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7 新しい生活
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私はすぐに別宅の管理を辞退する書類と、退職届を書いてゼフィエルさんに渡した。あの日私は急いで屋敷を出てきた。そんな中で持ってこれたのはバルトさんに貰った紹介状と、伯爵様がくれたイエローダイヤモンドの指輪だけだった。
他の物は全て置いて来た。
バルトさんが伯爵様がお金を使いすぎって言ってたし、私に与えた贈り物を売れば少しは回収出来るんじゃないかと思って、全て置いて来た。
けど、……この指輪だけは置いてこれなかった。伯爵様が私の為に選んだ、私の瞳と同じ色の指輪。彼との思い出の為に持っていようと思った。
今頃、伯爵様は凄く怒っているかも知れない。
私が彼から離れた事を、きっと凄く怒って……悲しんでいるだろう。
アルフォード公爵家では、私は預かり子のアリア様のお世話と監視をすることになった。8歳のお子様であるが、息を飲む位、美しい子だ。
黒曜石のようなきらきらした瞳で私を見て、食事をしながら給仕をしている私によく話しかけてくる。
おかげで、アルフォード公爵様の当たりがきつい。
何故当たりがきついかというと、旦那様は姫様の事をお好きな様で、私は屋敷の中では一番姫様と年が近く、兄のように慕っているからか嫉妬されてるようだ。
私は面接で『衆道』です、と言っているのにも関わらずだ。
何て理不尽なんだ。
もちろん姫様には私を好いている気持ちなど無い。まぁ、使用人として好いてくれてはいると思うけど、それだけだ。
新年を迎えてからすぐ、姫様は戴冠式でプリストン国王から神籍献上をされた。神籍とは人間界における神様用の籍だ。これがないと人とは結婚出来ない。
旦那様が婚約した姫様は神の子で女神だった。
姫様の父上は、このアズライルの大陸を創造し守護する絶対神、アズライル様だどいう。最初は何の法螺話かと思ったが、空を飛んでる姿を屋敷で見てしまっては納得するしかない。
私達人間は何か願いがあれば必ず、この絶対神であるアズライル様にお祈りをする。
それは叶う時もあれば叶わない時もある。叶わないのは日頃の行いが悪いからだと言われ、その身を正して生活する事に努める。
まともな人間は皆そうして生活していた。かくいう私もそのひとりだ。
自分が祈っていた人の娘が『ここ』にいる。何とも変な気分だった。
旦那様は大勢の人々の前で高らかと婚約の宣誓をした。
『この契約は何者にも覆せない!』そう叫んだ。
私は正直驚いた。8歳の幼女と婚約など、幼女趣味の烙印を押されて通りも歩けなくなるだろう、そう思っていたが、世の中はそこまで厳しくなかった。
男女なので、ある程度釣り合いの取れる年齢になれば、問題無いと思われているのかも知れない。
ただ、私が最も驚いたのはお二人が幸せそうに手を繋いで笑いあってる姿だった。
青い空の下で手を繋ぎ、お互い信頼しあって情を交わす。
私には二人がとても眩しく感じた。
こんな晴れた青空の下で、手を繋げる人が……いつかは私にも出来るんだろうか?
そんな事を考えていた。
季節は早いものでもう3月になった。
アルフォード公爵家に勤めてもう四月になる。仕事もだいぶ慣れて、見習いフットマンだったが、見習いが取れて、普通のフットマンに昇格した。同じく見習い側仕えだったリリーさんも、見習いが取れて、普通の側仕えになった。
あの時は二人で凄く喜んだ。
午後になると側仕え仕長のセレネさんに買い物を頼まれた。いつもなら下働きの人間を行かせる所だが、頼まれた先が本屋だった。
何でも、姫様が大事にしている植物の本に花瓶を倒して水をぶちまけ、慌ててエアの魔法で乾燥させたが、文字が滲んで読めなくなってしまったらしい。
それで、同じ本を買ってきてくれと言われた。下働きの人間は文字を読めない。
姫様の護衛が来てからは監視の仕事も無くなったし、執事のゼフィエルさんが左遷されたあとに来た、新しい執事のセバスさんには、旦那様の当たりが可愛そうだからと姫様のお世話係も外された。なのでフットマンとしての仕事をこなすだけで、実は少し暇だった。
私は貴族街にある本屋に歩いて行った。
本のタイトルや表紙はちゃんと覚えてきた。
確か、『プリストン王国に自生する植物達』というタイトルだった。自分で店内を探しても、本が多くて見つからず、店主に聞いてみた。
「『プリストン王国に自生する植物達』という本はありますか?」
「ん~ちょっと待ってくれ」
店主は店の奥からその本を持って来て私に渡した。
「これで合ってるかい?」
「ああ、これです」
「4800ギルだ」
私は4800ギルを出してその本を受け取った。帰るときに店の入り口で人とぶつかった。
「あっ、すいません」
「いや、こちらこそ……、オーティス!?」
私はその声に、思わずその人物を見上げた。
「……イアン……」
「どうしてだ!? 何故私を裏切った!?」
伯爵様は私の両肩をぐっと力を込めて掴んで揺すった。
「私に飽きたのかっ!?」
私は店内を見渡した。ちらほらしかいない客がこちらに注目している。
「イアン、ここではまずいです、取り敢えずどこか話の出来る所に行きましょう」
「少し歩いた所に公園がある……」
「ああ、そうですね。ではそこでお話しましょう」
私は伯爵様の腕を掴んで、近くのヘンドリックス公園に連れて行った。
公園に着くとベンチに二人で腰掛けた。
腰掛けるとすぐに伯爵様が口を開いた。
「好きな男が……出来たのか?」
「いいえ、そんなんじゃありません」
「では、どうして私の前から消えた……?」
「貴方は私に感けて……仕事をしなくなったそうじゃないですか。ダメですよ、ちゃんとやらなきゃ」
「それが私から離れた理由か?」
「それだけじゃない、私は貴方が怖くなった」
「……縛り、閉じ込めたからか……?」
「……ええ。貴方に愛されてると凄く感じます、今も。だけど……その気持ちが強すぎて怖いんです。私はいつか貴方に殺されるんじゃないかって」
「浮気をしなければ殺しはしない」
「浮気はしませんよ。貴方の他に好きな人なんていないんだから、するわけないでしょ」
伯爵様はやつれた顔でこちらを見た。きっと、ずっと私を探していたのかも知れない。
「君がいなくなってから……別宅にあった君への贈り物は全て売り払った」
「そうして貰いたくて置いて行ったんです。気にしないで」
「でも、ひとつだけ無かった物がある」
「……」
「オーティス、君の誕生日に贈った、君の瞳の色の指輪だ。『約束の指輪』だ……君はまだ、私を愛しているんだろっ!? だから……あれを持って行ったんだろ!? なぁ、答えてくれ!」
私の服の袖を掴み、訴えかける伯爵様。その瞳は潤んでいた。
ああ、そんな姿を私に見せてしまったら、正直に言うしか無いじゃないか。
「イアン、今も貴方を……愛しています」
「だったら私の所に戻って来てくれ!」
「それは無理です。私はある所で働いております。そこの職場はとても居心地が良くて辞めたくない」
「私を愛しているのにかっ!?」
「……貴方を愛していてもです」
「オーティス、君とずっと一緒にいたい……」
私の袖を掴む手にぎゅっと力が込められていた。
ずっと一緒にいたい、それは私も思う。
でも、私が伯爵様の傍にいると、貴方はどんどん壊れて行くじゃないですか。
こんな刹那的な関係に本当に未来はあるのか?
私に男同士の目も眩むような性の喜びを教えて、激烈な愛情も注いでくれた男。
私が伯爵様を壊さずに一緒にいられる方法は、『安定した関係を保つ』事だと思った。
それは私の望みでもあった。
誰の目も気にせず、一緒にいられる方法。それは愛人契約しかない。
「ひとつだけ、方法があります」
「方法?」
「……私と正式に愛人契約をして下さい。そうしてくれたら、私はずっと貴方の傍にいます、イアン」
「……愛人契約だと……」
愛人契約は本人同士だけの問題じゃない、正式な愛人契約の書類には妻や夫のサインもいる。主人が亡くなれば遺産も贈与されるからだ。
という事は、私と伯爵様が正式に愛人契約をする為には伯爵様の奥様のサインが必要になる。ずっと妻に男色家だという事を隠している伯爵様が、妻にカミングアウトしてサインを貰えるのか?
でも、もしこれをやってくれるなら……私はきっと彼をずっと愛し続けるだろう。
彼と青空の下、手を繋ぐこともきっと出来る。
私の言った言葉を聞いて伯爵様は顔色が悪くなった。
「ま、まずは妻に告白して……それから、サインを貰わないと」
「契約、して下さるんですか?」
「妻を説得しなければいけないから……すぐという訳には行かないが、ちゃんとする。だから……君と縒りを戻したい」
「仕事があるんで……たまにしか会えませんよ? それでも良いんですか?」
「今みたいに、全然会えないより良い」
「じゃ、いいですよ」
「週末になったら別宅へ来てくれ。待ってる」
「はい」
伯爵様は私の目を見て安心したように微笑んだ。
「オーティス、愛してる」
「私も、イアン、貴方を愛してます」
伯爵様は私の頬を優しく包み、喰らい尽くすように私の舌を味わっていた。ほのかに煙草の香りがして、彼の温もりを感じた。
他の物は全て置いて来た。
バルトさんが伯爵様がお金を使いすぎって言ってたし、私に与えた贈り物を売れば少しは回収出来るんじゃないかと思って、全て置いて来た。
けど、……この指輪だけは置いてこれなかった。伯爵様が私の為に選んだ、私の瞳と同じ色の指輪。彼との思い出の為に持っていようと思った。
今頃、伯爵様は凄く怒っているかも知れない。
私が彼から離れた事を、きっと凄く怒って……悲しんでいるだろう。
アルフォード公爵家では、私は預かり子のアリア様のお世話と監視をすることになった。8歳のお子様であるが、息を飲む位、美しい子だ。
黒曜石のようなきらきらした瞳で私を見て、食事をしながら給仕をしている私によく話しかけてくる。
おかげで、アルフォード公爵様の当たりがきつい。
何故当たりがきついかというと、旦那様は姫様の事をお好きな様で、私は屋敷の中では一番姫様と年が近く、兄のように慕っているからか嫉妬されてるようだ。
私は面接で『衆道』です、と言っているのにも関わらずだ。
何て理不尽なんだ。
もちろん姫様には私を好いている気持ちなど無い。まぁ、使用人として好いてくれてはいると思うけど、それだけだ。
新年を迎えてからすぐ、姫様は戴冠式でプリストン国王から神籍献上をされた。神籍とは人間界における神様用の籍だ。これがないと人とは結婚出来ない。
旦那様が婚約した姫様は神の子で女神だった。
姫様の父上は、このアズライルの大陸を創造し守護する絶対神、アズライル様だどいう。最初は何の法螺話かと思ったが、空を飛んでる姿を屋敷で見てしまっては納得するしかない。
私達人間は何か願いがあれば必ず、この絶対神であるアズライル様にお祈りをする。
それは叶う時もあれば叶わない時もある。叶わないのは日頃の行いが悪いからだと言われ、その身を正して生活する事に努める。
まともな人間は皆そうして生活していた。かくいう私もそのひとりだ。
自分が祈っていた人の娘が『ここ』にいる。何とも変な気分だった。
旦那様は大勢の人々の前で高らかと婚約の宣誓をした。
『この契約は何者にも覆せない!』そう叫んだ。
私は正直驚いた。8歳の幼女と婚約など、幼女趣味の烙印を押されて通りも歩けなくなるだろう、そう思っていたが、世の中はそこまで厳しくなかった。
男女なので、ある程度釣り合いの取れる年齢になれば、問題無いと思われているのかも知れない。
ただ、私が最も驚いたのはお二人が幸せそうに手を繋いで笑いあってる姿だった。
青い空の下で手を繋ぎ、お互い信頼しあって情を交わす。
私には二人がとても眩しく感じた。
こんな晴れた青空の下で、手を繋げる人が……いつかは私にも出来るんだろうか?
そんな事を考えていた。
季節は早いものでもう3月になった。
アルフォード公爵家に勤めてもう四月になる。仕事もだいぶ慣れて、見習いフットマンだったが、見習いが取れて、普通のフットマンに昇格した。同じく見習い側仕えだったリリーさんも、見習いが取れて、普通の側仕えになった。
あの時は二人で凄く喜んだ。
午後になると側仕え仕長のセレネさんに買い物を頼まれた。いつもなら下働きの人間を行かせる所だが、頼まれた先が本屋だった。
何でも、姫様が大事にしている植物の本に花瓶を倒して水をぶちまけ、慌ててエアの魔法で乾燥させたが、文字が滲んで読めなくなってしまったらしい。
それで、同じ本を買ってきてくれと言われた。下働きの人間は文字を読めない。
姫様の護衛が来てからは監視の仕事も無くなったし、執事のゼフィエルさんが左遷されたあとに来た、新しい執事のセバスさんには、旦那様の当たりが可愛そうだからと姫様のお世話係も外された。なのでフットマンとしての仕事をこなすだけで、実は少し暇だった。
私は貴族街にある本屋に歩いて行った。
本のタイトルや表紙はちゃんと覚えてきた。
確か、『プリストン王国に自生する植物達』というタイトルだった。自分で店内を探しても、本が多くて見つからず、店主に聞いてみた。
「『プリストン王国に自生する植物達』という本はありますか?」
「ん~ちょっと待ってくれ」
店主は店の奥からその本を持って来て私に渡した。
「これで合ってるかい?」
「ああ、これです」
「4800ギルだ」
私は4800ギルを出してその本を受け取った。帰るときに店の入り口で人とぶつかった。
「あっ、すいません」
「いや、こちらこそ……、オーティス!?」
私はその声に、思わずその人物を見上げた。
「……イアン……」
「どうしてだ!? 何故私を裏切った!?」
伯爵様は私の両肩をぐっと力を込めて掴んで揺すった。
「私に飽きたのかっ!?」
私は店内を見渡した。ちらほらしかいない客がこちらに注目している。
「イアン、ここではまずいです、取り敢えずどこか話の出来る所に行きましょう」
「少し歩いた所に公園がある……」
「ああ、そうですね。ではそこでお話しましょう」
私は伯爵様の腕を掴んで、近くのヘンドリックス公園に連れて行った。
公園に着くとベンチに二人で腰掛けた。
腰掛けるとすぐに伯爵様が口を開いた。
「好きな男が……出来たのか?」
「いいえ、そんなんじゃありません」
「では、どうして私の前から消えた……?」
「貴方は私に感けて……仕事をしなくなったそうじゃないですか。ダメですよ、ちゃんとやらなきゃ」
「それが私から離れた理由か?」
「それだけじゃない、私は貴方が怖くなった」
「……縛り、閉じ込めたからか……?」
「……ええ。貴方に愛されてると凄く感じます、今も。だけど……その気持ちが強すぎて怖いんです。私はいつか貴方に殺されるんじゃないかって」
「浮気をしなければ殺しはしない」
「浮気はしませんよ。貴方の他に好きな人なんていないんだから、するわけないでしょ」
伯爵様はやつれた顔でこちらを見た。きっと、ずっと私を探していたのかも知れない。
「君がいなくなってから……別宅にあった君への贈り物は全て売り払った」
「そうして貰いたくて置いて行ったんです。気にしないで」
「でも、ひとつだけ無かった物がある」
「……」
「オーティス、君の誕生日に贈った、君の瞳の色の指輪だ。『約束の指輪』だ……君はまだ、私を愛しているんだろっ!? だから……あれを持って行ったんだろ!? なぁ、答えてくれ!」
私の服の袖を掴み、訴えかける伯爵様。その瞳は潤んでいた。
ああ、そんな姿を私に見せてしまったら、正直に言うしか無いじゃないか。
「イアン、今も貴方を……愛しています」
「だったら私の所に戻って来てくれ!」
「それは無理です。私はある所で働いております。そこの職場はとても居心地が良くて辞めたくない」
「私を愛しているのにかっ!?」
「……貴方を愛していてもです」
「オーティス、君とずっと一緒にいたい……」
私の袖を掴む手にぎゅっと力が込められていた。
ずっと一緒にいたい、それは私も思う。
でも、私が伯爵様の傍にいると、貴方はどんどん壊れて行くじゃないですか。
こんな刹那的な関係に本当に未来はあるのか?
私に男同士の目も眩むような性の喜びを教えて、激烈な愛情も注いでくれた男。
私が伯爵様を壊さずに一緒にいられる方法は、『安定した関係を保つ』事だと思った。
それは私の望みでもあった。
誰の目も気にせず、一緒にいられる方法。それは愛人契約しかない。
「ひとつだけ、方法があります」
「方法?」
「……私と正式に愛人契約をして下さい。そうしてくれたら、私はずっと貴方の傍にいます、イアン」
「……愛人契約だと……」
愛人契約は本人同士だけの問題じゃない、正式な愛人契約の書類には妻や夫のサインもいる。主人が亡くなれば遺産も贈与されるからだ。
という事は、私と伯爵様が正式に愛人契約をする為には伯爵様の奥様のサインが必要になる。ずっと妻に男色家だという事を隠している伯爵様が、妻にカミングアウトしてサインを貰えるのか?
でも、もしこれをやってくれるなら……私はきっと彼をずっと愛し続けるだろう。
彼と青空の下、手を繋ぐこともきっと出来る。
私の言った言葉を聞いて伯爵様は顔色が悪くなった。
「ま、まずは妻に告白して……それから、サインを貰わないと」
「契約、して下さるんですか?」
「妻を説得しなければいけないから……すぐという訳には行かないが、ちゃんとする。だから……君と縒りを戻したい」
「仕事があるんで……たまにしか会えませんよ? それでも良いんですか?」
「今みたいに、全然会えないより良い」
「じゃ、いいですよ」
「週末になったら別宅へ来てくれ。待ってる」
「はい」
伯爵様は私の目を見て安心したように微笑んだ。
「オーティス、愛してる」
「私も、イアン、貴方を愛してます」
伯爵様は私の頬を優しく包み、喰らい尽くすように私の舌を味わっていた。ほのかに煙草の香りがして、彼の温もりを感じた。
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