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第3章

空蝉編 3-2「羞恥女装放置プレイの苛虐と被虐」2 : 深層へ

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「しずか、ユカのケツの味はどうだ?」
 館岡がタンブラーを片手にベッドの縁までやってきていた。

「……初めてだから……」 
     嘘ではない、恋敵のアナルをせめた事はない。

「そうだったな。しずかは、男のケツを掘ったこともないし、男にケツを掘られたこともない。きわめてノーマルに、女とセックスしてきた。そうだな」
「……はい」
    それは嘘だった。
    だが舘岡が本物の男だとすると今までの男達は男とは言えなかった。

「それじゃ、女と比べて、ユカのケツマ×コの味わいはどうだ?」
 館岡は、すべて判った上で、そう言っている。
 けれど、女、と言われても、湛(しずか)は京香くらいしか知らない。
 京香には女装したまま夜遊びに誘われ、その時、半ば強引に一夜をともに過ごし今の間柄になったのだ。
 そのとき、湛(しずか)は女性に関しては童貞だった。
 以来、京香と付き合い続けているのだった。
 だから、京香の女性器に挿入した感触と比べてみるしかない。
    最初の印象は、ユカの尻は女の性器とあまり変わらない、と思えた。
 けれど、ピストン律動を続けていると、女とは微妙に違っているのがわかってくる。

 アナルの穴は筒状なので亀頭表面を阻む感触がない。
 それに輪状の襞壁の締め付けがきつい。
 柔らかく絞り上げてくる腔だ。
 ユカの熟れた肛門器は、女とセックスするよりも美味な快感をもたらせてくれるのかもしれない……と湛(しずか)は感じていた。

「よし、しずか、犯しながらユカの乳房を揉んでやりなさい」
 言われたとおりに、湛(しずか)はユカの背中におおいかぶさり、手をまわして豊かな乳房に触れた。
 ユカは身体をくねらせて敏感に反応する。
 柔らかくて量感たっぷりで、とても男の乳房とは思えない。

「どうだ? 女とセックスしているような錯覚に陥るだろう?」
「……はい」
 ふくらませた豊乳を手の平に包みこんでやわやわと揉んでやると、ユカの喘ぎはいちだんと烈しくなる。
 館岡の言うように、男とセックスしているの、女とセックスしているのかわからなくなってくる……。


 館岡の次の命令は、ユカのペニスを握ってやれ、というものだった。
 湛(しずか)は、手をまわしておそるおそるユカのペニスに振れ、その胴幹に指をからめた。

「ああっ! いやあっ……」
 ユカは男の声音で艶めいた嬌声を発し、その瞬間、湛(しずか)のペニスは痛いほどに締めつけられた。
 ユカのペニス快感は肛門括約筋と連動していた。
 ユカの男根をまさぐっていると、亀頭からガマン汁をタラタラと滴らせているのがわかり、湛(しずか)はその粘っこい発情した液を亀頭にまぶしつけて摺りあげてやった。

 すると、ユカは、「ああんっ、あんんっ!」と鋭敏に反応しながら肛門襞膜で湛(しずか)を搾り上げてくるのだった。
 ユカのアナルを侵犯しながら、ユカのペニスを擦り上げていると、まるで自分のペニスを自慰しているような不思議な気分になってくる。

 湛(しずか)は別世界の快楽が存在することをはっきりと認識した。
 それは女装した疑似女を性欲の対象とする妖しい倒錯の世界だ。
 時々は女装趣味の男達と寝る・その程度の体験しかない湛(しずか)にとっては、この世界は湛にとって空想世界でしかなかった。
 湛は今、糜爛したアブノーマルセックスを実体験していた。

「しずか、ユカはな、あと2年もすれば40だ。娘がふたりいる。そうだな?ユカ」
「言わないでえ……、つらい……」
「もうすぐ40になろうという男が、大きなおっぱいを造って、こんな真っ赤なストッキングをはいて、男にケツの穴を掘られて悦んでいるんだぞ」
 乳房とストッキングだけではない。
 手足を拘禁され、尻穴を晒け出す格好を強要されているのだ。

「サラリーマンだったまともな男がこのザマだ。変態の淫乱オカマに成り果ててしまったんだぞ。なあ、ユカ」
「ああ……、いやあ……みじめになるから言わないでぇ……」

 館岡が言葉で嬲るたびに、ユカの肛筋はヒクヒクと痙攣するように締め上げてくる。
 湛(しずか)の手中にあるユカのペニス棒は爆発しそうなほど膨れ上がって硬くなっている。
 ユカは、明らかに弄ばれ嬲られて喜悦していた。
 湛(しずか)の体の芯がカッ、と火照ってくる。
 ただ女装するだけでなく、こういう快楽の世界もあるのだ、と湛は新しい発見をした気分になっていた。

 ユカの身体も熱を帯びてきている。
 じっとりと汗ばみ、肩に玉の汗を浮かせている。
 ユカのつけているきつい香水の匂いが、ユカの紛れもない男の体臭と混じり合って淫靡な匂いが立ちこめていた。

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