33 / 90
31.二人の長い夜⑤ ※
しおりを挟む
変わらない毎日の、変わらない日課。
まるで、その一つのように、一日の締めくくりにテオドールとの行為が組み込まれて、10日が経った。
「へぇ……本当に、濡れるようになるんだね」
順調に確実に『女神の願い』の薬効が、発現しつつあった。
さすが、おれの作った精霊薬だ。
秘薬『女神の願い』の薬効の発現にはいくつかの段階がある。
まずは、導入期。
これはただひたすら性的刺激に伴う愛の精霊力を貯めていく時期。
そして、変態期。
身体が徐々に男性には無い胚の成長が可能な器官を形成する時期だ。
この場合の変態とは、いわゆる異常者のことでは無い。念のため。
なんやかんやと二人で取り組んで……主に、色々と試行錯誤してくれているのはテオドールの気がするけれど、秘薬『女神の願い』の効果は、おれの設計通り次の段階へと進んでいる。
「シリル兄さん、痛くない?」
「ふぅっ……あ、痛く、はない……けど…」
「けど?」
「ん、……何というか……肛門に…指が、はいってるな……って」
あと、死ぬほど恥ずかしい。
うん。おれも身体を張って、結構頑張ってるんだよ?
一度死んだことのあるおれが、本気で死ぬかもと思うくらい、超絶恥ずかしい!!
「そのままだね」
そのまま、がどれだけ壮絶な体験か、テオにはわかってるのか。
普通は絶対に人に見せることも、触られることも無い場所を、弟の指で撫でられるという羞恥から意識を逸らしつつ、通常は絞扼が最大の仕事である括約筋の脱力に全力を尽くしている頑張りを、認めてもらえなかったら、おれは泣くしかない。
テオドールは、おれのことを気遣いながらも、『女神の願い』の効果で濡れるようになったところに、おもいっきり遠慮なく指を突っ込んでくる。
「テオは……」
「ん?」
気持ち悪いとか、嫌だとか思わないの?
と、聞こうと思って……今おれを見上げてくるこの美麗な顔で、淡々と肯定されてしまう想像をして、密かに一人で勝手にショックを受けて閉口した。
「いや…その……」
「なに?」
入っている指はたったの一本なのに、異物感がすごい。無理矢理に広げられたら裂けてしまいそうで、ものすごく怖い。
おれの思いを知ってか知らずか、テオドールの指が、ぐるりと内壁をなぞるように撫でて、ぐちゅりと湿った音が響いた。
「あっ…………ん、優しく、して」
長い間をおいて、おれはやっと絞り出した。
声が震えて、極小になってしまったのは、許して欲しい。
お尻に力が入れられないと、声を張るなんてできない。
こくり、とテオドールの咽が上下するのが見える。
「はぁ……天然、て本当に恐ろしい……」
ゆっくりと指が引き抜かれ、刺激と音に身体が自ずと強張り引けてしまう。
「んっ……痛いの、ぜったい……だめだからな…っ」
力が入りぎゅっとつぼまったところから、とろりと蜜が垂れて、割れ目を伝うのが分かった。
「………………ふう」
なんだよ、その溜息。
テオドールは大きな息を吐いて、何かに耐えるような苦悶様の表情で「……実は計算なのかな」と呟いた。
計算?薬効については当然計算しているけど、それがなにか。
力んでぷるぷる震えるおれの太ももを、テオドールが撫でる。
優しいだけじゃない甘い感触が、触れられたところから背筋を這いあがってきて、未知の感覚にまた怖くなった。
痛いのがダメなんて、こんなに怖がって……呆れられた?
「わかってるよ。シリル兄さんは痛いのや苦しいの、苦手だものね」
そう。おれは痛いのや苦しいのは全力拒否だ。もう死ぬほど味わった。
特に痛みに対する鎮痛は、おれが精霊医薬師として研究を始めて以来、最も精力を注いできたテーマ、と言ってもいい。
この世界では外科手術などは一般的でない。
基本的には怪我も病気も精霊力を使った治癒術や、精霊薬による治療を中心とする。
それなのに、だからこそなのか鎮痛や除痛と言った、対症療法は存在しなかったのだ。
概念自体、おれが研究するまでないものだった。
そんなこと、ある?
精霊力だとか精霊術だとか、素敵未知数超常能力が存在する世界で、敢えて、痛みに耐えて苦しむ必要はない。
怪我が治る前だって、治った後だって、痛いときは痛い。けど、治癒術でどうにかするまでは痛いの我慢しろなんて。
さらに言えば、治癒術で治すとき、程度はあれどめちゃくちゃ痛い。
もう、大の大人が叫んじゃうくらい痛いのだ。
それを皆、それが普通だと、何の疑問も抱くことなく耐えていた。
この世界の人って、みんなマゾヒストなの?そうだろ?絶対にそうだよっ!
でも、おれは違う。
「大丈夫だよ。気持ちいいことしかしない、て言ってるでしょう」
「うう……それは、そうだけど」
テオドールにされていることは、おれにとって現在進行形で未経験のものばかりだ。初体験の事象は、単純に恐怖だ。
ほらまたっ!超指入ってきてるじゃん!!
お尻の中なんて、もっと感覚が鈍いものかと思ってたのに。
想像していたよりずっと指が入ってる感があって、今後の展開に完全に怖気づいている。
「それよりも、シリル兄さん。前からは、恥ずかしいんじゃなかったの?」
「恥ずかしいに決まってるっ! 」
言った瞬間、ぎゅっとお尻が締まって、テオドールの指を締め付けた。
それにより自分も内側から刺激されて、びくりと腰が震える。
おれ、バカなのかな。
数回、細く長く息を吐いて、
「んんっ………恥ずかしい、けど」
今度は慎重に小声で訴える。
おれは今、真っ白なシーツの上に、下半身丸出しで仰向けに寝ている。
さらに、腰の下にすっごくふわふわの大きなクッションを入れられて、足を大きく開いた状態だ。
足の間には、いつもと変わらぬ平静な面持ちのテオドールがいて。
その視線はおれの股間に熱心に注がれている。
で、本来は出口であるはずの場所に、テオドールの長くて綺麗な指が、突っ込まれているのだ。
こんなの、恥ずかしい以外、ない。
「……でも…何されてるのか見えないのは、怖いから…っ」
おれは前世で注射されるときだって、決まって刺入部をガン見していた。
逆に怖くないかって?おれにはいつ刺されるか分からない方が怖い。
抱え込んだもう一つの大きなふわふわクッションをぎゅっと抱きしめる。
「うぅっ……もう、見るなぁ…っ」
おれは今、顔のみならず全身真っ赤な自信がある。
何だよ、この状況。もう、本気で恥ずか死ぬ。
「でも、見ないと痛くするかも」
「ダメっ……それは、しっかり見てやって…っいや、やっぱり見ないで…っ」
「どっちなの? 」
おれにはもう判断できない。わからない。
「僕は何と言われても見るけど」
もう、テオの好きにしてくれ。
まるで、その一つのように、一日の締めくくりにテオドールとの行為が組み込まれて、10日が経った。
「へぇ……本当に、濡れるようになるんだね」
順調に確実に『女神の願い』の薬効が、発現しつつあった。
さすが、おれの作った精霊薬だ。
秘薬『女神の願い』の薬効の発現にはいくつかの段階がある。
まずは、導入期。
これはただひたすら性的刺激に伴う愛の精霊力を貯めていく時期。
そして、変態期。
身体が徐々に男性には無い胚の成長が可能な器官を形成する時期だ。
この場合の変態とは、いわゆる異常者のことでは無い。念のため。
なんやかんやと二人で取り組んで……主に、色々と試行錯誤してくれているのはテオドールの気がするけれど、秘薬『女神の願い』の効果は、おれの設計通り次の段階へと進んでいる。
「シリル兄さん、痛くない?」
「ふぅっ……あ、痛く、はない……けど…」
「けど?」
「ん、……何というか……肛門に…指が、はいってるな……って」
あと、死ぬほど恥ずかしい。
うん。おれも身体を張って、結構頑張ってるんだよ?
一度死んだことのあるおれが、本気で死ぬかもと思うくらい、超絶恥ずかしい!!
「そのままだね」
そのまま、がどれだけ壮絶な体験か、テオにはわかってるのか。
普通は絶対に人に見せることも、触られることも無い場所を、弟の指で撫でられるという羞恥から意識を逸らしつつ、通常は絞扼が最大の仕事である括約筋の脱力に全力を尽くしている頑張りを、認めてもらえなかったら、おれは泣くしかない。
テオドールは、おれのことを気遣いながらも、『女神の願い』の効果で濡れるようになったところに、おもいっきり遠慮なく指を突っ込んでくる。
「テオは……」
「ん?」
気持ち悪いとか、嫌だとか思わないの?
と、聞こうと思って……今おれを見上げてくるこの美麗な顔で、淡々と肯定されてしまう想像をして、密かに一人で勝手にショックを受けて閉口した。
「いや…その……」
「なに?」
入っている指はたったの一本なのに、異物感がすごい。無理矢理に広げられたら裂けてしまいそうで、ものすごく怖い。
おれの思いを知ってか知らずか、テオドールの指が、ぐるりと内壁をなぞるように撫でて、ぐちゅりと湿った音が響いた。
「あっ…………ん、優しく、して」
長い間をおいて、おれはやっと絞り出した。
声が震えて、極小になってしまったのは、許して欲しい。
お尻に力が入れられないと、声を張るなんてできない。
こくり、とテオドールの咽が上下するのが見える。
「はぁ……天然、て本当に恐ろしい……」
ゆっくりと指が引き抜かれ、刺激と音に身体が自ずと強張り引けてしまう。
「んっ……痛いの、ぜったい……だめだからな…っ」
力が入りぎゅっとつぼまったところから、とろりと蜜が垂れて、割れ目を伝うのが分かった。
「………………ふう」
なんだよ、その溜息。
テオドールは大きな息を吐いて、何かに耐えるような苦悶様の表情で「……実は計算なのかな」と呟いた。
計算?薬効については当然計算しているけど、それがなにか。
力んでぷるぷる震えるおれの太ももを、テオドールが撫でる。
優しいだけじゃない甘い感触が、触れられたところから背筋を這いあがってきて、未知の感覚にまた怖くなった。
痛いのがダメなんて、こんなに怖がって……呆れられた?
「わかってるよ。シリル兄さんは痛いのや苦しいの、苦手だものね」
そう。おれは痛いのや苦しいのは全力拒否だ。もう死ぬほど味わった。
特に痛みに対する鎮痛は、おれが精霊医薬師として研究を始めて以来、最も精力を注いできたテーマ、と言ってもいい。
この世界では外科手術などは一般的でない。
基本的には怪我も病気も精霊力を使った治癒術や、精霊薬による治療を中心とする。
それなのに、だからこそなのか鎮痛や除痛と言った、対症療法は存在しなかったのだ。
概念自体、おれが研究するまでないものだった。
そんなこと、ある?
精霊力だとか精霊術だとか、素敵未知数超常能力が存在する世界で、敢えて、痛みに耐えて苦しむ必要はない。
怪我が治る前だって、治った後だって、痛いときは痛い。けど、治癒術でどうにかするまでは痛いの我慢しろなんて。
さらに言えば、治癒術で治すとき、程度はあれどめちゃくちゃ痛い。
もう、大の大人が叫んじゃうくらい痛いのだ。
それを皆、それが普通だと、何の疑問も抱くことなく耐えていた。
この世界の人って、みんなマゾヒストなの?そうだろ?絶対にそうだよっ!
でも、おれは違う。
「大丈夫だよ。気持ちいいことしかしない、て言ってるでしょう」
「うう……それは、そうだけど」
テオドールにされていることは、おれにとって現在進行形で未経験のものばかりだ。初体験の事象は、単純に恐怖だ。
ほらまたっ!超指入ってきてるじゃん!!
お尻の中なんて、もっと感覚が鈍いものかと思ってたのに。
想像していたよりずっと指が入ってる感があって、今後の展開に完全に怖気づいている。
「それよりも、シリル兄さん。前からは、恥ずかしいんじゃなかったの?」
「恥ずかしいに決まってるっ! 」
言った瞬間、ぎゅっとお尻が締まって、テオドールの指を締め付けた。
それにより自分も内側から刺激されて、びくりと腰が震える。
おれ、バカなのかな。
数回、細く長く息を吐いて、
「んんっ………恥ずかしい、けど」
今度は慎重に小声で訴える。
おれは今、真っ白なシーツの上に、下半身丸出しで仰向けに寝ている。
さらに、腰の下にすっごくふわふわの大きなクッションを入れられて、足を大きく開いた状態だ。
足の間には、いつもと変わらぬ平静な面持ちのテオドールがいて。
その視線はおれの股間に熱心に注がれている。
で、本来は出口であるはずの場所に、テオドールの長くて綺麗な指が、突っ込まれているのだ。
こんなの、恥ずかしい以外、ない。
「……でも…何されてるのか見えないのは、怖いから…っ」
おれは前世で注射されるときだって、決まって刺入部をガン見していた。
逆に怖くないかって?おれにはいつ刺されるか分からない方が怖い。
抱え込んだもう一つの大きなふわふわクッションをぎゅっと抱きしめる。
「うぅっ……もう、見るなぁ…っ」
おれは今、顔のみならず全身真っ赤な自信がある。
何だよ、この状況。もう、本気で恥ずか死ぬ。
「でも、見ないと痛くするかも」
「ダメっ……それは、しっかり見てやって…っいや、やっぱり見ないで…っ」
「どっちなの? 」
おれにはもう判断できない。わからない。
「僕は何と言われても見るけど」
もう、テオの好きにしてくれ。
1
お気に入りに追加
349
あなたにおすすめの小説
【完結】ラスボスヤンデレ悪役令息(仮)に転生。皆に執着溺愛され過ぎて世界滅亡エンドの危機です
日月ゆの
BL
「色無し」と蔑まれる『ラズ・クレイドル』はヤンデレないと死にかけ、いつの間にかヤンデレ製造機になっていた。
ヤンデレの連鎖が止まらない?
黒に近い濃い色であればあるほど、魔力が強いといわれ尊ばれる世界。
『聖爵家』と云われる癒やしの聖魔法を唯一血縁継承可能である、貴重な公爵家『クレイドル家』の嫡男として生まれた『ラズ・クレイドル』。
透けるような白髪、ラズベリーピンクの瞳を持つ彼は『色無し』『忌み子』といわれ蔑まれていた。
彼にはクレイドル家とリューグナー王家との昔からのしきたりにより、「数代おきに婚姻し子を授かる」という生まれる前から決められた運命が。
当の本人ラズは前世の記憶が朧げにあるためなのか、元の性格か。
意外にもこの「しきたり」や「色無し」に対してぽやんと楽観的に受け入れていた。
しきたりにより、将来の伴侶である『レオン・リューグナー』との初顔合わせの日。
ラズの目の前には『清く正しく美しいヤンデレを目指せ!』と目を疑うような文言を表示したウィンドウが出現した。
突然出現したウィンドウの指示により、その日からラズは婚約者相手に『ヤンデレ』行動を強制的に行なうことに。
すると何故か周りの皆のほうがヤンデレが連鎖し、ヤンデレ製造機に。
ひょんなことから知ってしまった、自身の悲惨な未来を回避するだけで精一杯のラズは、周りに過剰に執着溺愛されているのも気付かない。
ある日降された神託により、世界滅亡をも巻き込むラズへの周りの執着溺愛が加速する⸺
※ハピエンです。
※男性妊娠可能な世界のお話です。
直接的な描写はありませんが、苦手な方はご回避下さい。
※攻め視点ヤンデレているので、苦手な方はご回避下さい。
※序盤はショタ時代続きます!
※R18は保険です。最後の方にほんのりあり。※つけます。
※ep13大幅改稿しました。
★ぜひポチッと『お気に入り登録』『いいね』押していただき作者への応援お願いします!どんな感想でも良いのでいただけると嬉しいです。
☆表紙絵はAIで画像作成しました。
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、騎士見習の少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
【完結】TL小説の悪役令息は死にたくないので不憫系当て馬の義兄を今日もヨイショします
七夜かなた
BL
前世はブラック企業に過労死するまで働かされていた一宮沙織は、読んでいたTL小説「放蕩貴族は月の乙女を愛して止まない」の悪役令息ギャレット=モヒナートに転生してしまった。
よりによってヒロインでもなく、ヒロインを虐め、彼女に惚れているギャレットの義兄ジュストに殺されてしまう悪役令息に転生するなんて。
お金持ちの息子に生まれ変わったのはいいけど、モブでもいいから長生きしたい
最後にはギャレットを殺した罪に問われ、牢獄で死んでしまう。
小説の中では当て馬で不憫だったジュスト。
当て馬はどうしようもなくても、不憫さは何とか出来ないか。
小説を読んでいて、ハッピーエンドの主人公たちの影で不幸になった彼のことが気になっていた。
それならヒロインを虐めず、義兄を褒め称え、悪意がないことを証明すればいいのでは?
そして義兄を慕う義弟を演じるうちに、彼の自分に向ける視線が何だか熱っぽくなってきた。
ゆるっとした世界観です。
身体的接触はありますが、濡れ場は濃厚にはならない筈…
タイトルもしかしたら途中で変更するかも
イラストは紺田様に有償で依頼しました。
伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃんでした。
実際に逢ってみたら、え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこいー伴侶がいますので!
おじいちゃんと孫じゃないよ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる