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22 これはまずいんじゃないかと思う※
しおりを挟むお尻に当たるそれが何だか気になって、後ろを振り向いた。
それは硬くいきり勃ったセドリックの男性器だった。いつもはそんなまじまじと見ないから、大きさなんて見てなかったけど、ショックだ。僕より明らかに大きい。
でも、何で勃ってるんだ? あ、もしかして、僕の尻に擦れちゃったのか……。
僕が内心どうしよう? と混乱してたのに、セドリックの顔を見上げるとごく普通だった。
「どうしたの? 兄さん」
「えっ、あっ、いや、何でもない!」
「兄さん、だーい好き!」
ぎゅっと僕を背中から抱きしめるけど、お尻の割れ目にセドリックの男性器が食い込んできてちょっと困った。当たってるよ!
弟が無邪気過ぎて言いづらい。
まぁ、1年生から保健を習うし……、体の仕組みとか僕も勉強したし、段々分かってくるよな? 僕が言わなくても……。
寝巻きを着て寝室に入った。
寝台の奥の方、壁際にはいつもセドリックが寝ている。だから先にセドリックが寝台に上がった。僕はチェストの上にあったブラシで鏡を見ながら髪を梳かした。髪の毛が細いから、寝る前に梳かさないと絡まるからだ。
「早く早く! 兄さん早くここに来て!」
「どうしたんだよ? そんなにせかして」
「早く兄さんとくっつきたくって」
僕が寝台に上がって横になると早速ぎゅっと抱きついてきた。
「セドリック、僕は抱き枕じゃないんだよ?」
ぎゅっと抱きつく以外にも足を乗っけて絡められて、身動き出来ない状態になってるし、あんまりくっつくからなのか、また弟の硬い物が僕のお尻に当たってた。
「兄さんは僕の抱き枕だよー。くっついてると凄く安心するんだ!」
「まったく……」
「兄さん、こっち向いて?」
言われて振り向くとキスされた。唇だけくっつけるキスで、舌は入ってない。
「えーっと、セドリック?」
「何? 前に舌を入れちゃダメって言われたから入れてないよ?」
「そうだけどさぁ……」
「このキスは僕が小さい頃から兄さんにやってた事なのに……。やっぱり兄さんは大きくなっちゃった僕の事なんて可愛く無いんだ……」
うわー。なんか泣きそうな位へこんでる。
「そんなことないよ、僕はセドリックが大きくなっても大好きだよ?」
「やったぁ! 僕も兄さん大好き~~!」
さっき泣きそうな顔してたのは嘘だったのかよ!? あまりの変わりように笑ってしまった。でも、弟がこんなにお兄ちゃん子じゃ、彼女が出来ても即振られるんじゃないだろうか? 兄ちゃん心配だよ、セドリックのこと。
本当にこれはまずいんじゃないかと思う。
真夜中、眠っているとセドリックの声が聞こえた。
『兄さん、兄さん、大好きだよ……、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、』
荒い息づかいが僕の耳元で聞こえる。薄目を開けるとセドリックが自分の陰茎を扱いていた。恍惚とした表情でその陰茎を僕の口に当てがう。
亀頭の先から溢れた先走り汁が、僕の口の中に垂れて入った。
……苦い。
朦朧とした意識の中でこれは現実じゃないと強く感じた。
セドリックが僕にこんな事をするはずがない。
お風呂で勃起しちゃったのを見て、僕が変な夢を見てるだけだ。
そう、これは全部僕の夢だ。
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