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1 せいぎの味方
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令和の終わり頃から続いた大震災は、東京湾岸に甚大な被害をもたらした
被害を被った工場の多くは、それでも関東を離れることは選ばずに、関東平野の内陸部に拠点を移した
ここはその昔、両毛地区と呼ばれた場所だ
広大な稲作地帯だったことから、「稲穂」を意味する「毛」の国と呼ばれた
「かみつけ(群馬県)」と「しもつけ(栃木県)」の二つの毛の国にまたがる地域と言う意味で両毛と呼ばれた地域だ
JRの両毛線が通っている地域と言えばわかりやすいだろうか?
特に広くはないこの地域は、昭和の時代には工業生産が盛んであり、全国的に見ても工業生産高は突出した地域だった
その後、平成、令和と工業生産は落ち込む一方だったが、2085年にはかつての活況を取り戻しつつあった
国道50号沿いには、新たに巨大な工業団地がいくつも整備されていた
その中のひとつに、航空自衛隊の戦闘機のアビオニクスを研究開発している施設があった
外見は、大きな工場のような建物が並んでいる
サイレンが青空に響いている
巨大な工場の中が騒がしくなった
仕事が雑な産業スパイが、警備員に追われながら敷地外に出ようと逃げているところだった
大型の警備ロボが産業スパイの行手を遮った
「あれでは逃げられないな」
大型バイクに跨った男が、逃走劇を見ていた
男は国道50号の立体交差の上にバイクを停めて、眼下の逃走劇を見物していた
彼が跨っているバイクは、Kawasakiの最新鋭バイク《スーパーニンジャ H4-R》だ
近年、Kawasakiが開発した電動スーパーバイクだ
「バッテリー+方持ちスイングアーム+インホイルモーターを組み合わせたドライブトレーン」を、前後に180度回転させて2つも装備させた2WDマシンだ
システム出力は、他を圧倒する240馬力を誇る‼️
前後輪にステア機能があるので、CCVモード(同位相)での走行も可能だ
ブラックとメタリックグリーンのKawasakiらしいカラーリングだ
ヘルメットを被り、H4-RのキーをONにする
電動バイクなのでエンジンの始動音はない
その代わり、緑のランプが点灯して走行可能である事を示す
男は右手でブレーキレバーを握り、左足でギアチェンジペダルを走行モード《スポーツ》に入れた
アクセルを開けると猛然と飛び出すH4-R
さすがにトルクフルなモーターと2WDの組み合わせはスタートダッシュが凄まじい
ヘルメットには、小型のウェアラブルカメラが付いているようだ
走行動画を撮影しているらしい
一方工場では、逃走中の男が両足に車輪を着けた高機動警備ロボに追い詰められていた
もう絶対絶命だ
産業スパイと思われる者は、その工場で働く従業員と同じユニフォームを着ていた
おそらく、派遣社員のふりをして工場に侵入したのだろう
2体の警備ロボと2人の警備員に取り囲まれた産業スパイに、もう逃げ道はない
ジリジリと包囲網が狭められていく
自衛隊向けの新開発のアビオニクスならば、東の大陸の軍事国家に高く売れることだろう
取り囲まれた産業スパイは、意外にも冷静だった
警備ロボの1体が間合いを詰めてきた
そこに、突然割り込むモノがあった
ブラックとメタリックグリーンのロボット?
いや、パワードスーツが割って入ったのだ
極めて人のプロポーションに近いが、手足の長いフォルムをしている事と、膝の外側にタイヤが🛞着いている事が特徴的だった
頭部はショウエイのヘルメットのようだ
去年発売されたX twenty-oneだろうか?
ヘルメットの頭頂部にインスタ360oneX11が装着されている
自分の活躍を録画しているのか?
「逃してやる
約束の10万payを今渡せ」
パワードスーツが産業スパイに話し掛ける
「わかった」
事前に打ち合わせができていたのだろうか?
電脳を繋いで10万payを受け取るパワードスーツ
「よし
もらった分は仕事をする」
パワードスーツは大型の警備ロボに正面を向いた
《ミラクルハリケーン》
パワードスーツの胸から虹色の光が放たれると、警備ロボは動きを止めてしまった
パワードスーツが無抵抗の警備ロボを叩き潰す
大型の警備ロボを一撃で潰せるパワーを持っているようだ
警備員は、お互いの顔を見合わせた
「怪我をしたくなければ動くな」
産業スパイを抱えて、パワードスーツが工事の塀を軽々と飛び越えて行った
警備員は、ただ見ていることしか出来なかった
パワードスーツは両膝の車輪を使って走り去ってゆく
余裕の逃避行であった
「俺がせいぎの味方、マッスルシリンダーだ❗️」
パワードスーツの男は、勝ち誇るように叫んだ
⭐️登場人物紹介
超 電児 ヴィントホーゼ
(ちょう でんじ)
ヴィントホーゼは竜巻のドイツ語
コードネーム:マッスルシリンダー(自称)
一人称:俺
所属:フリーター
性別:男性
身長:169cm
年齢:28歳
サイボーグ比率:0%
特徴:魔導を研究していたドイツ人の父親の研究を受け継ぎ、魔導と超電動を合成した超魔伝導技術を完成させた
車やバイクをパワードスーツに変形させる能力を持つ
スーパーEVバイク ニンジャH4-Rに乗るモトブロガー
特技:空手。パワードスーツを使った戦闘を得意とする
性格:夢見るお調子者。悪の組織のお助けヒーローを目指している。名が売れたら、超魔伝導技術を販売して大金持ちになる予定
被害を被った工場の多くは、それでも関東を離れることは選ばずに、関東平野の内陸部に拠点を移した
ここはその昔、両毛地区と呼ばれた場所だ
広大な稲作地帯だったことから、「稲穂」を意味する「毛」の国と呼ばれた
「かみつけ(群馬県)」と「しもつけ(栃木県)」の二つの毛の国にまたがる地域と言う意味で両毛と呼ばれた地域だ
JRの両毛線が通っている地域と言えばわかりやすいだろうか?
特に広くはないこの地域は、昭和の時代には工業生産が盛んであり、全国的に見ても工業生産高は突出した地域だった
その後、平成、令和と工業生産は落ち込む一方だったが、2085年にはかつての活況を取り戻しつつあった
国道50号沿いには、新たに巨大な工業団地がいくつも整備されていた
その中のひとつに、航空自衛隊の戦闘機のアビオニクスを研究開発している施設があった
外見は、大きな工場のような建物が並んでいる
サイレンが青空に響いている
巨大な工場の中が騒がしくなった
仕事が雑な産業スパイが、警備員に追われながら敷地外に出ようと逃げているところだった
大型の警備ロボが産業スパイの行手を遮った
「あれでは逃げられないな」
大型バイクに跨った男が、逃走劇を見ていた
男は国道50号の立体交差の上にバイクを停めて、眼下の逃走劇を見物していた
彼が跨っているバイクは、Kawasakiの最新鋭バイク《スーパーニンジャ H4-R》だ
近年、Kawasakiが開発した電動スーパーバイクだ
「バッテリー+方持ちスイングアーム+インホイルモーターを組み合わせたドライブトレーン」を、前後に180度回転させて2つも装備させた2WDマシンだ
システム出力は、他を圧倒する240馬力を誇る‼️
前後輪にステア機能があるので、CCVモード(同位相)での走行も可能だ
ブラックとメタリックグリーンのKawasakiらしいカラーリングだ
ヘルメットを被り、H4-RのキーをONにする
電動バイクなのでエンジンの始動音はない
その代わり、緑のランプが点灯して走行可能である事を示す
男は右手でブレーキレバーを握り、左足でギアチェンジペダルを走行モード《スポーツ》に入れた
アクセルを開けると猛然と飛び出すH4-R
さすがにトルクフルなモーターと2WDの組み合わせはスタートダッシュが凄まじい
ヘルメットには、小型のウェアラブルカメラが付いているようだ
走行動画を撮影しているらしい
一方工場では、逃走中の男が両足に車輪を着けた高機動警備ロボに追い詰められていた
もう絶対絶命だ
産業スパイと思われる者は、その工場で働く従業員と同じユニフォームを着ていた
おそらく、派遣社員のふりをして工場に侵入したのだろう
2体の警備ロボと2人の警備員に取り囲まれた産業スパイに、もう逃げ道はない
ジリジリと包囲網が狭められていく
自衛隊向けの新開発のアビオニクスならば、東の大陸の軍事国家に高く売れることだろう
取り囲まれた産業スパイは、意外にも冷静だった
警備ロボの1体が間合いを詰めてきた
そこに、突然割り込むモノがあった
ブラックとメタリックグリーンのロボット?
いや、パワードスーツが割って入ったのだ
極めて人のプロポーションに近いが、手足の長いフォルムをしている事と、膝の外側にタイヤが🛞着いている事が特徴的だった
頭部はショウエイのヘルメットのようだ
去年発売されたX twenty-oneだろうか?
ヘルメットの頭頂部にインスタ360oneX11が装着されている
自分の活躍を録画しているのか?
「逃してやる
約束の10万payを今渡せ」
パワードスーツが産業スパイに話し掛ける
「わかった」
事前に打ち合わせができていたのだろうか?
電脳を繋いで10万payを受け取るパワードスーツ
「よし
もらった分は仕事をする」
パワードスーツは大型の警備ロボに正面を向いた
《ミラクルハリケーン》
パワードスーツの胸から虹色の光が放たれると、警備ロボは動きを止めてしまった
パワードスーツが無抵抗の警備ロボを叩き潰す
大型の警備ロボを一撃で潰せるパワーを持っているようだ
警備員は、お互いの顔を見合わせた
「怪我をしたくなければ動くな」
産業スパイを抱えて、パワードスーツが工事の塀を軽々と飛び越えて行った
警備員は、ただ見ていることしか出来なかった
パワードスーツは両膝の車輪を使って走り去ってゆく
余裕の逃避行であった
「俺がせいぎの味方、マッスルシリンダーだ❗️」
パワードスーツの男は、勝ち誇るように叫んだ
⭐️登場人物紹介
超 電児 ヴィントホーゼ
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ヴィントホーゼは竜巻のドイツ語
コードネーム:マッスルシリンダー(自称)
一人称:俺
所属:フリーター
性別:男性
身長:169cm
年齢:28歳
サイボーグ比率:0%
特徴:魔導を研究していたドイツ人の父親の研究を受け継ぎ、魔導と超電動を合成した超魔伝導技術を完成させた
車やバイクをパワードスーツに変形させる能力を持つ
スーパーEVバイク ニンジャH4-Rに乗るモトブロガー
特技:空手。パワードスーツを使った戦闘を得意とする
性格:夢見るお調子者。悪の組織のお助けヒーローを目指している。名が売れたら、超魔伝導技術を販売して大金持ちになる予定
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