都市伝説と呼ばれて

松虫大

文字の大きさ
上 下
99 / 203
第三章 カモフ攻防戦

2 裏切り(2)

しおりを挟む
―――ふふふ・・・・

 石造りの待合室に不敵な笑い声が響く。

「貴様、何を笑っている!?」

 ヒュダを拘束していた衛兵の一人が怪訝そうに叫んだ。

「っ!?」

 次の瞬間、ヒュダの身体が糸の切れた人形のように沈み込む。
 その予想外の動きに、拘束していた衛兵は変化に対応できずに思わず蹈鞴たたらを踏んだ。

「うわっ!」

 身体を沈めたヒュダは、独楽こまのように身体を回転させると衛兵二人の足を払った。
 崩れた体勢を立て直す間もなく足を払われた衛兵はたまったものではなく、受け身も取れずに床に倒れた。
 拘束を解いたヒュダは隠しナイフをブーツからすばやく引き抜くと、再度拘束しようと手を伸ばしてきた衛兵と応援に駆け付けた衛兵の四人の間を、素早く潜り抜けていく。長い手足を素早く動かすその姿は正に昆虫のようであり、オイヴァはその姿にカサカサという幻聴を聞いた気がした。

「うわぁ!」

 一瞬の後にはオイヴァの目の前にヒュダの姿があった。
 目の前で見ていた彼も躱された衛兵ですら何が起こったのか分からないままだ。ただし衛兵の首には致命傷となる切り傷があり、噴水のように真っ赤な鮮血が噴き出していた。

「くっ!」

 慌てたオイヴァは腰の剣に手を伸ばすものの、抜刀する前にヒュダによって左腕を締め上げられ、首筋にはナイフが突き付けられていた。

「さて、大人しくしていてもらいましょうか。ビリエル殿、いつまで惚けているのですか? さっさと行きますよ」

 一瞬で形勢を覆したヒュダは、返り血を浴びた顔に卑しい笑みを浮かべると、呆然と立ち尽くしたままのビリエルに声を掛ける。
 ビリエルは衛兵の拘束を解くと、ヒュダと二人ネアンの公館へと向かった。





「それで、オイヴァ様はご無事なのか?」

 使者がネアンでの経緯を語り終えると、クラウスは焦れたように円卓に身を乗り出し立ち上がって尋ねた。
 使者はネアンの門を守っていた衛兵の一人だった。
 騒動が起こった後、すぐにヒュダの手勢と戦闘となった。戦いによる混乱の中、気付けば城門が開かれそこからストール軍が乱入してきたという。
 彼は他の衛兵から伝令を託されネアンを脱出した後、途中乗っていた馬が潰れた。その後、代わりの馬を調達できなかったため、夜通し走ってきたそうだ。

「申し訳ございません。それは確認できておりません」

 ヒュダと思われるひょろりと手足の長い男に連れて行かれるのを確認はしているが、その後直ぐに乱戦となり見失ったという。
 衛兵はそう言うと悔しそうに唇を噛んだ。

「ご苦労! ゆっくりと休んでくれ!」

 乱戦となったネアンから貴重な情報をもたらした衛兵だ。誰も責めることなどできなかった。
 トゥーレは衛兵をねぎらって下がらせると一同を見渡し最後にクラウスと目を合わせ軽く頷いた。
 クラウスが立ち上がると、円卓を囲む騎士たちも緊張を浮かべた顔で背筋を正す。

「オイヴァ様の安否が分からんのは痛いな。恐らくネアンは既にストール軍の手に落ちたと考えるべきだろう。フォレスへ注力していた隙を突いた見事な作戦だ。これで我らはダニエル様に援軍を送ることができなくなった。だが悔いていても仕方がない。取り急ぎ現状でとれる手はふたつ。速攻でネアンを取り返すか、このサザンの防御を固めるか、だ。他に案があればそれでもいい。忌憚きたんない意見を頼む」

 クラウスの進行によってそのまま軍議が始まった。
 ピエタリもこの場で考え込むように腕を組んでいる。彼が送った偵察隊はまだ戻っていないため、先程の衛兵の情報以外はまだなかった。
 もしかしたらネアンではまだ戦闘中ということも考えられるが、そう楽観できる状況ではない。指揮を執るオイヴァが拘束された中では、あっても散発的な抵抗がある程度だろう。

「幸いなことに軍勢は集結済みでございます。その兵力を持って速攻でネアンを奪還すべきだと愚考いたします」

 クラウスの言葉を受けて早速シーグルドが口を開く。彼は先年三十路を超えたばかりの騎士だ。戦場では常に先陣を切り軍団に勢いを与える役目を担っている。クリクリの癖毛と顔を覆うほどの髭面が若さに似合わぬ風格を与えていた。トゥーレとは年が離れているため側近には取り立てられてはいないが、彼もザオラルやクラウスから期待を寄せられている騎士の一人だ。

「しかし既にネアンを掌握されていれば城攻めになるぞ。すぐに動かせるとはいえ我らの兵力は三〇〇〇ほどだ。それだけではネアンはとても落とすことはできん」

 シーグルドの意見を真っ向から否定するのはシルベストルの長男であるケビだ。シルベストルに似て紳士風な風貌ながら父と違って彼は武官だ。戦場ではクレバーな進退を見せる人物だった。

「しかし完全に掌握されたと考えるのは早計ではございませんか? ネアンが落ちて一日も経っていない状況では、まだ抵抗している者がいるやも知れません。その者と呼応できれば奪還も可能だと考えますが?」

「私も駄目元でも動くべきかと存じます。仮にネアンが敵の手に落ちていたとしても掌握には時間が掛かる筈。タイスト殿の言うようにうまくいけば内部と呼応できるかも知れません」

 ケビの意見にシルヴォが反論し、その意見にツチラトが同意する。
 シルヴォはシルベストルの次男でケビの弟だ。ケビと違って文官だが彼のように軍議の席に普通に文官が出席し武官と同様に意見を出している。これは偏った考えでなく幅広く意見を求めるため、ザオラルの方針で導入されたものだ。
 これは軍議の場だけではなく全ての会議についても同様に文武両方の騎士が出席するようになっていた。
 また今回の会議の主催はトゥーレであるが、進行をクラウスがおこなっているように、ザオラルやトゥーレは極力口を挟まないのもサザンでの会議の特徴だ。出席者に自由な意見を述べさせ、主催者はある程度方向性が決まってからそれを追認するような形が多いのだ。
 その後も軍議は続くが、意見の大半はネアンの奪取を求めるものだった。しかし、武官のケビが慎重な意見を謀り文官のシルヴォが強攻策を唱えるなど、武官だからといって強攻な意見とは限らないのがサザンの会議であった。
 そんな議論が続く中、ネアンの続報が入り始めた。

「ネアンは散発的な抵抗を続けている様子ですが、エンから敵兵五〇〇〇が援軍としてネアンに入った模様!」

「何だと! ストール軍はこれまで動きが無かったはずだ」

「既にエンに兵を隠していたか。我等はまんまとビリエルに騙されたって訳だ」

 警戒されている中、五〇〇〇名もの兵力の動きを察知されることなく動かすことは難しい。それがエンのみならずネアンに入ったとなれば、以前からビリエルとヒュダは結託していたのだろう。

「それで、オイヴァ様の情報は?」

「依然として安否は不明。しかしネアン公館での目撃情報があるようです」

「監禁か軟禁かは分からぬがひとまずご無事のようだな」

 未確認とはいえオイヴァの所在が分かっただけでも多少ましだが、続々と入ってくる情報のどれもが彼らにとって芳しいものではなく、会議の空気を重くさせていく。さらに彼らを追撃するような情報がもたらされた。

「ネアンへの援軍と共にジアン・グラント卿が入った模様」

 この報告は重い空気を凍り付かせるのに充分だった。
 ジアンはストール軍の中でも主力を担う騎士のひとりだ。ドーグラスの信頼も厚く、方面軍を任される事もある人物でもある。

「ぬぅぅぅ、ストール軍の動きが思ったより速いわ!」

 シーグルドの口から苦渋の声が漏れる。
 今までカモフにはデモルバのように期待値は高いが若い騎士が派遣されていた。それが一転してジアンのような経験豊富な主力級の騎士を派遣してきた。いよいよ本気でカモフ攻略に乗り出してきたことを、嫌でも彼らに思い知らされたのである。
 ネアンだけの兵力だけなら勝負になると踏んでいた彼だったが、援軍五〇〇〇が既にネアンに入ったとなれば話は別だ。敵兵がこちらより多い状況では攻め手の数が足らなすぎた。
 大半を占めていた強攻策だったが、さすがにこの状況でその意見を主張できる者はいなかった。
 重い空気が会議の場を支配していく。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

札束艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 生まれついての勝負師。  あるいは、根っからのギャンブラー。  札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。  時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。  そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。  亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。  戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。  マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。  マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。  高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。  科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!

お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。 勇者としての役割、与えられた力。 クラスメイトに協力的なお姫様。 しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。 突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。 そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。 なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ! ──王城ごと。 王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された! そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。 何故元の世界に帰ってきてしまったのか? そして何故か使えない魔法。 どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。 それを他所に内心あわてている生徒が一人。 それこそが磯貝章だった。 「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」 目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。 幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。 もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。 そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。 当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。 日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。 「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」 ──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。 序章まで一挙公開。 翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。 序章 異世界転移【9/2〜】 一章 異世界クラセリア【9/3〜】 二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】 三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】 四章 新生活は異世界で【9/10〜】 五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】 六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】 七章 探索! 並行世界【9/19〜】 95部で第一部完とさせて貰ってます。 ※9/24日まで毎日投稿されます。 ※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。 おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。 勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。 ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。

かつてダンジョン配信者として成功することを夢見たダンジョン配信者マネージャー、S級ダンジョンで休暇中に人気配信者に凸られた結果バズる

竜頭蛇
ファンタジー
伊藤淳は都内の某所にあるダンジョン配信者事務所のマネージャーをしており、かつて人気配信者を目指していた時の憧憬を抱えつつも、忙しない日々を送っていた。 ある時、ワーカーホリックになりかねていた淳を心配した社長から休暇を取らせられることになり、特に休日に何もすることがなく、暇になった淳は半年先にあるS級ダンジョン『破滅の扉』の配信プロジェクトの下見をすることで時間を潰すことにする. モンスターの攻撃を利用していたウォータースライダーを息抜きで満喫していると、日本発のS級ダンジョン配信という箔に目が眩んだ事務所のNO.1配信者最上ヒカリとそのマネージャーの大口大火と鉢合わせする. その配信で姿を晒すことになった淳は、さまざまな実力者から一目を置かれる様になり、世界に名を轟かす配信者となる.

未来人が未開惑星に行ったら無敵だった件

藤岡 フジオ
ファンタジー
四十一世紀の地球。殆どの地球人が遺伝子操作で超人的な能力を有する。 日本地区で科学者として生きるヒジリ(19)は転送装置の事故でアンドロイドのウメボシと共にとある未開惑星に飛ばされてしまった。 そこはファンタジー世界そのままの星で、魔法が存在していた。 魔法の存在を感知できず見ることも出来ないヒジリではあったが、パワードスーツやアンドロイドの力のお陰で圧倒的な力を惑星の住人に見せつける!

転生令嬢の食いしん坊万罪!

ねこたま本店
ファンタジー
   訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。  そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。  プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。  しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。  プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。  これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。  こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。  今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。 ※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。 ※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

処理中です...