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第1章 異世界へようこそ

ギルド

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只今ギルド入会の手続きをしているところだ。
隣にはギルドリーダーのフィンさんがいる。
まさに男の中の男!みたいな立ち振る舞いなんだけどさ、正直無口でちょっと怖い・・・

フレディが丁寧なタイプの人だったから助かったけど、この人俺の方を向いてすらくれない

俺コミュニケーション得意な方の人間だし、愛想とか程々にある部類の人間なんですよ。何ですけどこの雰囲気には耐えられないと言うか、自分から話しかけるとかできないです。

強そう~きゃ~って感じではあるんだけど、俺まず男だし。
人間関係上手くやっていこうよ!怖い怖い、目が人を殺しているよ!!



こう俺が神経すり減らして空気を読んでいる中、フィンさんが口を開いた。



「俺はフィンだ」







え、それだけ????いや怖い!!人を殺しそうな声をしてるよ。目でも声でも何回も死んだよ俺は。

そもそも第一声が自分の名前!!!オンリー自分の名前!!!新しい自己紹介ですね!??
まず俺はあんたの名前知ってるし!レベルも年齢もスキルも魔法も全部知ってるし!!?



なんて言えるはずもなく、



「俺はミチルです。よろしくお願いします。」


なんてライオンに襲われたシマウマのごとく小さくなりながら言った。




なぜか急にフィンさんは俺の頭に手を置いてきて、小さいな・・・と小声で言ってきた。


それ俺に向けて言ってます?独り言ですか?煽ってんのかこいつ顔と身長にちょっと恵まれたからって!!!


と言う感じでまぁ、俺からのフィンさんへの初印象は最悪で、仲良くなれる自信が全くない。




脳内でありったけの暴言をこの人に言っている間に、俺の頭に置いた手をわしゃわしゃと動かして撫でられた。




「ん、宜しくミチル」



さっきまで無表情だったフィンさんの顔が少し、ほんと少しだけど笑った気がして、胸がドキドキしたのは本気で今すぐ忘れたい。



狡い、俺この人嫌いだ。






さっきと変わらず彼への馬事雑言を頭の中で発しながらも、こいつへの冷徹独裁者の称号を改めて考えてやることにした。








「お待たせしました。これでミチルさんのピューフォルテギルドの入会が完了しました。ご確認ください。」


受付から声がしたのでステータスを確認すると






ステータス

名前:神崎満カンザキミチル
レベル:1
年齢:18
職業:ピューフォルテギルド所属 冒険者
スキル:魔眼、魅了、能力吸収、体力無限、超記憶、四次元バッグ、高速移動
魔法:なし









おお!!やっと俺のファンタジー世界の冒険が幕を開けたのだ。胸の高鳴りが抑えられない。
チートスキル持ちの俺なんて誰もが憧れる主人公立ち位置じゃないか、バケモノたちをバコンバコン倒して世界一の勇者になってやる!!なんて冗談げに思っていると




「確認はできたか?よって、この者のピューフォルテギルドへの入会を認める。」





フィンさんがギルド内に響き渡るように大きな声で言った。




「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」



建物内の人たちは騒ぎ立てるように盛り上がった様子を見せた。

みんなの注目を一時的に浴びることは恥ずかしいことではあったが、その後の拍手や歓迎の言葉で、ちょろい俺はすぐに良い気持ちになった。



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