上 下
129 / 223
四章 罪の元凶

百二十八話 偽物の死

しおりを挟む



 二人から問われる覚悟の有無。言外に少しでも覚悟が足りないならば辞めておけと言っているのが分かった。
 だが、ここまで来て今更引き下がるなんて情けないことはできない。

 強くなる方法なら探せばいくらでもあるだろう。だが、今俺に試すことが出来るものでこの扉の先ほど近道は無いはずだ。

「……勿論だ」
「て、テル君……!」

 俺はもう扉の先から自分の意志で出ることが出来なくなることに覚悟を決めて足を踏み出す。
 そもそも、強くなるための訓練なんてほとんどが命がけ。今更何を怯えろと言うのか。

 そんな俺を止めたのはシエ。歩き出そうとした俺の腕をつかんだシエは、何となく自分でもつかんだ意味を分かっていなさそうだった。

「シエ」
「あ……わ、私は……」

 よく見れば俺の腕を掴むシエの手は震えており、顔も少し青ざめていた。
 シエが怯えているのは何なのか。『死』なのか、それとも『罰』なのか、はたまた『神』なのか。俺には正確には分からない。

 気の利いた言葉なんて思いつかない。その代わり、俺は心に浮かんだ言葉をそのままシエに伝える。

「俺達の旅は、まだ始まったばかりだ」
「……っ。うん!」

 俺の言いたかったことが伝わったかは分からない。だが、この言葉がシエの勇気に繋がることを祈る。

 俺はシエの手を優しく外し、グランが開ける先が見えない扉の前まで進む。

「……お前とまた飯が食えることを祈ってるぜ」
「ああ、また紹介してくれ」

 グランと軽い別れの挨拶をし、真っ暗で足元さえ見えない空間の中を進む。まるで目をつぶって歩いているかのようだ。

 その途中、背後からギギギと何かが軋むような音が聞こえる。確実にあの扉が閉まる音だろう。
 それと同時に、グランの大きな声が俺に届いた。

「そのまままっすぐ進むと椅子が見えてくる!そこに座れ!」
「わかった!」

 ドンっという扉が閉まる音と同時に、その空間では俺が出す音以外の物音が一切が無くなった。

 耳が痛いほどの無音。
 俺はあえて振り向くことはせずに暗闇を進み続けると、グランが言っていた物であろう椅子が現れる。

 真っ暗な空間の筈なのに、その椅子だけははっきりと見える。
 もうこれが現実なのか精神世界なのかもわからなくなっていた。

「……これに座るんだな?」

 当たり前だが、俺の問いに誰も答えしてくれることは無い。

 椅子に座ると、突然眠気にも近い何かが俺を襲う。
 俺はそれにあらがうことが出来ず、気が付けば瞼が下がり意識が完全に途切れた。


 
 ハッと目を覚ますと、先程までの真っ暗な空間から地面だけははっきりと見えるが空は相変わらず真っ黒な謎の空間にいた。

 まるで戦う事だけに重点を置いた様な、そんな場所であった。

 すると、目の前に突然背景の黒とは真逆の真っ白な人型の何かが現れる。
 それは剣を構えて俺の方を見ているが……一向に襲ってこない。

「……襲ってこないということは、俺から行けということか?なるほど、まずは小手調べってことか」

 グランが言っていた事を参考にするに、俺が最も強いと思う存在が突然現れたりするのかと思ったが……そうでも無さそうだ。

 俺は抜刀の構えをとり、集中力を高める。左腕は……特に違和感もない。精神世界だからそういった心配も無いのだろう。

 俺は目の前の白い人型の何かを観察する。武器も白い為よく分からないが、形的に一般的な長剣のはずだ。

「よし、行くぞ!」
「……」

 白い人型は何も答えない。そもそも感情とか意識とかはあるのだろうか?
 まぁ、どうでもいいか。

 全力で人型に接近して抜刀。今まで微動だにしなかった人型は動き出し、俺の抜刀を剣で止めた。

 突然素早く動いたので少し驚いたが、その程度は想定内。すぐにそこから足、背中、首をそれぞれ狙うが全てあっさりと防がれた。

 攻撃はしてこない……?それとも今は俺の攻撃を受け止めるだけの状態のようなものか?なら、突然それが切り替わることを考えつつ行くしかない!

 そこから俺は自分の持てる全てを使い人型を責め続ける。
 カウンターこそ使えないが、収納している魔道具や一度納刀して深く集中してからの『深印切』も使ったがどれも完璧に防がれてしまった。
 
 結果あらゆる方法を試しても俺は人型に傷一つつけることが出来なかった。
 その様子を例えるならば『岩』。俺は人型をその場から動かすことすら出来なかった。

 言い訳のようになってしまうが、そもそもこいつには目もなければ体の前か後ろも無い。それ故に上手く先読みなどが出来ないのだ。

 それに、こいつは完全に反撃を捨ててる。攻撃を捨て防御徹し続ける同格以上の敵を倒すのはそれこそ至難の業なのだ。

 俺は一度深呼吸をし、武器を構え直してもう一度攻める……そう思った途端、いきなり人型が動きたし剣を振りかぶってきた。

 俺は驚愕で一度硬直してしまうが、すぐに気を取り直して攻撃から防御に切り替える。遊びはここまでってことか?

 上から振り下ろされる攻撃を受け止める。それをはじき飛ばして次に……という想定を一撃で崩される。

「お、重い……!?」
「……」
「まっ、けるかぁぁ!!」

 リシュアを思い出させるその体躯からは想像もできない一撃の重さ。
 
 俺は全身の力を一瞬全身の力を抜き、剣を逸らしそこから人型の背後に回って攻撃を仕掛ける。
 だが、そんな攻撃も完全に止められてからの反撃。こちらがもう一度攻撃に転ずるのを完全に奪ってきた。

「なら、『反波』!」
 
 俺は人型の攻撃を読み、完璧にカウンター技である『反波』を決めるが……完全に予想外なことが起きる。
 
「なっ!?……盾!?グハッ!?」

 俺の一撃はいつの間にか剣から話していた左手で持った盾によって防がれる。
 今までそんなものは一切持っていなかったのに、いつの間にそんなものを……。

俺は驚愕と防御されたことによって生まれた隙を突かれ蹴り飛ばされる。痛みはないが、衝撃はちゃんとあるようだ。
 
 そして、俺はすぐに盾が現れた理由を理解する。ここは現実ではなく精神世界なのだ。それだけで異常な現象はそれで全て理由が着く。
 
 死んでも死なない精神世界なのだから、何が起こってもおかしくない。
 気がつけば武器が変わったり、体の構造ごと変わったり、人型が突然現れたように人が増える可能性もある。

 だが、そういったことは精神世界だけでなく現実でもありえないわけじゃない。
 だから、目の前の情報だけに頼らず視野を広くして戦わなければならない。

「……」
「休ませては、くれないようだな」

 どれだけ動いても肉体的な疲労は感じない。
 だが、現実ではできないぐらい動き続けたりすれば痛みや疲労とは違う不快感が襲う為、永遠に動くことは出来ないことを俺は今までの攻防でわかった。

 人型は長剣から片手剣に変化した剣と盾を使い、俺の反撃を完全に防ぎつつ攻撃を辞めない。
 段々と俺は追い詰められていき、ついに俺は刀を弾き飛ばされてしまった。

 やばい。そう思った瞬間に短剣で応戦するが、刀でどうにもならなかった相手に対応できるわけもなく、人型の刃はそのまま俺の首に吸い込まれて行き……。

 

「……ハァッ!?……はぁ、はぁ。夢……?いや、ここは精神世界か……。うっ、おえぇぇ……」

 目が覚めると、俺は先程と同じ無限に続く地面の上で仰向けで寝ていた。

 俺は恐る恐る首を触るが……特に何も無い。あえて言うなら、記憶にこびりついた切られた直後の記憶が蘇る事だけだ。

 そして俺はその記憶を思い出す度に吐いた。『死』とは俺の想像を絶するほどのストレスであった。

 ここが精神世界だからか、それとも現実も同じなのか。切られても痛みは感じなかったのが救いか。

 首元には何も違和感はない。切られた場所に何か跡でも残ってる可能性はあるが、首なので見ることは出来ない。少し残念だ。

「……ははっ、これが死ぬって感覚か。もう二度と体感したくないが、……そうは行かないようだな」
「……」
 
 気がつけば、少し離れた場所に俺を殺した張本人が突っ立っていた。
感情のようなものは見えないが、殺意は明確に感じ取れるな。

「……どうせ強くなれるまで出られない。なら、強くなれるまで何度でも死んでやるよ!」
「……」
「はぁぁああ!!!」



 そこから何時間経ったのか、何回死んだのか、もう覚えていない。

 戦っては殺され、その度に目が覚めてもう一度戦う。そんな気が狂いそうな事を強くなる事だけを考え続け耐え抜いた。

 死ぬ度に吐いて、心を落ち着かせて、何故負けたのかを考え反省し、人型の動きも参考にする。次は絶対に負けないように。


 そして確実に百回は超えたであろう目覚め。変化は突然に起きたのであった。



 ♦♦♦♦♦

 書いてたら二話分になっちゃった……。


 面白い!続きが読みたい!と思ったら是非ハートと星とフォローをよろしくお願いします!

『【短編】殺戮に嫌気が刺した死神様は、純白少女に契約を持ち掛けられる』という作品も投稿してみました。二千文字程度なので良ければ見てみてください!

 
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

ジャック&ミーナ ―魔法科学部研究科―

浅山いちる
ファンタジー
この作品は改稿版があります。こちらはサクサク進みますがそちらも見てもらえると嬉しいです!  大事なモノは、いつだって手の届くところにある。――人も、魔法も。  幼い頃憧れた、兵士を目指す少年ジャック。数年の時を経て、念願の兵士となるのだが、その初日「行ってほしい部署がある」と上官から告げられる。  なくなくその部署へと向かう彼だったが、そこで待っていたのは、昔、隣の家に住んでいた幼馴染だった。  ――モンスターから魔法を作るの。  悠久の時を経て再会した二人が、新たな魔法を生み出す冒険ファンタジーが今、幕を開ける!! ※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「マグネット!」にも掲載しています。

プロミネンス~~獣人だらけの世界にいるけどやっぱり炎が最強です~~

笹原うずら
ファンタジー
獣人ばかりの世界の主人公は、炎を使う人間の姿をした少年だった。 鳥人族の国、スカイルの孤児の施設で育てられた主人公、サン。彼は陽天流という剣術の師範であるハヤブサの獣人ファルに預けられ、剣術の修行に明け暮れていた。しかしある日、ライバルであるツバメの獣人スアロと手合わせをした際、獣の力を持たないサンは、敗北してしまう。 自信の才能のなさに落ち込みながらも、様々な人の励ましを経て、立ち直るサン。しかしそんなサンが施設に戻ったとき、獣人の獣の部位を売買するパーツ商人に、サンは施設の仲間を奪われてしまう。さらに、サンの事を待ち構えていたパーツ商人の一人、ハイエナのイエナに死にかけの重傷を負わされる。 傷だらけの身体を抱えながらも、みんなを守るために立ち上がり、母の形見のペンダントを握り締めるサン。するとその時、死んだはずの母がサンの前に現れ、彼の炎の力を呼び覚ますのだった。 炎の力で獣人だらけの世界を切り開く、痛快大長編異世界ファンタジーが、今ここに開幕する!!!

女神様からもらったスキルは魔力を操る最強スキル!?異種族美少女と一緒に魔王討伐目指して異世界自由旅!

覇翔 楼技斗
ファンタジー
 気がついたらいきなり女神様に自分が死んだことを伝えられた全 鳴海は、女神様にチートありで異世界転生させてあげる代わりにお願いを聞いてくれと頼まれる。  もちろんそのお願いを受けた鳴海はその内容を聞き少し後悔しつつ、しかし『全能操《ぜんのうそう》』というなんと魔法やスキルといった魔力を操るチートスキルを貰って転生する。  最初にやってきた街で冒険者として稼いで生活をしていると、魔物に追われている謎の少女と出会う。しかもその少女は命を狙われていた?!  これは、女神様から貰ったチートを駆使して異世界を自由に(魔王討伐をちょっと忘れつつ)旅しながら世界を救う、歴史どころか世界そのものに影響を与える物語。  ・備考  作者が序盤から最強主人公があまり好みでは無いため序盤はあまり主人公が強くなく、基本的にかっこよく活躍するのは他のキャラになっています。ですが、後々最強になるのは好きなので終盤にはとんでもないチート主人公になってると思います。  ヒロインは13話ぐらいから出ます。  タイトル通りメインヒロインズは人族ではありませんが、ガチガチのファンタジーでは無いので肌の色が赤とか青とか顔が動物だとかそういうのでは無いです。(メインヒロインには)  それと、思い出したようにシリアス要素も入れてきます。  この作品は作者の初作品です。初心者なのでグダグダしてるところもあるかも……(許して)。  頑張って投稿してるので、応援してくれると嬉しいです。週一(月曜日)投稿頑張ってます。  この作品は「小説家になろう」「カクヨム(先行)」にも掲載してます!  旧タイトル『女神様からとんでもないチート貰ったので異世界で無双する!〜え?最強の魔法使い?それがどうしました?~』『ぶっ壊れチートスキルで魔王討伐目指して異世界自由旅!〜異種族美少女達を添えて〜』

裏庭が裏ダンジョンでした@完結

まっど↑きみはる
ファンタジー
 結界で隔離されたど田舎に住んでいる『ムツヤ』。彼は裏庭の塔が裏ダンジョンだと知らずに子供の頃から遊び場にしていた。  裏ダンジョンで鍛えた力とチート級のアイテムと、アホのムツヤは夢を見て外の世界へと飛び立つが、早速オークに捕らえれてしまう。  そこで知る憧れの世界の厳しく、残酷な現実とは……?  挿絵結構あります

長女は家族を養いたい! ~凍死から始まるお仕事冒険記~

灰色サレナ
ファンタジー
とある片田舎で貧困の末に殺された3きょうだい。 その3人が目覚めた先は日本語が通じてしまうのに魔物はいるわ魔法はあるわのファンタジー世界……そこで出会った首が取れるおねーさん事、アンドロイドのエキドナ・アルカーノと共に大陸で一番大きい鍛冶国家ウェイランドへ向かう。 魔物が生息する世界で生き抜こうと弥生は真司と文香を護るためギルドへと就職、エキドナもまた家族を探すという目的のために弥生と生活を共にしていた。 首尾よく仕事と家、仲間を得た弥生は別世界での生活に慣れていく、そんな中ウェイランド王城での見学イベントで不思議な男性に狙われてしまう。 訳も分からぬまま再び死ぬかと思われた時、新たな来訪者『神楽洞爺』に命を救われた。 そしてひょんなことからこの世界に実の両親が生存していることを知り、弥生は妹と弟を守りつつ、生活向上に全力で遊んでみたり、合流するために路銀稼ぎや体力づくり、なし崩し的に侵略者の撃退に奮闘する。 座敷童や女郎蜘蛛、古代の優しき竜。 全ての家族と仲間が集まる時、物語の始まりである弥生が選んだ道がこの世界の始まりでもあった。 ほのぼののんびり、時たまハードな弥生の家族探しの物語

色ボケ王子は御免ですので、婚約破棄して参ります~替え玉令嬢の成り上がり奮闘記~

春乃紅葉@コミカライズ2作品配信中
ファンタジー
「借金は全て私が立て替えよう。だから安心して嫁にきなさい!」 王都の端にある小さな雑貨店にて、ルゥナ=パストゥールは、商店街の会長(54歳)に求婚された。 常連客のイケメン騎士様のお陰でその場を乗り切るも、今度は騎士様の主人である王女様のお願いで、ルゥナは王女の替え玉に任命されることになる。 王女の婚約者はロンバルト王国第二王子。 無類の女好きという噂の、ぐうたら王子だった。 王女は彼の不貞を調べ婚約を破棄するようルゥナへ密命を与える。 この密命を全うすれば、借金は帳消し、そして悩める王女様を救うことが出来る。 ルゥナは使命感をもって立ち上がるが、 何故か命を狙われる事に!? そして、対象の王子は、剣を握ればイケメンだけど、ただの色ボケ王子。 と思っていたら、観察する内に本当の彼が見えてきて……。 そしてルゥナ達の周りで渦巻く陰謀? 果たして、ルゥナは婚約を破棄し、無事に密命を遂行出来るのか――。

虚無の統括者 〜両親を殺された俺は復讐の為、最強の配下と組織の主になる〜

サメ狐
ファンタジー
———力を手にした少年は女性達を救い、最強の組織を作ります! 魔力———それは全ての種族に宿り、魔法という最強の力を手に出来る力 魔力が高ければ高い程、魔法の威力も上がる そして、この世界には強さを示すSSS、SS、S、A、B、C、D、E、Fの9つのランクが存在する 全世界総人口1000万人の中でSSSランクはたったの5人 そんな彼らを世界は”選ばれし者”と名付けた 何故、SSSランクの5人は頂きに上り詰めることが出来たのか? それは、魔力の最高峰クラス ———可視化できる魔力———を唯一持つ者だからである 最強無敗の力を秘め、各国の最終戦力とまで称されている5人の魔法、魔力 SSランクやSランクが束になろうとたった一人のSSSランクに敵わない 絶対的な力と象徴こそがSSSランクの所以。故に選ばれし者と何千年も呼ばれ、代変わりをしてきた ———そんな魔法が存在する世界に生まれた少年———レオン 彼はどこにでもいる普通の少年だった‥‥ しかし、レオンの両親が目の前で亡き者にされ、彼の人生が大きく変わり‥‥ 憎悪と憎しみで彼の中に眠っていた”ある魔力”が現れる 復讐に明け暮れる日々を過ごし、数年経った頃 レオンは再び宿敵と遭遇し、レオンの”最強の魔法”で両親の敵を討つ そこで囚われていた”ある少女”と出会い、レオンは決心する事になる 『もう誰も悲しまない世界を‥‥俺のような者を創らない世界を‥‥』 そしてレオンは少女を最初の仲間に加え、ある組織と対立する為に自らの組織を結成する その組織とは、数年後に世界の大罪人と呼ばれ、世界から軍から追われる最悪の組織へと名を轟かせる 大切な人を守ろうとすればする程に、人々から恨まれ憎まれる負の連鎖 最強の力を手に入れたレオンは正体を隠し、最強の配下達を連れて世界の裏で暗躍する 誰も悲しまない世界を夢見て‥‥‥レオンは世界を相手にその力を奮うのだった。              恐縮ながら少しでも観てもらえると嬉しいです なろう様カクヨム様にも投稿していますのでよろしくお願いします

黒の創造召喚師 ―Closs over the world―

幾威空
ファンタジー
※2021/07/21 続編の連載を別枠としてこちらに移動しました。 ■あらすじ■ 佐伯継那(さえき つぐな)16歳。彼は偶然とも奇跡的ともいえる確率と原因により死亡し、異世界に転生を果たす。神様からの「お詫び」にもらった(というよりぶんどった)「創造召喚魔法」というオリジナルでユニーク過ぎる魔法を引っ提げて。 ――そして、大陸全土を巻き込んだ「世界大戦」の元凶であった悪神・オルクスを死闘の末に打ち倒し、平穏を取り戻した ――はずなのだが……神・ディエヴスの依頼により、ツグナたちは新たな戦いに巻き込まれることとなる。

処理中です...