43 / 94
43 頼れる存在※
しおりを挟む
9月の建国記念の一週間のお祭り休み中、僕は母上の所にいた。移動に往復で4日掛かるから、実質いたのは3日間程度だけど。
母上は寝てる間が一番病状が良かった。なのでメイキス先生は睡眠薬を使って眠らせる事が多いと言っていた。その睡眠薬は薬草を使った軽い物で危険物では無いと言ってたから安心した。
起きていた母上も見たけれど、本当に辛そうだった。うつろな目をして、始終痛みに耐えているような顔をしていた。魔力が無くて身体も動かせないからおむつをしていた。そんな母上を直視するのは精神的に僕もきつかった。
父上が亡くなった時も、お金が無くて生活に困った時もそうだ、僕がしっかりしなきゃと思った。僕には頼れる人がいない。……誰も。
いや、今はいるか……ただの愛人契約をしてるだけの相手だけど、嘘でも甘えて寄り掛かる事が出来る。
僕は契約の日じゃないにも関わらず、侯爵様の所に行った。
慰めて欲しくて、甘えて安心したくて。
「どうしたんだ? 急に……」
「約束してる日以外に来ちゃってすいません。……抱いて欲しくて」
「……何かあったのか? 休みは母上の所に行って来たんだろう?」
僕は侯爵様の胸の中に飛び込んだ。耐え切れず嗚咽を漏らした。
「ルイス……?」
「母上が……、母上が……あと半年しか持たないって……!! うううっ」
「田舎で療養してたのにか?」
「病状が酷くて、療養所に行っても病状が進行してたそうなんです……。ひっくっ、ううっ、ひっく」
侯爵様は僕の頭を撫でて、ぎゅっと抱きしめてくれた。
それだけで安心出来た。
ただの愛人契約の相手だと、理屈を捏ねてるけど、僕は侯爵様の事をいつの間にか信頼していることに気付いた。
侯爵様は僕をお姫様抱っこして寝台に連れて行った。
「厭な事など忘れてしまえ。君は笑ってる顔の方が美しい」
侯爵様の舌が僕の唇を割って入り込んできた。ぬるりと滑るように入り込むと歯の裏をぐるりと舐め回す様に動かし、舌先で僕の舌に絡みつく。情熱的に力強く吸われて腰ががくがくと震えた。
焦るようにお互い服を脱いで裸になると、僕のそこはもう勃ち上がっていた。
侯爵様はそれを見てにやりと笑う。でも厭な感じはしない。侯爵様が喜んでくれてるからだ。僕の反応に。仰向けに寝ている僕の顔を跨いで、侯爵様は僕の物をしゃぶった。僕も侯爵様のブツをしゃぶる。
大人の男のそれからは、雄が発する独特のいやらしい匂いがした。
根元から陰茎を舐め上げ舌先で尿道の入り口をぐりぐりと弄ぶ。ちゅぱちゅぱとわざと音を出して上下に吸いながら両手で扱くと、侯爵様が喘いだ。
「ううっ、……くっ、はぁああっ、良すぎる、ルイス……」
「フォルカーが気持ち良くなってくれて嬉しい」
僕は思いっきり頬がへこむくらい、上下に顔を動かしながら吸い上げた。
口の中で亀頭の先をべろで可愛がるのも忘れていない。
じゅぷっ、じゃぷっ、じゅぷっ、じゃぷっ。
僕と侯爵様、お互いが肉棒を吸って可愛がる、いやらしい水音だけが寝室に響く。
「そんなにしたら……イッてしまう!」
侯爵様は僕の責めに反応して自分で舐めた指を僕の穴に挿入した。
「あんっ、」
途端に僕の口や手の動きが微妙になる。穴で感じてしまったからだ。
「だめ、でちゃう!」
指と侯爵様の口で僕はもう限界だった。
「でちゃうってばああっ!!」
侯爵様は何も言わず僕の陰茎をしゃぶっていた。
僕は侯爵様の口の中に射精した。それを普通にごくりと飲み込む侯爵様。
起き上がると、サイドテーブルの引き出しから潤滑ゼリーを取り出して、自分の物に塗りたくり、余った分は僕の穴の周りに塗りつけた。
穴周りがべとべとでぬるぬるする。すぐ挿れるために多めに塗ってくれたようだ。
「挿れるぞ」
「うん、来て、フォルカー」
正常位で侯爵様に穴を突き上げられて、声が出た。
「ぁああんっ、んふっ、ひぃいっ、よすぎっ、きもちいっ……、なかで、フォルカーの、どくどくしてる……脈うってる」
「煽るな」
「煽る! もっと突いて! 僕が壊れちゃうくらい、もっと! もっと!」
「ルイス……泣いているのか?」
「……泣いてなんかない。……気持ちよすぎるだけ」
侯爵様は僕の唇に優しいキスをした。
その後、何度も突き上げられ、快感が身体中を駆け巡って達した。
何度も何度もイカされて、僕の頭の中は朦朧として、穴の中には沢山の侯爵様の白濁の液が注ぎ込まれた。
「君は、私の事だけ考えていればいい、辛い事など忘れてしまえ!!」
母上は寝てる間が一番病状が良かった。なのでメイキス先生は睡眠薬を使って眠らせる事が多いと言っていた。その睡眠薬は薬草を使った軽い物で危険物では無いと言ってたから安心した。
起きていた母上も見たけれど、本当に辛そうだった。うつろな目をして、始終痛みに耐えているような顔をしていた。魔力が無くて身体も動かせないからおむつをしていた。そんな母上を直視するのは精神的に僕もきつかった。
父上が亡くなった時も、お金が無くて生活に困った時もそうだ、僕がしっかりしなきゃと思った。僕には頼れる人がいない。……誰も。
いや、今はいるか……ただの愛人契約をしてるだけの相手だけど、嘘でも甘えて寄り掛かる事が出来る。
僕は契約の日じゃないにも関わらず、侯爵様の所に行った。
慰めて欲しくて、甘えて安心したくて。
「どうしたんだ? 急に……」
「約束してる日以外に来ちゃってすいません。……抱いて欲しくて」
「……何かあったのか? 休みは母上の所に行って来たんだろう?」
僕は侯爵様の胸の中に飛び込んだ。耐え切れず嗚咽を漏らした。
「ルイス……?」
「母上が……、母上が……あと半年しか持たないって……!! うううっ」
「田舎で療養してたのにか?」
「病状が酷くて、療養所に行っても病状が進行してたそうなんです……。ひっくっ、ううっ、ひっく」
侯爵様は僕の頭を撫でて、ぎゅっと抱きしめてくれた。
それだけで安心出来た。
ただの愛人契約の相手だと、理屈を捏ねてるけど、僕は侯爵様の事をいつの間にか信頼していることに気付いた。
侯爵様は僕をお姫様抱っこして寝台に連れて行った。
「厭な事など忘れてしまえ。君は笑ってる顔の方が美しい」
侯爵様の舌が僕の唇を割って入り込んできた。ぬるりと滑るように入り込むと歯の裏をぐるりと舐め回す様に動かし、舌先で僕の舌に絡みつく。情熱的に力強く吸われて腰ががくがくと震えた。
焦るようにお互い服を脱いで裸になると、僕のそこはもう勃ち上がっていた。
侯爵様はそれを見てにやりと笑う。でも厭な感じはしない。侯爵様が喜んでくれてるからだ。僕の反応に。仰向けに寝ている僕の顔を跨いで、侯爵様は僕の物をしゃぶった。僕も侯爵様のブツをしゃぶる。
大人の男のそれからは、雄が発する独特のいやらしい匂いがした。
根元から陰茎を舐め上げ舌先で尿道の入り口をぐりぐりと弄ぶ。ちゅぱちゅぱとわざと音を出して上下に吸いながら両手で扱くと、侯爵様が喘いだ。
「ううっ、……くっ、はぁああっ、良すぎる、ルイス……」
「フォルカーが気持ち良くなってくれて嬉しい」
僕は思いっきり頬がへこむくらい、上下に顔を動かしながら吸い上げた。
口の中で亀頭の先をべろで可愛がるのも忘れていない。
じゅぷっ、じゃぷっ、じゅぷっ、じゃぷっ。
僕と侯爵様、お互いが肉棒を吸って可愛がる、いやらしい水音だけが寝室に響く。
「そんなにしたら……イッてしまう!」
侯爵様は僕の責めに反応して自分で舐めた指を僕の穴に挿入した。
「あんっ、」
途端に僕の口や手の動きが微妙になる。穴で感じてしまったからだ。
「だめ、でちゃう!」
指と侯爵様の口で僕はもう限界だった。
「でちゃうってばああっ!!」
侯爵様は何も言わず僕の陰茎をしゃぶっていた。
僕は侯爵様の口の中に射精した。それを普通にごくりと飲み込む侯爵様。
起き上がると、サイドテーブルの引き出しから潤滑ゼリーを取り出して、自分の物に塗りたくり、余った分は僕の穴の周りに塗りつけた。
穴周りがべとべとでぬるぬるする。すぐ挿れるために多めに塗ってくれたようだ。
「挿れるぞ」
「うん、来て、フォルカー」
正常位で侯爵様に穴を突き上げられて、声が出た。
「ぁああんっ、んふっ、ひぃいっ、よすぎっ、きもちいっ……、なかで、フォルカーの、どくどくしてる……脈うってる」
「煽るな」
「煽る! もっと突いて! 僕が壊れちゃうくらい、もっと! もっと!」
「ルイス……泣いているのか?」
「……泣いてなんかない。……気持ちよすぎるだけ」
侯爵様は僕の唇に優しいキスをした。
その後、何度も突き上げられ、快感が身体中を駆け巡って達した。
何度も何度もイカされて、僕の頭の中は朦朧として、穴の中には沢山の侯爵様の白濁の液が注ぎ込まれた。
「君は、私の事だけ考えていればいい、辛い事など忘れてしまえ!!」
0
お気に入りに追加
308
あなたにおすすめの小説
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
お兄ちゃんだって甘えたい!!
こじらせた処女
BL
大江家は、大家族で兄弟が多い。次男である彩葉(いろは)は、県外の大学に進学していて居ない兄に変わって、小さい弟達の世話に追われていた。
そんな日々を送って居た、とある夏休み。彩葉は下宿している兄の家にオープンキャンパスも兼ねて遊びに行くこととなった。
もちろん、出発の朝。彩葉は弟達から自分も連れて行け、とごねられる。お土産を買ってくるから、また旅行行こう、と宥め、落ち着いた時には出発時間をゆうに超えていた。
急いで兄が迎えにきてくれている場所に行くと、乗るバスが出発ギリギリで、流れのまま乗り込む。クーラーの効いた車内に座って思い出す、家を出る前にトイレに行こうとして居たこと。ずっと焦っていて忘れていた尿意は、無視できないくらいにひっ迫していて…?
期待外れの後妻だったはずですが、なぜか溺愛されています
ぽんちゃん
BL
病弱な義弟がいじめられている現場を目撃したフラヴィオは、カッとなって手を出していた。
謹慎することになったが、なぜかそれから調子が悪くなり、ベッドの住人に……。
五年ほどで体調が回復したものの、その間にとんでもない噂を流されていた。
剣の腕を磨いていた異母弟ミゲルが、学園の剣術大会で優勝。
加えて筋肉隆々のマッチョになっていたことにより、フラヴィオはさらに屈強な大男だと勘違いされていたのだ。
そしてフラヴィオが殴った相手は、ミゲルが一度も勝てたことのない相手。
次期騎士団長として注目を浴びているため、そんな強者を倒したフラヴィオは、手に負えない野蛮な男だと思われていた。
一方、偽りの噂を耳にした強面公爵の母親。
妻に強さを求める息子にぴったりの相手だと、後妻にならないかと持ちかけていた。
我が子に爵位を継いで欲しいフラヴィオの義母は快諾し、冷遇確定の地へと前妻の子を送り出す。
こうして青春を謳歌することもできず、引きこもりになっていたフラヴィオは、国民から恐れられている戦場の鬼神の後妻として嫁ぐことになるのだが――。
同性婚が当たり前の世界。
女性も登場しますが、恋愛には発展しません。
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
大好きなBLゲームの世界に転生したので、最推しの隣に居座り続けます。 〜名も無き君への献身〜
7ズ
BL
異世界BLゲーム『救済のマリアージュ』。通称:Qマリには、普通のBLゲームには無い闇堕ちルートと言うものが存在していた。
攻略対象の為に手を汚す事さえ厭わない主人公闇堕ちルートは、闇の腐女子の心を掴み、大ヒットした。
そして、そのゲームにハートを打ち抜かれた光の腐女子の中にも闇堕ちルートに最推しを持つ者が居た。
しかし、大規模なファンコミュニティであっても彼女の推しについて好意的に話す者は居ない。
彼女の推しは、攻略対象の養父。ろくでなしで飲んだくれ。表ルートでは事故で命を落とし、闇堕ちルートで主人公によって殺されてしまう。
どのルートでも死の運命が確約されている名も無きキャラクターへ異常な執着と愛情をたった一人で注いでいる孤独な彼女。
ある日、眠りから目覚めたら、彼女はQマリの世界へ幼い少年の姿で転生してしまった。
異常な執着と愛情を現実へと持ち出した彼女は、最推しである養父の設定に秘められた真実を知る事となった。
果たして彼女は、死の運命から彼を救い出す事が出来るのか──?
ーーーーーーーーーーーー
狂気的なまでに一途な男(in腐女子)×名無しの訳あり飲兵衛
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる