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第60話 ハチクマとの混浴
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「失礼します」
ハチクマさん、登場時点ではもう辛抱堪らんと言った調子の息の荒さだったが、湯に浸かる前の掛け湯をした後は、思ったよりゆっくりと断りを入れつつ、湯に身体を沈めて行く。
「ふううぅぅぅぅ」
深く沈み、目を瞑り、ゆっくりと興奮を鎮めるように息を吐き出した。
しかし、ハチクマさんは背が高い、段差部分に腰掛けた訳でも無いのに、胸の位置とかが高いのが解る。
身体の縮尺に合わせて、バランスが良い大きな塊が浮力でちょっと浮かんでいるのとか、尖ってきている先っちょとかが、薄く濁ったお湯の中でも、主張しているのが見えた。
いやそれ以前に……
「遠くありません?」
思わず届くような少し大きな声で話しかけた。
ハチクマさんは入り口付近の、こちらからは割と遠い位置に陣取って、湯に浸かり、目を瞑り、深く深呼吸したまま動いて居ない。
えーっと、この流れは……………?
恥ずかしがって居る?
実は嫌い?
その気は無い?
さあどれだろう?
「コレでもう、結構近いです」
大きく息を吐きつつ、返事が返ってきた、コレで近い気らしい、何と言うか、ウブい。
思わず呆れつつ、苦笑を浮かべる。
ハチクマさんはひたすら興奮を鎮めようと目を瞑り深呼吸を繰り返している、呼び寄せるより、こっちから距離を詰めた方が楽しそうだ。
風邪のせいでふいにしかけたけど、今夜の予約とかあったのだから、ヤル気自体はあったはずだし、嫌がっている線の可能性は今回は無視しよう。
そんな訳で、極力音を立てずに距離を詰めた。
ちゃぷちゃぷ……
まあ、それでも波は立つので、振動を感じてか、ハチクマさんの表情が色々変わる、不安と期待と、恐怖と?
そんな色々綯い交ぜに成った様な表情が浮かんでいた。
「もしかして、色々嫌でした?」
ある程度寄った所で、確認の為に声をかける。
「いえ、そんな訳では無く……」
何だか歯切れが悪い。
「じゃあ、嫌だったら振り払ってくれても良いので……」
そう言って、横からピタリと肩を預ける様に密着した。
「ひゃう!?」
ハチクマさんが見た目と違う、可愛らしい悲鳴を上げた。
同時にびくりと跳ねる様に動くが、最終的に逃げる様子も無く、その場で落ち着いた。
お湯の中で、密着した部位からでも、ハチクマさんのやたらと早い心拍音が聞こえた気がした。
「落ち着きました?」
そう言いつつ、お湯の中にあったハチクマさんの手に、手探りで自分の手を重ねる。
恋人つなぎにして、お湯の中から出して、お互いの手の大きさを確認する、やっぱりハチクマさんの手の方が大きかった。
まあ良いかと、手をにぎにぎしてみる。
「すいません、始めてで、慣れてませんので……」
心底申し訳なさそうに言われる、価値観がなあ……
「むしろ、慣れてたら嫌ですよ?」
「え?」
コチラの言葉に、驚いたように目を見開かれた、ついでにこっちを向いた、行けるかな?
ちゅ……
軽く唇を重ねた。
「お酒臭かったらごめんなさい?」
やらかした後で、少し申し訳なさそうに断りを入れた。
「いえ! いえ! ありがとうございます!」
何かの呪文みたいな勢いの感謝の言葉だったが、問題無かった様子で何よりだった。
「んで、落ち着きました?」
そろそろ熱いなあと、座る場所を変え、少し冷ましつつ、確認する。
「はい、大分……」
温まり過ぎてか真っ赤に成ったハチクマさん、因みに、恋人つなぎの手は放してくれないので、繋いだままだ。
「じゃあ、上がりましょうか?」
「はい」
ザバーッとハチクマさんがお湯から上がる、ピンク色に血色が良くなったハチクマさんの肌が、とても綺麗だった。
余計な脂も無い、うっすらと筋肉が浮かんで見える、引き締まった身体、元からの資質も有るだろうが、当人の努力も見える、芸術的に綺麗な身体だ、維持するのも大変そうだった。
因みに、自分も其れなりに鍛えてはいるのだが、追い込むまで行っていないので、ハチクマさん程見栄えはしないし。ミサゴ相手に頑張りすぎて筋肉痛になった前科が有るので、後で筋トレに付き合ってもらおうと思う。
「じゃあ、どうしましょう? 添い寝します? やります?」
刺激はされていないが、視覚情報だけで結構素晴らしいので、内心こっちの本体もパキパキの臨戦態勢だが。
「………やっぱり無理させちゃいけませんから、添い寝で」
未だ自制心を崩しきれなかったらしい。
逃げ道の塞ぎ方が甘かっただろうか?
どうしようかなあと思いつつ、風呂上りにカロリーと電解質をスポーツドリンクで補給し、今度は仲良く二人で布団に潜り込んだ。
と言うか、あの時飲んだの経口保水リンゲル液だったのか、マニアックな……
自動販売機に緊急用と置いてあった銘柄を見つけて変な関心をしていたりした。
なお、照れて混浴で時間を使い過ぎた結果、二人で温まり過ぎていたのか、揃って一瞬で寝落ちしていた。
追申
考えてみたら、病み上がりを襲うなんて酷いことしていいの?
壊しちゃったら責任取れない。怖い。
ハチクマは、そんな感じの小心者。
虫とか小動物は怖いからとかじゃなく、壊しちゃいそう、殺しちゃいそうだから怖いと言うタイプ。
うっかり力加減間違えたらぱきぱきって成らないかと。
初回の抱き着きで多少信じてたけど、さっきまで風邪で寝てたんだから、やっぱり弱いんだろうという事で。
良かったら「感想」とか「いいね」とか「お気に入り登録」とか【次世代ファンタジーカップの投票】とか、ご協力お願いします。
ハチクマさん、登場時点ではもう辛抱堪らんと言った調子の息の荒さだったが、湯に浸かる前の掛け湯をした後は、思ったよりゆっくりと断りを入れつつ、湯に身体を沈めて行く。
「ふううぅぅぅぅ」
深く沈み、目を瞑り、ゆっくりと興奮を鎮めるように息を吐き出した。
しかし、ハチクマさんは背が高い、段差部分に腰掛けた訳でも無いのに、胸の位置とかが高いのが解る。
身体の縮尺に合わせて、バランスが良い大きな塊が浮力でちょっと浮かんでいるのとか、尖ってきている先っちょとかが、薄く濁ったお湯の中でも、主張しているのが見えた。
いやそれ以前に……
「遠くありません?」
思わず届くような少し大きな声で話しかけた。
ハチクマさんは入り口付近の、こちらからは割と遠い位置に陣取って、湯に浸かり、目を瞑り、深く深呼吸したまま動いて居ない。
えーっと、この流れは……………?
恥ずかしがって居る?
実は嫌い?
その気は無い?
さあどれだろう?
「コレでもう、結構近いです」
大きく息を吐きつつ、返事が返ってきた、コレで近い気らしい、何と言うか、ウブい。
思わず呆れつつ、苦笑を浮かべる。
ハチクマさんはひたすら興奮を鎮めようと目を瞑り深呼吸を繰り返している、呼び寄せるより、こっちから距離を詰めた方が楽しそうだ。
風邪のせいでふいにしかけたけど、今夜の予約とかあったのだから、ヤル気自体はあったはずだし、嫌がっている線の可能性は今回は無視しよう。
そんな訳で、極力音を立てずに距離を詰めた。
ちゃぷちゃぷ……
まあ、それでも波は立つので、振動を感じてか、ハチクマさんの表情が色々変わる、不安と期待と、恐怖と?
そんな色々綯い交ぜに成った様な表情が浮かんでいた。
「もしかして、色々嫌でした?」
ある程度寄った所で、確認の為に声をかける。
「いえ、そんな訳では無く……」
何だか歯切れが悪い。
「じゃあ、嫌だったら振り払ってくれても良いので……」
そう言って、横からピタリと肩を預ける様に密着した。
「ひゃう!?」
ハチクマさんが見た目と違う、可愛らしい悲鳴を上げた。
同時にびくりと跳ねる様に動くが、最終的に逃げる様子も無く、その場で落ち着いた。
お湯の中で、密着した部位からでも、ハチクマさんのやたらと早い心拍音が聞こえた気がした。
「落ち着きました?」
そう言いつつ、お湯の中にあったハチクマさんの手に、手探りで自分の手を重ねる。
恋人つなぎにして、お湯の中から出して、お互いの手の大きさを確認する、やっぱりハチクマさんの手の方が大きかった。
まあ良いかと、手をにぎにぎしてみる。
「すいません、始めてで、慣れてませんので……」
心底申し訳なさそうに言われる、価値観がなあ……
「むしろ、慣れてたら嫌ですよ?」
「え?」
コチラの言葉に、驚いたように目を見開かれた、ついでにこっちを向いた、行けるかな?
ちゅ……
軽く唇を重ねた。
「お酒臭かったらごめんなさい?」
やらかした後で、少し申し訳なさそうに断りを入れた。
「いえ! いえ! ありがとうございます!」
何かの呪文みたいな勢いの感謝の言葉だったが、問題無かった様子で何よりだった。
「んで、落ち着きました?」
そろそろ熱いなあと、座る場所を変え、少し冷ましつつ、確認する。
「はい、大分……」
温まり過ぎてか真っ赤に成ったハチクマさん、因みに、恋人つなぎの手は放してくれないので、繋いだままだ。
「じゃあ、上がりましょうか?」
「はい」
ザバーッとハチクマさんがお湯から上がる、ピンク色に血色が良くなったハチクマさんの肌が、とても綺麗だった。
余計な脂も無い、うっすらと筋肉が浮かんで見える、引き締まった身体、元からの資質も有るだろうが、当人の努力も見える、芸術的に綺麗な身体だ、維持するのも大変そうだった。
因みに、自分も其れなりに鍛えてはいるのだが、追い込むまで行っていないので、ハチクマさん程見栄えはしないし。ミサゴ相手に頑張りすぎて筋肉痛になった前科が有るので、後で筋トレに付き合ってもらおうと思う。
「じゃあ、どうしましょう? 添い寝します? やります?」
刺激はされていないが、視覚情報だけで結構素晴らしいので、内心こっちの本体もパキパキの臨戦態勢だが。
「………やっぱり無理させちゃいけませんから、添い寝で」
未だ自制心を崩しきれなかったらしい。
逃げ道の塞ぎ方が甘かっただろうか?
どうしようかなあと思いつつ、風呂上りにカロリーと電解質をスポーツドリンクで補給し、今度は仲良く二人で布団に潜り込んだ。
と言うか、あの時飲んだの経口保水リンゲル液だったのか、マニアックな……
自動販売機に緊急用と置いてあった銘柄を見つけて変な関心をしていたりした。
なお、照れて混浴で時間を使い過ぎた結果、二人で温まり過ぎていたのか、揃って一瞬で寝落ちしていた。
追申
考えてみたら、病み上がりを襲うなんて酷いことしていいの?
壊しちゃったら責任取れない。怖い。
ハチクマは、そんな感じの小心者。
虫とか小動物は怖いからとかじゃなく、壊しちゃいそう、殺しちゃいそうだから怖いと言うタイプ。
うっかり力加減間違えたらぱきぱきって成らないかと。
初回の抱き着きで多少信じてたけど、さっきまで風邪で寝てたんだから、やっぱり弱いんだろうという事で。
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