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Ⅱ.体に優しいお野菜編
80.俺は、ルルドを成熟させたい④ ※
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望まれて、乞われれば、今は願いの真意なんて、どうでもいい。食欲だろうが、性欲だろうが、他の意味があろうが、本人が自覚していようがいまいが。どうでも良かった。
ただ、俺の全身は沸騰するように熱くなって、自分の欲望をぶつけたくてたまらない。
下腹をなぞり、さらに下へ。下着に手を差し入れて、濡れた下生えの感触と湿って兆したルルドの中心に触れる。
期待するようにルルドの腰が浮いた。
「あっ、あ……ヴァル、ヴァルぅ……ん、んぅっ」
ぬるついた蜜を幹に塗り付ける。柔らかく上に、下に何度も何度も。繰り返し、塗り込めるように扱く。ぬちぬちと卑猥な音が二人だけの寝室に響いた。
「んっ……はぁ、あっ、…きもちいぃ……ヴァル、もっとぉ」
俺の頭に縋りついたままの、ルルドの甘い声が耳元で零れて、熱い吐息が俺の首筋を擽る。
ぐらぐらと淫欲が煮えたぎってくるのを、唇をかんで耐える。
ホントはヒクついた下の口に、俺のをおもいっきり突っ込んで、ルルドのいいところを何度も抉って、繰り返し奥を突いて、ぐちゃぐちゃにしたい。
欲しがるだけ俺のを注いで、とろりと惚けて恍惚とするルルドが見たい。
でも、それじゃあいつもと同じだ。
いつもと同じ、食事になっちまう。それじゃあ、意味がねぇんだよ。
「あっ……あ、ヴァル…ぼく、イく……もう、イっちゃう」
「まだ、待て、だ。イくんじゃねぇ」
ぎゅっと根元を強く握り、ルルドの絶頂をせき止めた。
「やぁっ!!……あ、ん……ヴァル、やだっ」
悲鳴に似た嬌声と共に、自ら腰を揺らしどうにか快感を押し上げようともがく姿は、あまりに妖艶で、蠱惑的で。
思わず食いしばっていた唇を舐めて濡らし、己の下履きをくつろげ、ルルドのものと自分のものを合わせて、握りこんだ。
「え?あっ!…あっなに、……ん、あ、あぅっ」
「一緒にさせろ」
「あ、ああっ……ヴァルの、あついっ、ん」
お前のも熱いよ。熱くて、ぬるついて、俺より淡い色合いの鈴口からこぷこぷと雫を垂らして、最高に淫猥だ。
二人分の先走りで、濡れそぼった二人分の屹立が、二人の間で並んで揺れる。ぬちゃぬちゃと湿った音を鳴らして動く俺の手に、ルルドの白い手が重なった。
促されているのか。制止しているのか。
まあ、どっちでもいい。どうせ、止める気もねぇから。
その姿、もっと俺に見せろよ。
俺に良くされて、『待て』されて、俺の言うことを聞いて、泣いて、俺に縋って、俺にもっとを求めるお前を見せろ。
そしたらもっと、もっと、もっと俺が善くしてやるから。
で、考えろよ。少しでも。この行為に、どんな意味があるのか。
俺が「したい」ていうのが、どいうことなのか。
「どろどろで、気持ちいいな。
俺のと擦れて。いいところ当たってんだろ?」
「んっ、んんっ……うらがわ、きもちぃ……ヴァルのかたくて、ぐりってなって。
あ、あっ……ヴァルぅ……あ、ダメっ…ダメ」
「何が駄目なんだ。ルルド」
「あっ…ぼく、もう、でちゃう、…からっ」
「もう少し。我慢しろ。気持ちいいのが長く続いた方がいいじゃねーか」
俺はあえて、ルルドの良いところを外して、代わりに根元をきつめに握る。
非難めいた声とともに、ルルドの足が俺に絡みついて、必死に快感を追って、自分で腰を揺する。
「やっ……やだ、ヴァル……」
けれど、その動きもぐっと抑えつけ、弾けるぎりぎりの快感のまま、決して達することのないように、俺はルルドを弄んだ。
ぷるぷると小刻みに震えるのが、可愛くて。
必死に我慢して、こわばる身体が愛おしくて。
意のままに自分の手の中にある存在が、可愛くて仕方がなくて。
「ヴァルぅ……イかせてよ、イかせてぇ」
その懇願に、どくり、と全身が熱に満ちた。
俺はルルドから目を離せなくて。
ぽろぽろと大粒の涙が、ルルドの頬を伝う。
喘ぐのに忙しく、閉じる暇もない唇から赤い舌がちらりとのぞき、快感に震えた手が俺を力なく引き寄せる。ルルドが、俺に縋る。ルルドが、俺を求めてる。
そのすべてに、底知れない欲望が疼き、俺はごくりと生唾を飲んだ。
――次の瞬間。
ルルドがぐっと伸びあがって、がぶり、と俺の鼻に噛みついた。
「っつ……!」
「ヴァルの、ばか!」
………は?
「ふうぅぅっ……ばかぁ、ヴァルの、ばかっ……ばか、ばかぁ」
ルルドは泣き濡れたぐしゃぐしゃの顔で、まさに怒った子供のように、「いじわる、ばか、ばか、ばか」と繰り返す。
いてぇな。食いちぎられなかっただけ、マシか。
竜はすべてを知っているんじゃなかったのかよ。ガキの喧嘩か。語彙が貧相すぎんだろ。
雰囲気も何もあったもんじゃねーな。まぁ、虐め過ぎた俺も悪かったけどよ。
でも、そうだな。
確かにルルドの言うとおりだ。俺は馬鹿だよ。
いざとなれば、即座に俺を跡形も無く消すことができるルルドが、悪口にもならない稚拙な罵倒を繰り返し、それでも腕の中にいる。
こいつは、いつだって、そうだったじゃねぇか。
ただ、俺の全身は沸騰するように熱くなって、自分の欲望をぶつけたくてたまらない。
下腹をなぞり、さらに下へ。下着に手を差し入れて、濡れた下生えの感触と湿って兆したルルドの中心に触れる。
期待するようにルルドの腰が浮いた。
「あっ、あ……ヴァル、ヴァルぅ……ん、んぅっ」
ぬるついた蜜を幹に塗り付ける。柔らかく上に、下に何度も何度も。繰り返し、塗り込めるように扱く。ぬちぬちと卑猥な音が二人だけの寝室に響いた。
「んっ……はぁ、あっ、…きもちいぃ……ヴァル、もっとぉ」
俺の頭に縋りついたままの、ルルドの甘い声が耳元で零れて、熱い吐息が俺の首筋を擽る。
ぐらぐらと淫欲が煮えたぎってくるのを、唇をかんで耐える。
ホントはヒクついた下の口に、俺のをおもいっきり突っ込んで、ルルドのいいところを何度も抉って、繰り返し奥を突いて、ぐちゃぐちゃにしたい。
欲しがるだけ俺のを注いで、とろりと惚けて恍惚とするルルドが見たい。
でも、それじゃあいつもと同じだ。
いつもと同じ、食事になっちまう。それじゃあ、意味がねぇんだよ。
「あっ……あ、ヴァル…ぼく、イく……もう、イっちゃう」
「まだ、待て、だ。イくんじゃねぇ」
ぎゅっと根元を強く握り、ルルドの絶頂をせき止めた。
「やぁっ!!……あ、ん……ヴァル、やだっ」
悲鳴に似た嬌声と共に、自ら腰を揺らしどうにか快感を押し上げようともがく姿は、あまりに妖艶で、蠱惑的で。
思わず食いしばっていた唇を舐めて濡らし、己の下履きをくつろげ、ルルドのものと自分のものを合わせて、握りこんだ。
「え?あっ!…あっなに、……ん、あ、あぅっ」
「一緒にさせろ」
「あ、ああっ……ヴァルの、あついっ、ん」
お前のも熱いよ。熱くて、ぬるついて、俺より淡い色合いの鈴口からこぷこぷと雫を垂らして、最高に淫猥だ。
二人分の先走りで、濡れそぼった二人分の屹立が、二人の間で並んで揺れる。ぬちゃぬちゃと湿った音を鳴らして動く俺の手に、ルルドの白い手が重なった。
促されているのか。制止しているのか。
まあ、どっちでもいい。どうせ、止める気もねぇから。
その姿、もっと俺に見せろよ。
俺に良くされて、『待て』されて、俺の言うことを聞いて、泣いて、俺に縋って、俺にもっとを求めるお前を見せろ。
そしたらもっと、もっと、もっと俺が善くしてやるから。
で、考えろよ。少しでも。この行為に、どんな意味があるのか。
俺が「したい」ていうのが、どいうことなのか。
「どろどろで、気持ちいいな。
俺のと擦れて。いいところ当たってんだろ?」
「んっ、んんっ……うらがわ、きもちぃ……ヴァルのかたくて、ぐりってなって。
あ、あっ……ヴァルぅ……あ、ダメっ…ダメ」
「何が駄目なんだ。ルルド」
「あっ…ぼく、もう、でちゃう、…からっ」
「もう少し。我慢しろ。気持ちいいのが長く続いた方がいいじゃねーか」
俺はあえて、ルルドの良いところを外して、代わりに根元をきつめに握る。
非難めいた声とともに、ルルドの足が俺に絡みついて、必死に快感を追って、自分で腰を揺する。
「やっ……やだ、ヴァル……」
けれど、その動きもぐっと抑えつけ、弾けるぎりぎりの快感のまま、決して達することのないように、俺はルルドを弄んだ。
ぷるぷると小刻みに震えるのが、可愛くて。
必死に我慢して、こわばる身体が愛おしくて。
意のままに自分の手の中にある存在が、可愛くて仕方がなくて。
「ヴァルぅ……イかせてよ、イかせてぇ」
その懇願に、どくり、と全身が熱に満ちた。
俺はルルドから目を離せなくて。
ぽろぽろと大粒の涙が、ルルドの頬を伝う。
喘ぐのに忙しく、閉じる暇もない唇から赤い舌がちらりとのぞき、快感に震えた手が俺を力なく引き寄せる。ルルドが、俺に縋る。ルルドが、俺を求めてる。
そのすべてに、底知れない欲望が疼き、俺はごくりと生唾を飲んだ。
――次の瞬間。
ルルドがぐっと伸びあがって、がぶり、と俺の鼻に噛みついた。
「っつ……!」
「ヴァルの、ばか!」
………は?
「ふうぅぅっ……ばかぁ、ヴァルの、ばかっ……ばか、ばかぁ」
ルルドは泣き濡れたぐしゃぐしゃの顔で、まさに怒った子供のように、「いじわる、ばか、ばか、ばか」と繰り返す。
いてぇな。食いちぎられなかっただけ、マシか。
竜はすべてを知っているんじゃなかったのかよ。ガキの喧嘩か。語彙が貧相すぎんだろ。
雰囲気も何もあったもんじゃねーな。まぁ、虐め過ぎた俺も悪かったけどよ。
でも、そうだな。
確かにルルドの言うとおりだ。俺は馬鹿だよ。
いざとなれば、即座に俺を跡形も無く消すことができるルルドが、悪口にもならない稚拙な罵倒を繰り返し、それでも腕の中にいる。
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