミングでの目覚め、もはや御家の没落は回避できない。このままでは破滅まっしぐら。何とか逃げ出したいすずがたどり着いたのは最底辺の墓場と揶揄される炭鉱。
彼女は前世の知識を元に、何より生き抜くために鉱山を掘り進め、鉄を作るのである。
これは生き残る為に山を掘る悪役令嬢の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる