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お前を一日中俺の家に置いておいて、俺の便器奴隷にしてやってもいいよ。
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晴れ渡った丘の上に、美里と霧野の他に人はひとりも見当たらなかった。美里に話しかけた男達の姿も今はもう見えなかった。
霧野は早速美里からいたぶられたことで、まだ心拍数が高いままであった。半ば腹立ちはしたものの、どこか陶酔した心地で地面をすんすんと這い歩いていた。美里が、片手をポケットに突っ込んで優雅な腰つきで前を歩いているのを自然と目で追っている。身体をその脚の側まで近づけたいと思うが、近づけない。
山小屋の中に挨拶へ行くはずが、美里は小屋の前を通り過ぎて、小道をに沿ってゆっくりと歩を進め続けた。他に誰も人のいない中で、霧野は自分が本当に彼の一頭の飼い犬になった気持ちになって、彼の後をゆっくりとついていくのだが、一足、一足ごとに、情欲が下半身に燃えて渦巻くのだった。息が噴きこぼれるのを、聞きとられないように、唇をきつく結んだ。
情欲。いっそ背後から、こちらに華奢で無防備な背を向ける主を襲ってしまおうかという気が霧野の脳裏をよぎった。人としてか獣としてか、わからなかった。いつまでもこのまま、何者でもない一個の獣となって散歩しているのも、いい気分と思えた。永遠に続かないことがわかっているから、そう思えてしまうのだろうか。
”永遠”、川名は永遠にお前が出ていくことはない、と言った。
ふわり、ふわり、と美里が新調してきたらしい奇麗な細い赤茶の革リードが風にゆれて、二人をの間を繋いでいた。霧野を人間以下の存在に貶めて、嫌悪感や劣等感を催すはずの紐であるのに、そこに安心感も覚える。彼が、その手綱を手放すことが無いとわかっているからだろうか。それは、霧野は歩を進めるたびに自分の中に湧き出てくる魔を頭の中で処理できず、代わりに下半身に溜まっていく情欲。
200メートルほど歩いただろうか。美里が足を止め、霧野を振り向き、正しくは振り返り見降ろして、何か言った。聞き取れず首を傾げた。無表情だった美里の顔の上に、みるみるうちに嫌悪の表情が現われた。
「だから!捨てろよ、それ。」
今度は吐き捨てるように、冷たい声でそう言って彼は霧野の口元を指さした。
霧野はわざわざ頭を低く下げて、捨てるというより、地面に置くようにして革手袋を口から離した。
美里から少し嫌悪の表情が薄れ、再び前を向いて進もうとするが、霧野の身体の方が動かず、この時初めて、革リードが音を立ててしなった。美里が足を止め、勢いよく振り返った。
「俺の一存で捨てられない。」と、霧野は美里にひっぱたかれる前に言った。美里はポケットから出しかけていた手をしまい「どういう意味だ?」と冷たく言った。
(”カワナサマカライタダイタモノダカラ”)
「組長の私物だから、これは。無くしたら、また、無駄に責められることになるかもしれない。」
美里は、やはりその黒い布切れが川名の革手袋の残骸であるという結論に辿り着いた。同時に頭の中にあった何かが音を立てて、欠落していき、その穴から火の粉が舞い上がった。理性と陶酔の半ばの瞳をした霧野の顔と、革手袋の残骸を見ながら、彼が厩に居る間、それでナニをしていたのか想像することは、美里にとって、容易なことだった。美里の中の高揚していた気分に、タールのような黒が入り混じり始める。そして、今は自分に従属しているこの獣を、どうにかして、もっと苛めてやろうと思った。わからせてやらないといけない。
「私物?どうみてもただのゴミにしか見えねぇけど、そんなのを川名さんがお前に預けたのかい?大体ソレは何だ?」
美里の真下で、霧野は何か言いかけて、一度口を閉じ頭を下げた。それから、もう一度頭を上げて必死の様相で「革手袋」と情けない声を出して、言った。ははは、と美里はわざとらしく笑って見せた。
霧野が一層小さくなったように見えた。もっと責めて、手の中で握りつぶしてやりたくなる。
「へぇ、革手袋?その布っ切れが?とてももう人間の手に嵌められるような形じゃねぇよな、一体どうしてそうなるんだ。そんなに汚ぇもんを持ち帰って、あの人が触るわけねぇんだ、不要だろそんなの。」
美里は霧野に近づき、足を振り上げ、残骸に向かって踏り落とした。その隙間に素早く、隙間に犬の手が入り込んで、革手袋を守り、美里の靴底が思い切り霧野の指を踏みつける形になった。霧野は動きもせず、呻き声も悲鳴も一切あげなかった。ただ、苦痛に喉と歯を鳴らすだけだった。
美里は霧野の身体を踏むつもりで踏んだわけでは無く、全く加減の無い踏み方で、霧野の指を踏んでしまったことに動揺と同時に、霧野が声の一つも上げずにそれを守ろうとしたことに腹が立ち、それが一瞬でも抱いたすまなさに打ち勝った。
美里は足をもう一度浮かせて、引っ込められかけた紅い痣のできかけた、彼の手の甲の上に先より弱く足をそっとのせた。そうしている内に、美里の中で火がさらに燃え始め、いつの間にか最初に踏んだ時よりずっと強い力で霧野を踏んで、靴底でごりごりと骨の節だった部分を捩じるようにしていたのだった。霧野は何も言わず耐える。それが更に癪に障る。美里は、川名がこの場にいるわけでもないのに、彼の気配を感じていた。
「……わかったよ。捨てないから。」
美里は優しい口調で足をどかし、霧野の目の前にしゃがみこんだ。すっかり赤くなった節ばった霧野の手が黒い物を握り込んでいた。
「見せてみろ。」
霧野はゆっくりと手を開き、どけて、地面の上にそれを置いたままにして見せた。美里はリードを持ったまま立ち上がり、這いつくばっている霧野の周りを2、3周と周り、今度は横に屈んで腰を抱くようにした。腕を回そうとしてもまわりきらない、大きな身体に身を摺り寄せた。美里の腕の中で塊が居心地悪そうに蠢いた。
誰かにこんな風に抱いてもらったことも無いだろう。川名はこんな風にノアには触らないだろう。美里は霧野の身体越しに、黒いものを一緒になって、見下ろした。
「お前、それで抜いたのだろ。」
腕の中で、元々熱かった肉が、勢い熱くなった。美里は霧野の首輪と首の間に、後ろから、そっと、それから、ぐりぐりと指をいれてやった。今まで我慢強く閉じられていた霧野の口から、小さく甘い声が漏れ出ていった。
美里は、霧野の脇腹を犬にするように撫で、耳元に頭をずいと近づけた。濃い獣臭がした。他の人間が嗅げば顔をしかめるだろうが、今の美里には全く平気で、寧ろ心地のよいものだった。かつてと変わらぬ確かな彼の横顔を覗き見て、そして霧野の耳の形を、ここまで近くしっかり見たのは、初めてのことだと思った。薄く血管が透き通り、武骨な身体に対して繊細な形をしていた。霧野は目を伏せて、黒い物を何か思い出すように見つめて、美里の方を見ようとしなかったが、近くに居るのを強く感じて軽く眉を顰め、苦笑いするように口を歪めて、徐々に耳に端まで紅くするのだった。息が、霧野の血色の良い薄い唇の隙間から、出ていく。
美里は、霧野が、誰かの上に馬乗りになって、その誰かが再起不能になるまで拳を落とし、その誰かが動かなくなってもしばらくの間、陶酔したようにその上にのってその誰かを見下ろしている時の横顔を思い出していた。美里が声をかけなければ、いつまでもずっとそうしている気配さえあった。時に、肩を掴まなければならない時もあった。そうすると霧野の目の奥から暴力と陶酔がゆっくりと抜け出ていって、普段の聡明さを取り戻すのだった。そして、己の行為を恥じるように一瞬だけ顔を赤らめた。それから、互いの身体の外側の傷を見つけた時「大丈夫か?」と先に聞くのは、いつも霧野の方だった。
「毎晩そいつに、精液ぶちまけて。愉しかったか?」
息がくすぐったいのか、霧野の笑いを耐えるような息遣いが立ち昇った。そのまましばらく、彼の本来ミルクのように滑らかな皮膚、しかし傷跡でところどころざらつく皮膚を、ペットの犬にでもするように、往復して触り続け、時折指の腹でこすった。
「それで?そんなもん持ち帰って俺達のボスに見せようってのか?お前は。」
傷口になってぼこぼこしている箇所が指先に触れ、霧野の肉を蝕み、痛みが彼の歯を鳴らさせた。指先で焼印で痕になっている部分を擦ってみせる。霧野の身体は痛むはずだが、動かない。美里の中についた火は更に音を立て燃えゆくのだった。
「何も言わねぇってことはそういうことなんだな。」
「……いや、……」
霧野はいやと言ったものの、それ以上何も言わない。また息を荒げ、頭をぐっと堪えるようにして下げ、自分の下半身を伺うようなそぶりを見せた。美里には、見なくとも触らなくとも、霧野のアソコが、どうなっているのか霧野以上によく、わかっていた。美里は霧野の首輪と首の隙間から指をゆっくりと、引き抜いた。霧野は、「ん」とも「あ」ともつかない濡れた啼き声を出して犬のように一震えした。
美里の腕の中で、霧野の腰が不自然な動き方をして、美里はまた指を首輪と首の隙間に入れて、上にぐいと引き上げた。今度は強く引き上げ良く首が締るようにした。
「う゛……」
呼吸は何とかできようが、声は出せない程度に。かひゅうかひゅうと狭まった器官から、血のような生臭い息が漏れ出る音がする。美里は霧野の耳元で繰り返した。
「お前は、男の革手袋で、繰り返し繰り返し、毎夜シコッたあげく、それをしゃぶり口に咥え大事に大事に持ち歩いてるってわけだな。どうかしてると思わないのか?」
美里は指をもう一本首輪の隙間に無理に差し入れ、二本の指先を女陰の中でばらばらと動かすようにして、霧野の喉が言い訳がましく、ひくひくと蠢いて啼くをよく感じてから、強く首輪を引き、乱暴に離した。霧野は、地面に肘をつきながらせき込み喉を抑えていた。美里は霧野の俯いた先にある物体を靴の先で指し示した。
「そいつからは、お前の精液の臭いがぷんぷんするし見た瞬間から臭ったよ。俺に何か隠そうとしたって無駄だ。お前一体自分が何やってんのかわかってんのか?おい。この変態がよ。」
彼の生の身体を再び横から強く抱いた。さっきよりもさらに燃えるように熱い肉の塊だったが、美里の衣服の下でも同じような熱さが、ずっと前から始まっていた。霧野の胴に手を這わせ、胸元に持っていくと冷えたピアスに指の先端が触れるが、桃色の突起の勃起した熱で、肉に差し込まれた鉄が少しずつぬるい。
「や、…」
「やじゃねぇくせに。」
指先でピンピンと敏感な肉の部分を弾いた。霧野は俯いたまま身体を震わせ、視線を彷徨わせていた。薄く開いた口から一筋涎が垂れ落ちた。
美里の指先がつねるようにピアスを引くと、霧野の身体が地面に下がり、伏せるような姿勢になって、腰が同じように下がる前に、美里は手早くピアスから手を放して、腰を抱きかかえ上げる。その時、美里の腕に硬く太い犬のブツの先端がかすった。美里は、霧野が姿勢を上半身を低く伏せても、膝を立て、腰を上げたままにしているのを確認して、腕を離した。
シャツには、霧野の染みが付いていた。美里はそれを霧野の目の前に黙って突き出した。霧野の鼻先を新鮮な生臭さが掠め、革手袋から発せられる発酵臭をうわがいて、鼻の奥から脳にまで突き抜けていった。シャツにできた小さな染みが、目の前で揺れて、潮の匂いと、美里が漂わせる香りとが周囲を漂う。
「後で覚えておけよ。」
先ほどから、耳の近くから直接声を吹き込まれたせいもあるのか、霧野の頭蓋の奥の方から美里の声と香りとがぐるぐると渦巻いて、心地よく、彼の顔を見たい、と霧野は思い、頭を上げようとするが、呼応するように美里は霧野からさっと身体を離し、勢いよく立ち上がって、霧野の振り向きかけた頭の上に足を置いてぎりぎりと革手袋に霧野の顔を接近させた。見たいものを見れず、見たくないものを見せられて、じりじりと霧野の頭の奥の方で何かが線香花火のように音をたてて、燃えはじめた。
「くぅ…‥」
さっきまで平気でしゃぶっていた革手袋から、吐き気を催す激臭が漂っていた。それは川名の汗と霧野の体臭及び唾液、精臭の塊である。
「酷く臭いだろ。どうだ、やっと我に返ったか。あ?そんなゴミ咥えて。自分が人間以下の生き物と主張して歩いているようなもんだぜ。そんなのを俺に見せつけて!どういうつもりだったんだよ!!?え?……そんなにそいつが気に入ってんなら、俺がいいことしてやらぁ。」
美里は霧野の頭から足をどけ、霧野が手を伸ばすより早く、黒い残骸を軽く蹴とばして霧野から遠ざけ、近くの草むらの方に飛ばした。美里は霧野を背に仁王立ちし、ベルトを外し始めた。霧野が、美里がしようとしていることを察し、身体を動かしかけると「待て」とこちらも見もしないで美里の強い命令が飛んだ。頭より先に身がすくみ、身体の反応が遅れた。その間に、ジョボジョボ……と黄色い飛沫が美里の股の間から革手袋だった物の上に降り注ぐのだった。美里は、ああ……と尿の放物線の描く先を、普段より感慨深く息をついて眺めていた。そして、下半身を整え、黒い塊の前からどいて見せた。尿に濡れたそれは一層惨めに草むらの中に落ちていた。
「気に入ってんだろ?」
嘲笑交じりの美里の声と、言葉にはしていないが、咥えろよ、という目線が霧野に降り注がれていた。美里はもう一度ゆっくりと余裕を持った口調で「気に入ってんだろ?」と霧野に問いかけ、しゃがみ込むと、ポケットからハンカチを取り出して、ソレを手に持ち、半ば開いたままになっている霧野の口の中に、指で、ゆっくりと押し込んでいくのだった。そして、彼が上手く咥えられるように霧野の顔を掴み、霧野の口から元のようにそれがぶら下がったのを確認してから、手を離すのだった。美里の顔から嫌悪感はすっかり消え、侮蔑と嘲笑と、愉快が立ち昇って、目の端を紅くしていた。泣き笑いのような表情をして、彼は笑いをこらえきれないというような、震えた声を出した。
「懐かしい味がするか?そういう風に使ってやってたからな。お前は俺の尿が好きでたまらないからな。」
美里の目がにたにたと笑いながら霧野をよく覗き込んだ。霧野は、美里は今のようになってから、前よりよく笑うようになったなと思った。笑いの中身がどうであれ。口の中が生暖かく一番最後に臭いつけられた美里の臭いと土の臭いが頭蓋の奥まで支配する。呼吸するたびに。支配される。どんどん息が上がってくる。美里は霧野の様子をしばらく黙ってじっと見下げて、目を細めて今度は珍しく芯から笑んだように思えた。
「お前を一日中俺の家に置いておいて、俺の便器奴隷にしてやってもいいよ。大きい方も悦んで食えるように訓練してやろうか?とても楽で愉しい仕事だと思わねぇか。お前は前から仕事のしすぎなんだから、その位がちょうどいいのさ。」
彼は霧野の頭に手をおきながら立ち上がった。そして、何事も無かったかのように散歩を続行した。霧野は最初よりずっと発汗し、呼吸するたび美里の濃い匂いがして、最初より美里についていくのが困難になりつつあった。必死についていく間、美里が、どこかで拾ったらしい棒を振りながら、前を向いたまま「ちゃんと最後までついてこれたら、あとでゆっくり、しごいてやってもいいよ。」と霧野を励ました。霧野の脳裏に美里の家で便器奴隷になっている己の姿が一瞬浮かび、頭を振って掻き消した。そうしている内に山小屋の前まで戻ってきて、美里は棒を遠くに放り投げ、霧野を連れて中に入っていった。
山小屋の中で、管理人の前に、美里と霧野は今しがた散歩してきたままの姿ので立っていた。美里と管理人が立ち話しているのを、霧野一人まだ散歩の陶酔と羞恥とで頭に会話も入ってこず、犬そのものであった。犬は人語を理解できないのだから。あまりに自然に事が進むので、今更何か行動もできず、早く終わらないかと、じっとうつむいていた。その内、美里と管理人はソファに向き合って座ることになり、霧野は管理人の前であるというのに、美里の側で、服従の姿勢をとるように命じられるのだった。
「ああ、待て、その前にご挨拶だな。お前はさっきから顔も上げず、失礼だぞ。相手様の靴に口をつけてから戻ってきて俺の前で股を開くんだ。そうしたらご褒美をやるから。ほら口に咥えたそれを渡せ。今度は捨てないから。」
美里はそう言って霧野の目の前にハンカチを差し出した。上に黒い物を、べ、と、吐き出す。美里はそれを雑に包んでポケットの奥にしまい込みかけ、もう一度霧野を向き直り、ハンカチで雑にその汚れた顔をごしごしと拭いてやってからポケットにハンカチを入れた。
霧野は、床を這いづって、首を垂れ、相手様の汚れた作業ブーツの先に何とかほんの軽く口をつけ、美里の前に戻った。そのとき汗と蒸れた匂いがして、夜の記憶、断片的な美里との官能の記憶が急に幻想的に霧野の脳内に鮮やかによみがえった。霧野がご挨拶をしている間に、美里は片脚の靴と靴下をすっかり脱いで、準備をして待っていたのだった。つやつやした足の甲を見て霧野は勢いよく美里を見上げた。
「なんだ?早く言われた通りにしろ。俺が恥をかくだろう。」と彼は意地悪く、目を見開いて笑うのだった。汗ばんで光沢を持った指先がくぱくぱと鼻先で開いたり閉じたりして、蒸れた香りに、霧野は自分の口の中に唾液が溜まってくるのを感じた。他に、言いたいことでも?、と言いたげな挑発的な美里の視線と行為。霧野は、言いたいことはもちろんあったが、黙って、言われた通りの姿勢をとった。今こうして非現実的な空間で、彼の前に無防備な姿をさらすと、頭の奥の方から何かが抜け出ていってしまうのを、感じる。それは心地よいことだった。
訳知りの部外者がひとりが黙って見ていることを意識するとで、二人の鋭く尖ったナイフのような感性は余計に研ぎ澄まされ、互いに準備の整った様子になった。美里の薄い足が、霧野の飾られ赤赤と大きく膨れ上がった雄の上に、吸い付くようにぴったりと乗せられた。その裏面を内側から桃色に発光させる貝のようなやわらかな指先は器用にばらばらと蠢き、足裏全体で味わうように霧野の情欲を上から踏みしごいた。
霧野は早速美里からいたぶられたことで、まだ心拍数が高いままであった。半ば腹立ちはしたものの、どこか陶酔した心地で地面をすんすんと這い歩いていた。美里が、片手をポケットに突っ込んで優雅な腰つきで前を歩いているのを自然と目で追っている。身体をその脚の側まで近づけたいと思うが、近づけない。
山小屋の中に挨拶へ行くはずが、美里は小屋の前を通り過ぎて、小道をに沿ってゆっくりと歩を進め続けた。他に誰も人のいない中で、霧野は自分が本当に彼の一頭の飼い犬になった気持ちになって、彼の後をゆっくりとついていくのだが、一足、一足ごとに、情欲が下半身に燃えて渦巻くのだった。息が噴きこぼれるのを、聞きとられないように、唇をきつく結んだ。
情欲。いっそ背後から、こちらに華奢で無防備な背を向ける主を襲ってしまおうかという気が霧野の脳裏をよぎった。人としてか獣としてか、わからなかった。いつまでもこのまま、何者でもない一個の獣となって散歩しているのも、いい気分と思えた。永遠に続かないことがわかっているから、そう思えてしまうのだろうか。
”永遠”、川名は永遠にお前が出ていくことはない、と言った。
ふわり、ふわり、と美里が新調してきたらしい奇麗な細い赤茶の革リードが風にゆれて、二人をの間を繋いでいた。霧野を人間以下の存在に貶めて、嫌悪感や劣等感を催すはずの紐であるのに、そこに安心感も覚える。彼が、その手綱を手放すことが無いとわかっているからだろうか。それは、霧野は歩を進めるたびに自分の中に湧き出てくる魔を頭の中で処理できず、代わりに下半身に溜まっていく情欲。
200メートルほど歩いただろうか。美里が足を止め、霧野を振り向き、正しくは振り返り見降ろして、何か言った。聞き取れず首を傾げた。無表情だった美里の顔の上に、みるみるうちに嫌悪の表情が現われた。
「だから!捨てろよ、それ。」
今度は吐き捨てるように、冷たい声でそう言って彼は霧野の口元を指さした。
霧野はわざわざ頭を低く下げて、捨てるというより、地面に置くようにして革手袋を口から離した。
美里から少し嫌悪の表情が薄れ、再び前を向いて進もうとするが、霧野の身体の方が動かず、この時初めて、革リードが音を立ててしなった。美里が足を止め、勢いよく振り返った。
「俺の一存で捨てられない。」と、霧野は美里にひっぱたかれる前に言った。美里はポケットから出しかけていた手をしまい「どういう意味だ?」と冷たく言った。
(”カワナサマカライタダイタモノダカラ”)
「組長の私物だから、これは。無くしたら、また、無駄に責められることになるかもしれない。」
美里は、やはりその黒い布切れが川名の革手袋の残骸であるという結論に辿り着いた。同時に頭の中にあった何かが音を立てて、欠落していき、その穴から火の粉が舞い上がった。理性と陶酔の半ばの瞳をした霧野の顔と、革手袋の残骸を見ながら、彼が厩に居る間、それでナニをしていたのか想像することは、美里にとって、容易なことだった。美里の中の高揚していた気分に、タールのような黒が入り混じり始める。そして、今は自分に従属しているこの獣を、どうにかして、もっと苛めてやろうと思った。わからせてやらないといけない。
「私物?どうみてもただのゴミにしか見えねぇけど、そんなのを川名さんがお前に預けたのかい?大体ソレは何だ?」
美里の真下で、霧野は何か言いかけて、一度口を閉じ頭を下げた。それから、もう一度頭を上げて必死の様相で「革手袋」と情けない声を出して、言った。ははは、と美里はわざとらしく笑って見せた。
霧野が一層小さくなったように見えた。もっと責めて、手の中で握りつぶしてやりたくなる。
「へぇ、革手袋?その布っ切れが?とてももう人間の手に嵌められるような形じゃねぇよな、一体どうしてそうなるんだ。そんなに汚ぇもんを持ち帰って、あの人が触るわけねぇんだ、不要だろそんなの。」
美里は霧野に近づき、足を振り上げ、残骸に向かって踏り落とした。その隙間に素早く、隙間に犬の手が入り込んで、革手袋を守り、美里の靴底が思い切り霧野の指を踏みつける形になった。霧野は動きもせず、呻き声も悲鳴も一切あげなかった。ただ、苦痛に喉と歯を鳴らすだけだった。
美里は霧野の身体を踏むつもりで踏んだわけでは無く、全く加減の無い踏み方で、霧野の指を踏んでしまったことに動揺と同時に、霧野が声の一つも上げずにそれを守ろうとしたことに腹が立ち、それが一瞬でも抱いたすまなさに打ち勝った。
美里は足をもう一度浮かせて、引っ込められかけた紅い痣のできかけた、彼の手の甲の上に先より弱く足をそっとのせた。そうしている内に、美里の中で火がさらに燃え始め、いつの間にか最初に踏んだ時よりずっと強い力で霧野を踏んで、靴底でごりごりと骨の節だった部分を捩じるようにしていたのだった。霧野は何も言わず耐える。それが更に癪に障る。美里は、川名がこの場にいるわけでもないのに、彼の気配を感じていた。
「……わかったよ。捨てないから。」
美里は優しい口調で足をどかし、霧野の目の前にしゃがみこんだ。すっかり赤くなった節ばった霧野の手が黒い物を握り込んでいた。
「見せてみろ。」
霧野はゆっくりと手を開き、どけて、地面の上にそれを置いたままにして見せた。美里はリードを持ったまま立ち上がり、這いつくばっている霧野の周りを2、3周と周り、今度は横に屈んで腰を抱くようにした。腕を回そうとしてもまわりきらない、大きな身体に身を摺り寄せた。美里の腕の中で塊が居心地悪そうに蠢いた。
誰かにこんな風に抱いてもらったことも無いだろう。川名はこんな風にノアには触らないだろう。美里は霧野の身体越しに、黒いものを一緒になって、見下ろした。
「お前、それで抜いたのだろ。」
腕の中で、元々熱かった肉が、勢い熱くなった。美里は霧野の首輪と首の間に、後ろから、そっと、それから、ぐりぐりと指をいれてやった。今まで我慢強く閉じられていた霧野の口から、小さく甘い声が漏れ出ていった。
美里は、霧野の脇腹を犬にするように撫で、耳元に頭をずいと近づけた。濃い獣臭がした。他の人間が嗅げば顔をしかめるだろうが、今の美里には全く平気で、寧ろ心地のよいものだった。かつてと変わらぬ確かな彼の横顔を覗き見て、そして霧野の耳の形を、ここまで近くしっかり見たのは、初めてのことだと思った。薄く血管が透き通り、武骨な身体に対して繊細な形をしていた。霧野は目を伏せて、黒い物を何か思い出すように見つめて、美里の方を見ようとしなかったが、近くに居るのを強く感じて軽く眉を顰め、苦笑いするように口を歪めて、徐々に耳に端まで紅くするのだった。息が、霧野の血色の良い薄い唇の隙間から、出ていく。
美里は、霧野が、誰かの上に馬乗りになって、その誰かが再起不能になるまで拳を落とし、その誰かが動かなくなってもしばらくの間、陶酔したようにその上にのってその誰かを見下ろしている時の横顔を思い出していた。美里が声をかけなければ、いつまでもずっとそうしている気配さえあった。時に、肩を掴まなければならない時もあった。そうすると霧野の目の奥から暴力と陶酔がゆっくりと抜け出ていって、普段の聡明さを取り戻すのだった。そして、己の行為を恥じるように一瞬だけ顔を赤らめた。それから、互いの身体の外側の傷を見つけた時「大丈夫か?」と先に聞くのは、いつも霧野の方だった。
「毎晩そいつに、精液ぶちまけて。愉しかったか?」
息がくすぐったいのか、霧野の笑いを耐えるような息遣いが立ち昇った。そのまましばらく、彼の本来ミルクのように滑らかな皮膚、しかし傷跡でところどころざらつく皮膚を、ペットの犬にでもするように、往復して触り続け、時折指の腹でこすった。
「それで?そんなもん持ち帰って俺達のボスに見せようってのか?お前は。」
傷口になってぼこぼこしている箇所が指先に触れ、霧野の肉を蝕み、痛みが彼の歯を鳴らさせた。指先で焼印で痕になっている部分を擦ってみせる。霧野の身体は痛むはずだが、動かない。美里の中についた火は更に音を立て燃えゆくのだった。
「何も言わねぇってことはそういうことなんだな。」
「……いや、……」
霧野はいやと言ったものの、それ以上何も言わない。また息を荒げ、頭をぐっと堪えるようにして下げ、自分の下半身を伺うようなそぶりを見せた。美里には、見なくとも触らなくとも、霧野のアソコが、どうなっているのか霧野以上によく、わかっていた。美里は霧野の首輪と首の隙間から指をゆっくりと、引き抜いた。霧野は、「ん」とも「あ」ともつかない濡れた啼き声を出して犬のように一震えした。
美里の腕の中で、霧野の腰が不自然な動き方をして、美里はまた指を首輪と首の隙間に入れて、上にぐいと引き上げた。今度は強く引き上げ良く首が締るようにした。
「う゛……」
呼吸は何とかできようが、声は出せない程度に。かひゅうかひゅうと狭まった器官から、血のような生臭い息が漏れ出る音がする。美里は霧野の耳元で繰り返した。
「お前は、男の革手袋で、繰り返し繰り返し、毎夜シコッたあげく、それをしゃぶり口に咥え大事に大事に持ち歩いてるってわけだな。どうかしてると思わないのか?」
美里は指をもう一本首輪の隙間に無理に差し入れ、二本の指先を女陰の中でばらばらと動かすようにして、霧野の喉が言い訳がましく、ひくひくと蠢いて啼くをよく感じてから、強く首輪を引き、乱暴に離した。霧野は、地面に肘をつきながらせき込み喉を抑えていた。美里は霧野の俯いた先にある物体を靴の先で指し示した。
「そいつからは、お前の精液の臭いがぷんぷんするし見た瞬間から臭ったよ。俺に何か隠そうとしたって無駄だ。お前一体自分が何やってんのかわかってんのか?おい。この変態がよ。」
彼の生の身体を再び横から強く抱いた。さっきよりもさらに燃えるように熱い肉の塊だったが、美里の衣服の下でも同じような熱さが、ずっと前から始まっていた。霧野の胴に手を這わせ、胸元に持っていくと冷えたピアスに指の先端が触れるが、桃色の突起の勃起した熱で、肉に差し込まれた鉄が少しずつぬるい。
「や、…」
「やじゃねぇくせに。」
指先でピンピンと敏感な肉の部分を弾いた。霧野は俯いたまま身体を震わせ、視線を彷徨わせていた。薄く開いた口から一筋涎が垂れ落ちた。
美里の指先がつねるようにピアスを引くと、霧野の身体が地面に下がり、伏せるような姿勢になって、腰が同じように下がる前に、美里は手早くピアスから手を放して、腰を抱きかかえ上げる。その時、美里の腕に硬く太い犬のブツの先端がかすった。美里は、霧野が姿勢を上半身を低く伏せても、膝を立て、腰を上げたままにしているのを確認して、腕を離した。
シャツには、霧野の染みが付いていた。美里はそれを霧野の目の前に黙って突き出した。霧野の鼻先を新鮮な生臭さが掠め、革手袋から発せられる発酵臭をうわがいて、鼻の奥から脳にまで突き抜けていった。シャツにできた小さな染みが、目の前で揺れて、潮の匂いと、美里が漂わせる香りとが周囲を漂う。
「後で覚えておけよ。」
先ほどから、耳の近くから直接声を吹き込まれたせいもあるのか、霧野の頭蓋の奥の方から美里の声と香りとがぐるぐると渦巻いて、心地よく、彼の顔を見たい、と霧野は思い、頭を上げようとするが、呼応するように美里は霧野からさっと身体を離し、勢いよく立ち上がって、霧野の振り向きかけた頭の上に足を置いてぎりぎりと革手袋に霧野の顔を接近させた。見たいものを見れず、見たくないものを見せられて、じりじりと霧野の頭の奥の方で何かが線香花火のように音をたてて、燃えはじめた。
「くぅ…‥」
さっきまで平気でしゃぶっていた革手袋から、吐き気を催す激臭が漂っていた。それは川名の汗と霧野の体臭及び唾液、精臭の塊である。
「酷く臭いだろ。どうだ、やっと我に返ったか。あ?そんなゴミ咥えて。自分が人間以下の生き物と主張して歩いているようなもんだぜ。そんなのを俺に見せつけて!どういうつもりだったんだよ!!?え?……そんなにそいつが気に入ってんなら、俺がいいことしてやらぁ。」
美里は霧野の頭から足をどけ、霧野が手を伸ばすより早く、黒い残骸を軽く蹴とばして霧野から遠ざけ、近くの草むらの方に飛ばした。美里は霧野を背に仁王立ちし、ベルトを外し始めた。霧野が、美里がしようとしていることを察し、身体を動かしかけると「待て」とこちらも見もしないで美里の強い命令が飛んだ。頭より先に身がすくみ、身体の反応が遅れた。その間に、ジョボジョボ……と黄色い飛沫が美里の股の間から革手袋だった物の上に降り注ぐのだった。美里は、ああ……と尿の放物線の描く先を、普段より感慨深く息をついて眺めていた。そして、下半身を整え、黒い塊の前からどいて見せた。尿に濡れたそれは一層惨めに草むらの中に落ちていた。
「気に入ってんだろ?」
嘲笑交じりの美里の声と、言葉にはしていないが、咥えろよ、という目線が霧野に降り注がれていた。美里はもう一度ゆっくりと余裕を持った口調で「気に入ってんだろ?」と霧野に問いかけ、しゃがみ込むと、ポケットからハンカチを取り出して、ソレを手に持ち、半ば開いたままになっている霧野の口の中に、指で、ゆっくりと押し込んでいくのだった。そして、彼が上手く咥えられるように霧野の顔を掴み、霧野の口から元のようにそれがぶら下がったのを確認してから、手を離すのだった。美里の顔から嫌悪感はすっかり消え、侮蔑と嘲笑と、愉快が立ち昇って、目の端を紅くしていた。泣き笑いのような表情をして、彼は笑いをこらえきれないというような、震えた声を出した。
「懐かしい味がするか?そういう風に使ってやってたからな。お前は俺の尿が好きでたまらないからな。」
美里の目がにたにたと笑いながら霧野をよく覗き込んだ。霧野は、美里は今のようになってから、前よりよく笑うようになったなと思った。笑いの中身がどうであれ。口の中が生暖かく一番最後に臭いつけられた美里の臭いと土の臭いが頭蓋の奥まで支配する。呼吸するたびに。支配される。どんどん息が上がってくる。美里は霧野の様子をしばらく黙ってじっと見下げて、目を細めて今度は珍しく芯から笑んだように思えた。
「お前を一日中俺の家に置いておいて、俺の便器奴隷にしてやってもいいよ。大きい方も悦んで食えるように訓練してやろうか?とても楽で愉しい仕事だと思わねぇか。お前は前から仕事のしすぎなんだから、その位がちょうどいいのさ。」
彼は霧野の頭に手をおきながら立ち上がった。そして、何事も無かったかのように散歩を続行した。霧野は最初よりずっと発汗し、呼吸するたび美里の濃い匂いがして、最初より美里についていくのが困難になりつつあった。必死についていく間、美里が、どこかで拾ったらしい棒を振りながら、前を向いたまま「ちゃんと最後までついてこれたら、あとでゆっくり、しごいてやってもいいよ。」と霧野を励ました。霧野の脳裏に美里の家で便器奴隷になっている己の姿が一瞬浮かび、頭を振って掻き消した。そうしている内に山小屋の前まで戻ってきて、美里は棒を遠くに放り投げ、霧野を連れて中に入っていった。
山小屋の中で、管理人の前に、美里と霧野は今しがた散歩してきたままの姿ので立っていた。美里と管理人が立ち話しているのを、霧野一人まだ散歩の陶酔と羞恥とで頭に会話も入ってこず、犬そのものであった。犬は人語を理解できないのだから。あまりに自然に事が進むので、今更何か行動もできず、早く終わらないかと、じっとうつむいていた。その内、美里と管理人はソファに向き合って座ることになり、霧野は管理人の前であるというのに、美里の側で、服従の姿勢をとるように命じられるのだった。
「ああ、待て、その前にご挨拶だな。お前はさっきから顔も上げず、失礼だぞ。相手様の靴に口をつけてから戻ってきて俺の前で股を開くんだ。そうしたらご褒美をやるから。ほら口に咥えたそれを渡せ。今度は捨てないから。」
美里はそう言って霧野の目の前にハンカチを差し出した。上に黒い物を、べ、と、吐き出す。美里はそれを雑に包んでポケットの奥にしまい込みかけ、もう一度霧野を向き直り、ハンカチで雑にその汚れた顔をごしごしと拭いてやってからポケットにハンカチを入れた。
霧野は、床を這いづって、首を垂れ、相手様の汚れた作業ブーツの先に何とかほんの軽く口をつけ、美里の前に戻った。そのとき汗と蒸れた匂いがして、夜の記憶、断片的な美里との官能の記憶が急に幻想的に霧野の脳内に鮮やかによみがえった。霧野がご挨拶をしている間に、美里は片脚の靴と靴下をすっかり脱いで、準備をして待っていたのだった。つやつやした足の甲を見て霧野は勢いよく美里を見上げた。
「なんだ?早く言われた通りにしろ。俺が恥をかくだろう。」と彼は意地悪く、目を見開いて笑うのだった。汗ばんで光沢を持った指先がくぱくぱと鼻先で開いたり閉じたりして、蒸れた香りに、霧野は自分の口の中に唾液が溜まってくるのを感じた。他に、言いたいことでも?、と言いたげな挑発的な美里の視線と行為。霧野は、言いたいことはもちろんあったが、黙って、言われた通りの姿勢をとった。今こうして非現実的な空間で、彼の前に無防備な姿をさらすと、頭の奥の方から何かが抜け出ていってしまうのを、感じる。それは心地よいことだった。
訳知りの部外者がひとりが黙って見ていることを意識するとで、二人の鋭く尖ったナイフのような感性は余計に研ぎ澄まされ、互いに準備の整った様子になった。美里の薄い足が、霧野の飾られ赤赤と大きく膨れ上がった雄の上に、吸い付くようにぴったりと乗せられた。その裏面を内側から桃色に発光させる貝のようなやわらかな指先は器用にばらばらと蠢き、足裏全体で味わうように霧野の情欲を上から踏みしごいた。
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