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第三章 魔法学校編
第四十二話 アスタナシアVSレイロード
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魔法学校にある練習場に全校生徒が集まり、とても賑わっている。
その練習場のど真ん中にいるのは、俺とアスタナシアさんだ。
「いい勝負にしましょう」
アスタナシアさんは、そう言い、手を差し出した。
「よろしくお願いします」
俺も手を差し出し、握手した。
今から俺とアスタナシアさんとの勝負が始まる。
どうして、こうなったかと言うと、これが校長の言う提案だったからだ。
校長は、俺が無詠唱で魔法を使うことで、周りから浮いた存在になり、妬み、嫉妬であることない事言われる可能性があるということ。
俺だけなら、別に前世でもボッチで、そういうことにも慣れているが、マリーはそういかないだろう。
あいつは、俺と一緒にいたから、巻き込まれて、言われるかもしれない。
それは駄目だ。
丁度、新入生代表と今在学中の生徒の代表での勝負があるらしい。
それは、この魔法学校で、在学の生徒が、どれだけの実力があるのかを見せつける為に始まったらしい。
なので、この学校で天才と言われている、アスタナシアさんと勝負をして、そんな事を言われる前に、黙らせてやろうという提案だ。
だが、これには問題がある。
それは、アスタナシアさんに勝たないといけないということだ。
この人の実力は、とても噂になっていた。
この学校の一番強い生徒であり、四年生で超級魔法が三つも使える天才と言われている。
無詠唱は出来ないが、詠唱を短縮することは出来るらしい。
超級三つということは、俺よりも魔法で上回っている。
これを、カバーするには、これまでの戦闘経験しかない。
俺とアスタナシアさんは、お互い離れ、対峙する。
ルールは簡単だ。
剣は木刀を用いて、殺すのは厳禁。魔法は何でもありだ。
そこでアナウンスが流れる。
「ようやくこの日がやってきました。新入生代表レイロード君と在校生代表アスタナシアさんの試合が始まります。実況はレイロード君の担任の私ナタリアとこの学園校長ルドノフでお送りします」
あの校長、ルドノフって名前だったのか。初めて知ったな。
「今ご紹介にあった、ルバノフです。今回の勝負は見応えのある勝負になるでしょうから皆さん期待して下さい」
......あいつ。
これで、俺がわざと負けないようにさせる為の布石だろう。
俺が、実力を皆に分かってもらえたら、降参するとでも思ったのだろうか。
俺は、こういう事で手は絶対に抜かない。
それこそ、相手に対する侮辱だからだ。
「では、これから勝負を開始します。負けは、どちらかが気絶するか、降参するかです。では始め!」
審判の合図で、俺達の試合は始まった。
俺は、最初は魔法を纏わずに戦う。
纏うと、すぐに体力を消耗してしまう。
今までは、緊急事態だったから、しょうがなかったが、今は余裕あるので、まずは相手の力量を測る。
アスタナシアさんは、開始と共に、火の上級魔法を使う。
俺はそれを避け、次の攻撃が来るかと思ったがこない。
......え?
俺があれでやられると思ったのだろうか。流石にそれは馬鹿にしすぎだ。
「中々やるようですね。では、こちらも本気でいきます」
アスタナシアさんは、風の超級魔法を放つ。
風魔法の超級は、風の刃、それをコントロール出来るだけ生成し、それを放つものだ。
だが、俺は何とか、それを避ける。
「そんな!」
アスタナシアさんは、動揺しているが攻撃の手を緩めない。
「おっと!アスタナシアさんは色んな魔法を用いて、レイロード君を追い詰めていくようです。今の戦況はどうですか?校長」
「レイロード君が全て避けきっているので、決定打になってないですからね。まだ分かりません」
そんな、アナウンスが流れてくるが、俺はそれどころじゃない。
アスタナシアさんは、確かに魔法をコントロールし、放ってくる。
だが、何故か違和感がある。
なんせ、俺が全て避けきれているのだ。
本当ならば、超級魔法を三つも扱える人だ。俺がこんなにも余裕で避けれる筈がない。
俺は、何度かアスタナシアさんの攻撃を躱し、ようやく違和感の正体に気付いた。
俺は、これはどういうことかと、目線で校長を見た。
そこには、口元に笑みを浮かべる校長がいた。
~校長視点~
ようやく、レイロード君も気付きましたか。
確かに、アスタナシアさんは、あの歳で超級魔法を扱える天才です。
ですが、扱えるだけなのです。
今の時代、平和なので、皆に魔法による戦略が全く身に付いてない。
なので、魔法を放ち、それで終わりになってしまう。応用も何もない。
私は、今回の勝負で、皆にわかって欲しい。
魔法による戦略、応用がどれだけ凄いのか、そして身に付けて欲しい。
今は平和かもしれない。
しかし、いつ戦争が起こるか分からない。
その時、何も出来ないままでいて欲しくないんです。
だから、君には、この学校を変えるきっかけになって欲しいのです。
私はその本人であるレイロード君に目を向けた。
~レイロード視点~
さて、これからどうするかだ。
この人は、戦略が無い為、非常に何が来るのかわかりやすい。
「どうして!」
アスタナシアさんは、今起きている事が分かってないらしい。
しかし、攻撃の手を緩める事はしない。
魔力量、魔法共に素晴らしいのだ。
これで、戦略が備われば、凄いのに。
俺はそう思ってしまう。
これからどうしたらいいのだろうか。
決着をつけることは簡単だ。
だが、相手は上級生なのだ。この行事の目的は、上級生がどれだけの力を持っているかを示すものだ。
それに俺が勝ってしまってもいいのだろうか。
俺がこう思う事を想定して、校長はああ言ったんだろうが。
「......負けられない」
アスタナシアさんは、独り言の様に呟くが、俺にはっきり聞こえた。
俺は、何を考えているのだろうか。
アスタナシアさんは、全力で戦っているのに、俺が手を抜いて負けてそれで本当に良いわけが無い。
これから、上級生は馬鹿にされるかもしれない。その時は俺が責任をもって、そいつ等をどうにかしよう。
俺はそう決め、火魔法を体に纏い、一気にアスタナシアさんに突撃した。
「そんな!」
アスタナシアさんの攻撃を全て避けきる。
魔術師と、剣士の戦い。
それは、魔術師の魔法を全て避けたら剣士の勝ちだ。
俺は、アスタナシアさんの攻撃を全て避けきり、木刀を首に当てた。
「......降参です」
アスタナシアさんは、膝から崩れ落ち、そう言った。
勝負が終わる頃には、会場は静まり返っていた。
まさか、上級生が負けるとは思っていなかったのだろう。
一人を除いて。
「とてもいい勝負でしたよ、レイロード君、アスタナシアさん」
練習場に入って感想を述べる。
「ありがとうございます」
アスタナシアさんは、俯きながらも返事をする。
だが、俺は返事をしない。
この人は、初めから勝負が見えてた筈だ。
「今回の勝負を皆さんも見て、歳の差で実力が分かるとは限らないという事が分かったと思います」
校長は、大きな声で皆に言う。
「ですが、これが魔法の全てではない。魔法には、限りない可能性があること、それを今から、僕とレイロード君が証明しましょう!」
そこで、会場にいる皆から俺の方を振り向き、
「無詠唱魔法使いどうしの戦いを!」
校長は、口元に笑みを浮かべて、俺にそう言うのだった。
その練習場のど真ん中にいるのは、俺とアスタナシアさんだ。
「いい勝負にしましょう」
アスタナシアさんは、そう言い、手を差し出した。
「よろしくお願いします」
俺も手を差し出し、握手した。
今から俺とアスタナシアさんとの勝負が始まる。
どうして、こうなったかと言うと、これが校長の言う提案だったからだ。
校長は、俺が無詠唱で魔法を使うことで、周りから浮いた存在になり、妬み、嫉妬であることない事言われる可能性があるということ。
俺だけなら、別に前世でもボッチで、そういうことにも慣れているが、マリーはそういかないだろう。
あいつは、俺と一緒にいたから、巻き込まれて、言われるかもしれない。
それは駄目だ。
丁度、新入生代表と今在学中の生徒の代表での勝負があるらしい。
それは、この魔法学校で、在学の生徒が、どれだけの実力があるのかを見せつける為に始まったらしい。
なので、この学校で天才と言われている、アスタナシアさんと勝負をして、そんな事を言われる前に、黙らせてやろうという提案だ。
だが、これには問題がある。
それは、アスタナシアさんに勝たないといけないということだ。
この人の実力は、とても噂になっていた。
この学校の一番強い生徒であり、四年生で超級魔法が三つも使える天才と言われている。
無詠唱は出来ないが、詠唱を短縮することは出来るらしい。
超級三つということは、俺よりも魔法で上回っている。
これを、カバーするには、これまでの戦闘経験しかない。
俺とアスタナシアさんは、お互い離れ、対峙する。
ルールは簡単だ。
剣は木刀を用いて、殺すのは厳禁。魔法は何でもありだ。
そこでアナウンスが流れる。
「ようやくこの日がやってきました。新入生代表レイロード君と在校生代表アスタナシアさんの試合が始まります。実況はレイロード君の担任の私ナタリアとこの学園校長ルドノフでお送りします」
あの校長、ルドノフって名前だったのか。初めて知ったな。
「今ご紹介にあった、ルバノフです。今回の勝負は見応えのある勝負になるでしょうから皆さん期待して下さい」
......あいつ。
これで、俺がわざと負けないようにさせる為の布石だろう。
俺が、実力を皆に分かってもらえたら、降参するとでも思ったのだろうか。
俺は、こういう事で手は絶対に抜かない。
それこそ、相手に対する侮辱だからだ。
「では、これから勝負を開始します。負けは、どちらかが気絶するか、降参するかです。では始め!」
審判の合図で、俺達の試合は始まった。
俺は、最初は魔法を纏わずに戦う。
纏うと、すぐに体力を消耗してしまう。
今までは、緊急事態だったから、しょうがなかったが、今は余裕あるので、まずは相手の力量を測る。
アスタナシアさんは、開始と共に、火の上級魔法を使う。
俺はそれを避け、次の攻撃が来るかと思ったがこない。
......え?
俺があれでやられると思ったのだろうか。流石にそれは馬鹿にしすぎだ。
「中々やるようですね。では、こちらも本気でいきます」
アスタナシアさんは、風の超級魔法を放つ。
風魔法の超級は、風の刃、それをコントロール出来るだけ生成し、それを放つものだ。
だが、俺は何とか、それを避ける。
「そんな!」
アスタナシアさんは、動揺しているが攻撃の手を緩めない。
「おっと!アスタナシアさんは色んな魔法を用いて、レイロード君を追い詰めていくようです。今の戦況はどうですか?校長」
「レイロード君が全て避けきっているので、決定打になってないですからね。まだ分かりません」
そんな、アナウンスが流れてくるが、俺はそれどころじゃない。
アスタナシアさんは、確かに魔法をコントロールし、放ってくる。
だが、何故か違和感がある。
なんせ、俺が全て避けきれているのだ。
本当ならば、超級魔法を三つも扱える人だ。俺がこんなにも余裕で避けれる筈がない。
俺は、何度かアスタナシアさんの攻撃を躱し、ようやく違和感の正体に気付いた。
俺は、これはどういうことかと、目線で校長を見た。
そこには、口元に笑みを浮かべる校長がいた。
~校長視点~
ようやく、レイロード君も気付きましたか。
確かに、アスタナシアさんは、あの歳で超級魔法を扱える天才です。
ですが、扱えるだけなのです。
今の時代、平和なので、皆に魔法による戦略が全く身に付いてない。
なので、魔法を放ち、それで終わりになってしまう。応用も何もない。
私は、今回の勝負で、皆にわかって欲しい。
魔法による戦略、応用がどれだけ凄いのか、そして身に付けて欲しい。
今は平和かもしれない。
しかし、いつ戦争が起こるか分からない。
その時、何も出来ないままでいて欲しくないんです。
だから、君には、この学校を変えるきっかけになって欲しいのです。
私はその本人であるレイロード君に目を向けた。
~レイロード視点~
さて、これからどうするかだ。
この人は、戦略が無い為、非常に何が来るのかわかりやすい。
「どうして!」
アスタナシアさんは、今起きている事が分かってないらしい。
しかし、攻撃の手を緩める事はしない。
魔力量、魔法共に素晴らしいのだ。
これで、戦略が備われば、凄いのに。
俺はそう思ってしまう。
これからどうしたらいいのだろうか。
決着をつけることは簡単だ。
だが、相手は上級生なのだ。この行事の目的は、上級生がどれだけの力を持っているかを示すものだ。
それに俺が勝ってしまってもいいのだろうか。
俺がこう思う事を想定して、校長はああ言ったんだろうが。
「......負けられない」
アスタナシアさんは、独り言の様に呟くが、俺にはっきり聞こえた。
俺は、何を考えているのだろうか。
アスタナシアさんは、全力で戦っているのに、俺が手を抜いて負けてそれで本当に良いわけが無い。
これから、上級生は馬鹿にされるかもしれない。その時は俺が責任をもって、そいつ等をどうにかしよう。
俺はそう決め、火魔法を体に纏い、一気にアスタナシアさんに突撃した。
「そんな!」
アスタナシアさんの攻撃を全て避けきる。
魔術師と、剣士の戦い。
それは、魔術師の魔法を全て避けたら剣士の勝ちだ。
俺は、アスタナシアさんの攻撃を全て避けきり、木刀を首に当てた。
「......降参です」
アスタナシアさんは、膝から崩れ落ち、そう言った。
勝負が終わる頃には、会場は静まり返っていた。
まさか、上級生が負けるとは思っていなかったのだろう。
一人を除いて。
「とてもいい勝負でしたよ、レイロード君、アスタナシアさん」
練習場に入って感想を述べる。
「ありがとうございます」
アスタナシアさんは、俯きながらも返事をする。
だが、俺は返事をしない。
この人は、初めから勝負が見えてた筈だ。
「今回の勝負を皆さんも見て、歳の差で実力が分かるとは限らないという事が分かったと思います」
校長は、大きな声で皆に言う。
「ですが、これが魔法の全てではない。魔法には、限りない可能性があること、それを今から、僕とレイロード君が証明しましょう!」
そこで、会場にいる皆から俺の方を振り向き、
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