堕ちる犬

四ノ瀬 了

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貴様、いい加減にしろよ。俺がいつまでも待っていると思うか。

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 退屈な授業、退屈な部活、退屈な放課後。一度家に帰り、制服からジャージに着替えた霧野は家を出て、走り始めた。走り始めて、10キロを優に越える。息が弾んだ。鼓動が気持ちよく高まり、意識がもうろうとする中で、霧野の前には、夕焼けの中、真っすぐ先に伸びる道だけが見える。

「はぁ……はぁ……っ」
 苦しい。
「んん゛ぅ……ふ……ぅ」
 
 あまりの苦しさに喉の奥から声も出て、聞かれたら嫌だと思うが、周りに人もいない。ぐらりと、視界がゆがむ。ゴールまであと100メートルくらい、だから耐えられる苦しさだ。道の先は高架下に続いており、霧野はその高架を、自分のランニングコースのゴールに定めていた。高架上を電車が軽快な音を立てて通過していく。電車の背後の空は、血のように赤く、霧野の顔も、手も、橙色に染まって、運動によって体内からこぼれ出るように発色する霧野の肉体の艶かな発色を、天から堕ちる光が、誤魔化していた。
 
 後少し、後少しだぞ。ゴールに近づく程、自然と脚に力が入って、倍の速さで駆け抜ける。感覚的に倍と感じるように身体を動かしているだけで、本当はずっと遅く無様な物だろうと思う。ついに、目標の高架の下をくぐる。爽快だ。ゆっくりとスピードを落とした。そのままクールダウンのため、今度はのったりと、走り続けた。汗が噴き出して目に入り、顔を擦った。

「霧野!」

 背後から、誰かが走り近づいてくる音がする。脚が地面を強く蹴ろうか、弱く蹴ろうか迷っている内に、同じクラス、クラスメイトの望月が現われ、追いつかれてしまったのだった。

「ち……」

 霧野は望月を見た瞬間に、自分が爽快感を忘れて苛々し始めたことに気が付いたが、一応、足を緩め、歩き始めた。体力ももう無く、ぜえぜえと息を荒げているところを見られたくも無く、ジャージの袖で顔を拭った。

 そもそも河川敷を意味もなく目標を決めて走っている時点で、最初から今日は、苛々していたのだ。せっかく一瞬だけ、あの高架をくぐった瞬間にだけ、身体中に染み付くようなだるさが消えて、気持ちよくなったのに。霧野は、顔を拭いながら、呑気ににこにことしてる望月を見下ろし、また前を向いた。

 ちぇ、全部台無しじゃないか。霧野は唸り、現れたかけた暴力衝動を誤魔化すように、河川敷の川を挟んだ反対側を見た。少年サッカーチームがサッカーをしていた。よくもまあ、と思った。チームでの運動は苦手だからだ。

「さっきから呼んでたのに。」

 望月は、ふてくされたように言った。霧野は黙ったまま、内心笑って彼をそしった。俺を呼んだからって、たっだら、何だっていうのだろうか。呼ばれたら振り向かないといけない理由が、何かあるのだろうか。霧野は前を向いたまま黙って歩き続けた。もっといえば、並んで歩くだけでも、譲歩していると思った。
 望月はクラスの委員長であり、所謂「良い奴」に分類されるであろう者であった。良い奴は嫌いだ。邪険にする理由がない。よく考えれば、邪険にする理由が無いから、嫌いなのかもしれないかった。高校一年で、慣れ親しんでもいないクラスをまとめられているのだから、凄い奴でもあるだろう。が、そこがまた気に入らない。

 望月は、霧野がクラス対抗リレーに選抜されたことで、霧野が感化されて、リレーの準備のために走り込んでいると思い違いをしたらしかった。霧野が走っているのには別の理由があったが黙っていた。面倒くさかった。全部。

 望月は、お前にもそういうところがあるとは、とか、頑張ろうな、とか、何とか言っていた。勿論、霧野がクラス対抗リレーなどという、茶番に、自ら立候補するわけもなかった。選抜方法はクラスごとに任されていたが、霧野及び望月の1-Aクラスでは、体育の授業の中で行われた体力測定の上から順に4人選抜選手を決めるという、合理的な選抜方法を選択をしたのだった。結果、短距離で2位、長距離で3位、総合的に2位だった霧野が必然的にメンバーに加えられたわけだった。拒否しようかとも思ったが、悪目立ちするのも嫌だった。こういうことなら、体力測定の時に手を抜いて5位程度を狙うべきだったのだ。

「俺に追いつけんだったら、代わりにお前出ればいいんじゃないか。」

 霧野は冷めた口調で言って、ようやく望月を横目で見ながら、乱暴な仕草でポケットに手を突っ込んだ。彼は驚いた表情をして霧野を見上げて「ちょうど走り終えたところで見かけたんだよ、君に追いつけるわけないだろ。」と今度はおどけた。いちいち、気に障る。霧野はポケットの中で拳を握り締めた。どうしてこういう人間の周りに集まる人間が存在するのか。イライラしてぶっ殺したくならないのだろうか。霧野は、目を細めて望月を見下げながら、そういえば、コイツにはたしか可愛い彼女が居たな、ということを思い出し始めていた。

 その女は、テニス部のエース候補の1年で、高校1年にしては、しなやかに発達した良い身体をしていた。一度、下校際に、コートの中でプレイしているの彼女を霧野は見たのだった。彼女が跳躍し、思い切り腕を誰かを殴りつけるように、振り下ろした時の、腕の、黒く日焼けした肉の窪みの感じ。腕はもちろん、短いユニフォームから覗く、しなやかに伸びる筋肉質で太い足にも薄っすらと、くぼみ、そのくぼみに汗が溜まり濡れ、発達した黒い肉をよく魅せていた。汗がしぶいていた。霧野はコート脇を歩きながら、横目で彼女を見ていたのだった。流石に、脚を止めるまではしなかったが、その後、帰宅途中に、閉じた瞼の中にその肉の幻影がしばらく残る程であった。

 だからよく、覚えていた。それから霧野は望月の彼女の肉のことばかり考え始め、望月の話をもう殆ど聴いておらず、生返事をしていた。「お前…‥」とついに呆れたように良い奴のはずの望月の口調が乱れ始めるのだった。
 霧野はようやく少し冷静な気分になり、望月を作ったような笑顔で見下げた。

「そうだよ、最初からそう言う感じでしゃべったらいいんだよ。気持ち悪い。俺の前でまで、猫被らなくていいよ。彼女の前で話すようにさ、偉そうに話したら。俺しかいないんだし。」
「なに、」
「柴咲理香、だっけ?Dクラスの。今日はお前、ひとりみたいだけど、一緒に帰らんのか?それとも最近うまくいってないんかなァ?ふふふ。」

 霧野はあからさまな嘲笑と共に、望月を見下げながら、ようやく自分の中のさっきまでの燻っていた感じが、溶けていくのを感じた。望月は急に口数が減り、それが、霧野が言ったことがあながち間違っていないことの証左となった。霧野の口元がさらにほころんだ。流石に下品な不良と一緒にされては困るから下の具合なんか聞かない。

「ああ、ごめんな。冗談だったのに悪いこと聞いちゃったな。」

 じゃ、もう一走りするわ、と望月をその場において駆けだそうとすると、なんと制服姿のまま、彼が並走してくるではないか。霧野はあっけにとられて、また足を緩めた。怒ったのかと思えば、「そのことを気にかけてくれたのはお前だけだ!」などと頓珍漢なことを言い始め、並走しながら、一方的に彼は霧野に彼女に対する愚痴及び喧嘩及び諸々の事情を語り始め、面倒になった霧野が今度は、いくらスピードを上げてもついてくるのだった。

「……、やっぱ、お前が、でりゃあ、いいじゃん?、そんで、いいとこみせれば、」

 喘ぐようにそう言って、走るペースを緩めてまた並んで歩いた。もう苛々しなかった。彼は気を許したようにして霧野に話しかけ続ける。霧野はタオルで顔を拭きながら、向かいから女が一人歩いてきているのに気が付いた。件の柴咲が、私服姿で犬を連れて散歩をしているのだ。向こうはまだ気が付かないでいる。

 霧野が望月の脇腹をこずくと、彼も気が付いたようで一瞬足を止めかけたが、そのまま進む。

「外そうか、俺。」と霧野が言うが、「一緒で良い。」と望月は言う。
(ふーん、いいんだ……)
 霧野には自分の身体の良さについて、ある程度の自覚があった。望月と並んで歩けば、たとえ望月の知り合いである人物と遭遇したとして、必ず、それが女であれ男であれ霧野の方を見るだろうという自負があった。柴咲はまず望月を見、それから、ちら、と霧野に礼儀的に、目配せる様な視線を送り、下げ、もう一度見ては顔を赤らめるような仕草をし、誤魔化すように犬の側に屈んだのだった。

 霧野は内心また笑っていた。望月は霧野と柴咲の微妙な視線の変化に気が付かないのか、柴咲にそのまま話しかけるそぶりを見せた。柴咲は犬にかまって望月を無視し続けている。

「あ、そうだ。今度の対抗リレーあるだろ、うちからはコイツが出るんだよ、霧野っていうんだけど。」

 望月に腕を引っ張られた霧野が、女の前に突き出される形になった時、ようやく女は顔をあげた。まず、勝気な顔で霧野を見て、それから侮蔑するような目で望月を見た。

「あ、そ。どーでもいいよ。どうせ勝てないから、アンタのクラスなんか。雑魚だよ、雑魚。」

 女は、勝ち誇るように言い張ったのだった。霧野はすぐさま柴咲の身体ではなく、1年D組の選抜名簿を脳裏に思い浮かべ、確か柴咲も女の選抜に入っていたことを思い出し、それから、彼女の自信の源を考えたが、不思議なことに、全く男の顔の方は思い浮かばないのであった。興味が無いのだ。気が付くと、女の視線は霧野に写り、その視線は望月を見るとは違う、試すような目をしていた。

「霧野君。君が何番目に走るか知らないけど、ウチは湯崎と関君がいるから。負けるわけがないよ。ウチが優勝で終わり。」

 女は静かにそう言って立ち上がると、さっさと犬を連れて、歩き去ってしまった。望月が悪態をつく横で、霧野はしばらく呆然としながら、燻るものがあり、望月に彼らのこと、つまり、湯崎と関について知っているかと聞いた。彼らは、陸上部の1年でのトップ2だという。2位の湯崎が3番目、1位の関がアンカーを走る。
 とどのつまり、霧野は3番目に走るため、湯崎と当たることになる。そして、D組の他の2人は大したことが無い生徒らしかった。一番最悪なシナリオは、第2走までA組優位でD組に勝っていたのに、霧野の走る第3走で湯崎に抜かされ敗北してしまうことのように思われた。

 霧野は翌日から、湯崎と関の観察を始めた。今まで全く興味もなかったクラス対抗リレーの登場人物、所属部などを把握した上、それぞれのクラスの特性、傾向、練習風景まで分析し始めた。結果確かにD組は一番の強豪でありかけをするならば、勝ち馬と言えたが、群衆に囲まれた独特な空気の中で、霧野が本気を出せれば、湯崎とはおよそ対等の速さではないかと思えた。体力測定の結果を秘密裏に入手した結果を見ても、二人とも、勝てない相手ではない。

 問題はアンカーである。霧野のクラスのアンカーの四谷はバスケ部出身で確かに霧野より少しだけ、コンマ差で速い。しかし、単純なタイムだけで見れば、もし霧野が湯崎と変わらぬタイミングでバトンを渡した場合、最終第4走で、四谷が関に抜かれてしまい、D組が一位となってしまう可能性が高い。

 霧野が3走目で、湯崎にある程度の差をつけて四谷にバトンを渡さなければ、確実な優勝は無い。霧野には雌雄を分かつことになるアンカーに自分がなると名乗り出る気はさらさら無かった。変更は可能であったが、そこまでしてと思われたくは無いし、特に柴咲に熱くなっていると思われることが何より厭だ。制限がある中で、さりげなく勝利することにこそ、今回の戦いには意味がある様な気がした。

 この思考の最中にも、霧野の脳裏には常に柴咲のことがあり、彼女の試すような視線と挑発が無限に頭の中で繰り返され、それがまるで脳の中で、全身を常に鞭で肉体を打たれているようになって、身体の熱くなり、いつものように冷笑的になりかける霧野を厳しく𠮟咤するのであった。

 別に、好きでも何でもない、人様の女なのだが。それから急に、関と湯崎については群衆から見分けがつくようになり、彼らもこちらを意識しているのか目が合うようになった。

 わけのわからぬ衝動を抑える為にやっていたランニングに、少しの意味が付加された。それから体育の授業でも手を抜かずに相手をなぎ倒し続けた。教師が「いつも以上に調子が良いな」と機嫌良さそうにするのには腹が立つが、仕方ない。望月は霧野が密かに気合を入れ始めたことについて、無邪気に何の疑いもなく喜んでいたようだった。

「絶対に負けてやらない、絶対に……」

 リレー当日。結果として、3走の時点で、霧野の予想の通り、D組はまだ3着につけており、順番としてはB,霧野達のA,柴咲のD,Cの順で、AとDは、僅差で到着。霧野はここで湯崎に圧倒的な差をつける必要があった。バトンを受け取った時点で、霧野と湯崎の距離は人1人分程度で、湯崎にしてみれば、B組とA組両方をここで抜くつもりだったようだ。B組は逆張りとして第1走者に1番早い生徒を置いており、3走の時点で1位のまま、霧野と湯崎にかなりの差をつけていた。

 背後から聞こえる地面をものすごい力で蹴り上げる音を聴きながら、霧野はさらに強い力で地面を蹴った。まずは、さっさと、B組の生徒の背後につめ、軽快に抜かしていく。簡単なこと。気持ちが良い。そうして今度は、背後の足音が2人から、1人になった。湯崎だ。湯崎がつけてきている。血が湧いた。一人、必死に、くらいついてくる男の脚音、呼吸、鼓動まで聞こえてきそうなものだ。でも、追いつけまい。ふいに、頭の中に、柴咲の振り上げられた腕が踊った。それから彼女の悔しげな顔を想像しようとしたが、できなかった。

 身体が羽のように軽く、普段より幾倍も身体が良く動くように感じられた。流石に、気持ちが良い、全身の筋肉が思い通りに伸びあがる感じ、全てが自分の思い通り、手の中にあるようなこの全能感、一足ごとに、あきらかに遠のき、乱れる、後ろの音、呼吸、全てが気持ちいい。ああ、今、もしもう一人自分が居たら振り向いて、予想外のことに、無様な必死なその面を拝んでやりたい。久々にいい気持ち。さて、このまま、アンカーの四谷に、花を持たせてやらないといけない。ついに背後の足音も喘ぐ呼吸も聞こえなくなり、ただ声援だけが、大きく聴こえる。

(おれの、っ、かち…‥っ、!)

 バトンが渡った。四谷が悠々と駆けていく。霧野は1位のまま、2位以下に大差をつけ、バトンを渡すその瞬間、群衆の中に柴咲の姿があるのをハッキリと見えた。双方、目が合った。一頭の獣がそこに居た。彼女は霧野がバトンを受け渡すのを見届けてすぐ、結果も見ずに運動場に背を向け、群衆の中に紛れたのだった。体操服の中では華奢に見える白い彼女の背中がいつまでも瞼の裏に張り付いた。霧野は審判の先生に引きずられるようにして腕を引かれるまで、紅潮した顔で喘ぐように呼吸しながら、柴咲の居た場所を見ながら呆然とコースの中に立ち尽くしていた。



 眠っていた。パチパチと暖炉の中で木のはぜる音がして、霧野は薄眼を開いた。裸にされた全身が汗ばみ、身体をこすり合わせるとぬるぬるとした感触がしていた。身体の上に薄布がかけられていた。川名が、少し離れたところで足を組んで椅子に座り、何か描いているのが見えた。いつもの手帳ではなく、大きなノートを組んだ足の上に置いてそこに手を走らせていた。使ったことが無いから怪しいが、ノートというより、所謂スケッチブックとでも呼ばれるものだろうか、それに何かを描いているようで珍しいと思った。

 ちょうど今、川名の目線は手元に集中していて、霧野の目覚めには気が付いていないようだった。まだ体がだるく、痛み、身体を少しだけ動かして、再び目を閉じた。胸部の下、左わき腹に、もう一つ心臓があるかのように痛み脈打っていた。焼印が、疼いて、その部分に触れるとまだ激痛が走る。
 
 消えないだろうな。微睡む意識の中でそう思った。そして見るたびに、今日、今のことを、川名、川名様のことを思い出すようにできているのだ。消えない痕の数を数えながら、眠った。

 次にはっきり目を開けた時、川名は同じ場所に同じように座っていたが、今度はしっかりと彼の見下す目とこちらの目が合って、彼はもう手元に何も持っておらず、それらしきノートもない。夢だったのだろうか、夢にしては意味不明な夢だ。
 霧野には今、はっきりとした尿意と便意があり、目が覚めたのだった。部屋を探るように見れば、部屋の端に空の手桶が一つ置かれているのが目についた。あれはそのための桶に違いない。と、すぐにわかってしまう自分が厭だったが、背に腹は代えられない。

「し……」

 下の物をしたいです、と言いたく、身体を半ば床から起こした。はらり、と薄布が身体からおち、その際に敏感に鳥肌った霧野の肌が擦れ、甘い感触が下半身を疼かせ、無意識に霧野の唇が軽く喘ぐように開くのだった。川名が立ち上がって近づいて来る。彼の冷たい視線は常に霧野を捕らえてぶれることがない。ムスク調の重い香りが彼から漂ってくる。
 
 いざ目の前に立たれ、じっと見下されると言葉が上手く出てこない。見られることで身体がカッと熱くなった。視線が川名の顔から徐々に下の方へずれていく。薄布がずりさがり、殆ど裸体の姿をまた川名に晒しかけ、咄嗟に布を手に取って、半身を隠した。今更なんだと叱られるかと思ったが、彼はそれついては何も言わずにこういった。

「俺の目を見ないか。何か言いたいことがあるんだろ、霧野。」

 霧野は再び視線を、這うように彼の綻び汚れ一つない奇麗な衣服、身体に沿わせて、視線を這わせた。そして、あの心を直接掴みかけてくるような、気だるげな目を見ていると、じっとりと発汗が始まった。言葉よりも先に、はぁはぁと息が漏れた。ぁ……ぁぁ、と喉の奥からまず先に喘ぐような掠れ声が出て、追加される羞恥に目の奥の方から、熱くなる。どうしてしまったというのか。

「そんなふうに鳴いてちゃあ、わからないだろ。」

 川名は素早い素振りで霧野に背を向けた。それから、カツカツと革靴の底で美しい音を立てながら、部屋の奥から鞭を一本手に戻ってきた。60cm程の太めの棒状の鞭。それは乗馬鞭に近いが、先端の革張りの部分が通常の乗馬鞭に比べ、細く、長くとられている。革の部分の幅は5センチ強程、長さは25cm弱程度もあり長辺の長い長方形だ。

「こちらに背を向け、這え。」

 川名は手元で鞭を遊びながら、宣告した。霧野が、川名のこちらを吸収するような目からつい、目を離せないままでおずおずとしていると、川名は実に素早い仕草でかがんで、霧野の頬を革手袋越しに左右に一発ずつ打つのだった。突然のことに、霧野は覚悟もできてない状態で頭を揺らされ、もともと呆けていた脳が解け、ますます目の前が揺れ、いろいろなことが、ますます、わからなくなってくるのだった。

同じように打たれる。
「うう……っ」
もう一度打たれる。
「……ああ……ぁ」

 霧野の呻きの後半には明らかな、喘ぎの装いが含まれていたが、川名はそれを指摘せず、今度は緩慢な仕草で立ち上がると片手の中で鞭をだるそうにブラブラと揺らした。ようやく、霧野の身体がのそのそと指示通り動き始めた。霧野が指示通り自分の前で這い尻を向けるそぶりをするのを、川名は黙って見ていた。遅い、と一撃入れても良いが、最初の一撃は大事だ。早まってはいけない。煙草を一本吸う位の余裕で居たほうが良い。

 川名に向けられらた霧野の背面は内側から仄かに赤みを帯び、仄暗い地下室の中で、半ば発光するようになっていた。手元にくしゃくしゃになった薄布がゴミの様になっている。
 霧野の、打擲の後は残るが、伸び伸びとした発達した下半身の間で、雄がすでに恥もかき捨て、期待するように、すでに持ち上がりかけている。菊門、その裂け目は、眠る前に男達に遊ばれたばかりでまだ、閉じ切っておらずみずみずしいまま紅く膨れ開いていた。
 その部分は、霧野の期待と興奮にあわせて、ひくひくと口を開けたり、閉じたりを繰り返した。川名はしばらくその様子を眺め、その間にも霧野の肉体が内側から紅く、発光するように、瑞瑞しくなっていくのだった。それからまた、霧野が、喘ぐように何かを言おうとしては言えずにいるのを、川名は眺めた。

 もう一度、さっきのように、「何か言いたいことがあるのか?」と聞いてやれば、さっきと違い、陰部を見せつけ恥を晒した今の状態なら、きっと素直に言えるだろうと思った。だから聞かない。聞いてやる必要がない。

 川名は鞭の硬い先端部分を、霧野の割れ目の部分にねじ込むように強く、押し付けた。太ましいが小さな声と、肉の生々しい音がして、革張りの部分にべったりと酷い臭いのする汁がつく。ネチネチと音を立てることが、霧野の羞恥をそそるのか、尻が軽く動く。汚れた先端を玉とペニスの隙間に押しこすりつけるようにしてふき取ると、霧野は声を出さないまでも感じ震えていた。
 
 川名は鞭を霧野の股の間から外し、眺めた。この鞭の幅は、ちょうど人間の肛門や陰部、股座、その間と同じ位の幅にとって作らせてあるのだ。霧野の肛門を苛めるための鞭とも言える。再び鞭の先端で、今度は軽く、ノックでもするように、トントン、トントン、と、霧野の、はしたない、半咲き濡れた蕾を叩いた。息をのむような声がして、黒光りするあでやかな革の棒鞭の下で、巨体が、鞭先の下で、ふるふると震え始めた。

 さっきまで少し前を向いていた霧野の頭が完全に下を、自分の下半身を覗き込むようにして下を向いていくのだった。トントン、トントン、と叩くペースを狭め、ほんの少しずつ、鞭の調子を強めていった。

「ん…ふ…っ、んんん゛……っ」

 霧野は下半身を覗き込むのも止めて、拳を床にこすりつけるようにしながら、耐えていた。同時に更なる刺激を、期待しているようだった。川名は、鞭の先端を蕾の部分に、トントンするリズムで、彼に問いかけた。

「い、い、た、い、こ、と、が、あ、る、ん、じゃ、な、い、の、か、」

 霧野は、打たれる度に、身体の奥を激しく疼かせ、全身を鳥肌垂らせた。きつく閉じた瞼の下で瞳が、どんどん上の方を向いていって揺れてしまう。身体の中が温まり、詰まった糞さえも、せんどうする内側から霧野を苛めた。今顔を、見せれたもんじゃない。トン、トン、のリズムが遅くなり、そして、強くなる。
 
「んぎ……っ!、……く、ぅ!」
「……。」

 喘ごうが、打撃は続く。きく!効く!くる!優しい鞭の一撃毎に肉体、門の奥深くの秘められた恥ずかし悦の芯をぶるんぶるんとねちっこく嬲るように適度に刺激され続けて、霧野は、今にも狂いそうと、喘ぎの隙間に、言葉を挟みこもうとしては失敗し、悔し気に喘いだ。ぶち抜かれる程でない、ほど良い痛みが、気を狂わせる。くそをしたいなどではなく、もっとべつのことを、いいたく、なって、くる、じゃ、ない、か。

 鞭が、どんどん蒸れた蕾に吸い付くようになっていって、部屋中に酷い雄臭が漂い始めた。蕾のもはや糸をひくような湿りと、ひくつきは、最初に川名の前に見せつけた時の比ではなく、最早痙攣するようになって、ねだるように収縮を繰り返して、川名のねちっこい鞭を受け続けた。
 
 興奮と軽度の打撃とで花はどんどんと膨れ上がり、肉の中の花芯も大きくなって熟れた。そこを思い切り破壊してほしいと思わせる程、大きく大きく育ち、感度が、肛門を中心に霧野の全身を敏感にし、少し鞭の先が別の個所の擦れたり、霧野自身の寄せる快感からの身体の揺れでさえ、突かれているはずの霧野を、よくよく感じさせるのだった。

「ぁ゛……っ、うう…ん゛…っ」

 いきおい霧野の頭が持ち上がり、川名の方を振り向いた。開きっぱなしの濡れた唇が痙攣して、何か言おうとしてはとどまり、言おうとしては下唇を噛み、ふんふんと息を荒げたかと思うとまたあきらめたように首を垂れた。

「貴様、いい加減にしろよ、俺がいつまでも待っていると思うか。」
 
 肉の強く弾ける音と共に、鞭の先端が強く淫乱花を弾いた。露が飛び、霧野の巨体が跳ねあがるように震え一瞬地面についた手が浮いて、背と太ももの筋肉とがもりもりと盛り上がり、紅潮した。それからじわりじわりと身体が痙攣し始めた。大きく開いた口から、声こそ出なかったものの、後から震えがき、痛みの波を感じ、ぁぁ……と小さくいななく。鞭は、半円を描くようにしながら、同じ位置同じ強さで同じテンポで正確に、動く。
  
 地下室に、喘ぎと、鞭の音が交互に鳴り響いた。霧野の雄が完全に怒張し、そこも適度に撃ち抜かれ、川名と霧野が気が付かぬ間に濡れしたたり、汗と混じって、床にほとばしりをし、びしゃびしゃに濡らし、穢していた。菊門を鞭打たれ続けるだけで、高まりが爆発したことに、霧野は余計な興奮を覚えて啼いた。

 霧野がついに逃げるように前進しかけたのを、川名は見逃さなかった。彼はすぐさま鞭打つ手を止めた。真っ赤になった蕾だけが、目の前で仔犬のように震えている。

「なんだ今の動きは。」
「……、……」

 はぁはぁと熱く湿り気のある呼吸音が急に静かになった空間に響いていた。さっきまでの鞭音の残響が霧野の耳には張り付いたままになって、何をされたわけでもないのに身体は高まり続けていた。

「聞いているのか?霧野。」

 冷たいのに、甘ったるいような低い声が、脳に響き、偏桃体をサワサワと犯し、身体がびくりと震えてしまう。

(だめだ、今、その声で、話しかけないでくれ。頼むから。)

自然と、霧野の震える手が首元に触れていた。首元には首輪が嵌ったままになっていたが、今、そこに手綱はない。己の人差し指が、首輪に備え付けられたリングに引っかかり、くい、と、自然に曲がった。

(あ、は、背後から、リードでもって、引っ張って、くれたら、)

 再び、肉打つ音。リングから手が離れ、冷たい地下室の床に手が付いた。

「ぐぅ……!」

 今度は蕾ではなく、臀部に横一文字に打撃がくわえられて、霧野は思わず痛みの声をあげ、その場に軽く伸びかけ、とどまり、姿勢をしっかりと、立て直した。鞭は陰部を嬲るように作られた鞭であり硬く、通常の肉の部分を打たれると余計に痛いのであった。

「も、申し訳、ありません。」
「本来なら、頭も、腕も、指の一本も動かしたら駄目なところを、変態マゾヤクザのお前が、あまりにも良さそうにしていたから、目をつむっていてやったんだぞ。わかるか。」

 返事をする前に、予想外に強く鞭が肛門をよく撃ち抜いて、きゃん!と霧野は鳴き、鳴きにまじって、ありがとうございますっ、!!と地下に反響するほどの声で大きく叫び、震えた。後から追ってくる壮絶な悔しさ、惨めさによる快楽に、肉が引き締まり、尿意はあるものの、肉につっかえて、出そうもない。刺激され続け、そしてようやく軽い休みを与えられた排泄器官、肛門から、今にも、クソが漏れ出しそうであった。

「う゛……」 

 中から、肉を引き締めつつ、しかし、そうすると、あまりに、あまりにも感じるのだ。霧野は、ふぅと息づきながら己の糞で感じている自分、それから川名の圧倒的な支配の元、まるで川名に、その一物さえ見ていないというのに、犯されている気分に、自身の顔を覆いたくなったが、姿勢を崩してはいけないのだ。

 それから、もし、今、自分のクソと川名の一物を同一視して感じてみせたことなど知れたら、川名に何をされるかわかったものではないのだが、ほぅ…‥と腹の奥の方から思わず、吐息が漏れた。ヒクンヒクンと痙攣し、熟れ滴る裂け目の奥の方に、穢れた黒い石ころのような塊がもう既にある。漏れる。
 
 川名は、霧野の異変に気が付いたか、鞭を持つ手を下げ、2歩3歩と霧野の背後に後退し、その奥に見え隠れする穢れた異物の気配を感じ、ああ、と納得したような深いため息をついた。

「なんだ、粗相か。粗相がしたいのだな。最初からそう言え。」
「……」
「お前はがつがつと食うからな。」

 口の代わりに排泄器官がひくついて、また、霧野のむっちりとした白い肉体が、見る見るうちに中から発光するように紅くなり、傷跡をよく魅せ、汗で輝いた。川名の全くあざけりも笑いの一つもない平然とした物言いが、余計に霧野の心を擽って、羞恥させたのだった。

「用意してやるから、待っていろ。」

 川名は、まず、簡素な椅子を引っ張ってきて、それを霧野の背後に、霧野の方に背もたれを向けて置いた。
 それから部屋の隅から霧野も目をつけていた例の桶をとってきて、霧野の側に黙って立っていた。川名は、霧野の太ももの部分に軽く鞭を這わせた。霧野は、這った姿勢のまま、さらに足を開くようにした。するとそこに、桶が置かれた。霧野が振り返ると、川名は、霧野の背後で、椅子に跨るようにして座って背もたれの部分に片腕を乗せ、そこに顎を乗せて口角を軽く上げ、霧野を気だるげに見降ろしているのだった。さっきまで霧野を打ちまくって、体温でぬるく温まった鞭がむんむんと革の匂いをさせながら、ブラブラと手持ちぶたさに彼の片手の中に納まって、揺れていた。

「……」
 霧野は川名の首筋に、薄っすらと汗の浮いているの見た。
「ほら、しろよ、霧野。」
「……」

 霧野は再び前に向き直り、自分の下半身を覗き込むようにしながら、力み始めた。身体が一気に汗ばみ、自分の股の向こう側に、川名の椅子に跨って堂々と開いた足と鞭の先端が、尻尾のように揺れるのが見えた。喉の奥でごくりと唾液の鳴る音がする。それから開いた口から涎が垂れ、力むほどに、頭が、どうにも、ゆるくなる。川名の左足の革靴の先が時折、こつこつと愉し気に床を叩いていた。今、彼がどんな顔をしているか、霧野からは見えない。

「ん゛…‥‥っ、ふ……っ、」

 人糞が、腸壁をこすりながら、中で顫動するたびに、さっきまで知らぬ男達に突かれまくってぐずぐずぬ熟れた雄の膣は敏感に、その穢れた物の感触を味わって、たかが排便というのに、霧野の髄から頭までを沸騰させ、鞭で陰部を打たれている最中思った、川名の、今日まだ一回も触れてさえ、見てさえいない、川名の一物と自分の汚らしい糞を同化させたことを思い、頭を沸かせながら、呻いた。
 
 力みと羞恥で真っ赤になりながらも、霧野は川名のいる場所を見ていた。今自分の、デカい尻と周囲に散々揶揄されてきた豊満な恥部が、はっきりと何の綻びも傷もない彼の前に、かっぴろげられており、一番見られたくない行為を、当たり前ごとのように、見られようとしている。また唸り声が出て、高まる。排泄で高まる。それをそしってほしいが、川名は何も言わず、ただ見続けている気配が肉を感じさせる。

 鞭が、時折気紛れに、霧野の身体に触れそうになっては、しゅん、と戻っていく。力みが、肛門をかっぴらかせ、今、川名の、自分と同じく潔癖の強い川名の前に、自分の糞をめりめりと見せつけながら出し、せめて小さければと思うが、腸を複数の男根で散々開かされたゆえに、すこぶる快便、立派な糞の先端がこぼれだし始めた。言葉にならない声が漏れ、頭の奥が揺れ、排泄の快感と一緒に何か、プライドのような物が、外に、出ていく、この感じ。同時に別の、尊大で我儘な、認めたくないマゾ心からクる大波が霧野の頭の芯を揺らし、身体を強く、鞭打たれていた時と同じく、いやもっと熱く滾らせ、排泄と共に小さく涙に視界が滲む。
 
 川名の見おろす先で、可愛らしい肛門がグロテスクに排泄という本来の目的のために、裂け、穢れた一本糞の先端が霧野の、皆に苛めつくされた愛らしい尻から、尻尾のように飛び出しつつあった。ぬ、ぬ、とゆっくりと飛び出、ぼとんと重力を感じさせる重みをもって桶の中に落ち、それだけですまず、2発目が、またサンゴのように濡れ割れた裂け目から黒々と臭い立ちながら、現れ、肛門を内側から大きく、伸びでもするように押し広げながら、出ていき、アナルのサンゴの紅さは、さらなる羞恥を伴い、尻全体に、桃饅頭のように広まって、川名の顔の方まで、そのむわりとした熱気が伝わってくるのだった。腸液と精液とでてらっていた裂け目の端には、穢れがこびりついていた。そうして、力みと喘ぎの声がしていたのが終わり、はぁはぁとなり、目の前の汚い尻、そして雄は勃起する。霧野はよく引き締った自らの腹をさらに、へこませるようにして唸っていた。もう一つの排泄、小水。それが、興奮のあまり、今度はしたいはずの、小便が出ないのだ。

 川名は霧野の尻の様子を眺めながら、霧野の肉が強く締り、そのせいで小水を出せずにいるのを察した。

「少し身体を冷やすか。この部屋も、随分蒸れる。」

 川名はそう言って立ち上がり、ぞうさもなく霧野の汚物の入った桶を空いている手に取って歩き始めた。霧野は、呆然とした気持ちのまま、這ったままの姿勢で川名の背後を付き従った。何も考えられずにいる。排泄のせいもあるか、自分の体臭が獣臭く、川名とあまりに遠くてたまらない。川名が急に足を止めるのでぼーっとしたまま霧野はその頭、左頬辺りを川名のふくらはぎの辺りに軽くこすってしまった。その仕草は余りに動物的に見えた。
 咄嗟に、頭を下げるか謝罪の言葉を口に出すべきところ、目の前にさっきまで遠くに観ていた革靴が見えた。

「お前は床を汚さず、上手に粗相ができたな。ここに、」
革靴の先が、霧野の目と鼻の先で、地面を数度叩いた。
「口をつけてもいいぞ。」

 何も考えられない頭より先に、身体が、頭を低く垂れ、自然とそうしているのだった。手桶が、霧野の目の前にぶらさがり、川名の足元で、自身の汚物の匂いが軽く鼻を突く。ちゅ、と小さな音と共に、口の中一杯に彼の味が拡がって、溜まっていた涙が零れた。唾液の、糸を引きながら、口を離すと、頭の中がじんと痺れて温まっていく。「かわ、な、」彼を見上げたが、彼はもう霧野を見ておらず、前を見て、手桶を持ったまま、さっさと進んでいくのだ。川名の後を這い縋り、追うようにしながら地下室の出口を上っていく。
 内側から開かれた戸口の向こう側から、地下室の中に、日が差し込んだ。夜はとうに開けていた。川名の黒い影が霧野の白い身体の上を覆いつくすように長く伸びるのだった。
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