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可成の兄い
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「何故、ここに来たのですか……利家!」
宇佐山城を守るため、三千の兵を率いていた森可成。
三万の浅井家と朝倉家の軍勢を防いだものの、風前の灯火となっていた。
そこへ現れたのは、五百の赤母衣衆を率いた利家だった。
「何故? 決まっているじゃあねえか、可成の兄い」
彼はどこか覚悟を決めた顔をしていた。
それも当然だろう。
利家は死ぬつもりで宇佐山城へ援軍に来たのだ。
「一人きりで死ぬのは、寂しいよな」
宇佐山城の城内で、利家は可成と話し合っていた。
このまま籠城しても三万の兵は防げない。
だからこそ、街道に出て軍勢に大打撃を与えなければならない。
つまり、可成はここで玉砕してしまう。
それに付き合うと利家は言っているのだ。
「馬鹿な。まつ殿や子供たちはどうするのですか?」
「殿が面倒見てくれるんじゃねえか?」
「利家が死んだら、まつ殿に恨まれます」
「はは。そいつは怖えな」
軽口を叩いている利家。
可成は困ったように「俺はあなたを死なせたくない」と打ち明けた。
「できるならこのまま、赤母衣衆と共に殿の元へ退いてほしい」
「無理な相談だな。俺はここで死に花咲かせてやろうって、腹くくってんだ」
「野暮なことを言います。その覚悟を撤回してもらえませんか?」
利家は「兄いでも野暮なことを言うんだな」と軽く笑った。
「男の覚悟を無碍にするなよ」
「分かっています。それでも俺は、利家に生きてもらいたいんです」
「つれねえなあ……」
利家は疑問に思っていた。
普通の武将なら共に死んでくれる者を歓迎してくれる。
しかし、一廉の武将である可成がこうも拒絶するのは、何か理由があるのだろうか。
「可成の兄いは俺にとって恩人そのものだ。だからよ、あんたの役に立ちたいんだ」
「ならば俺が死んだ後、この城を守ってもらえませんか?」
それが落としどころだと可成は提案した。
利家は「ふざけんなよ」と逆に困った顔になった。
「あんた城主だろう。最後の最後まで生き残るのが務めだろうが」
「違いますね。俺の務めは――生き残ることではありません」
可成は少しだけ疲れた顔になった。
もしくは重い荷物を下ろしたような顔になる。
「この城を守り、浅井家と朝倉家の進攻を防いで、京まで向かわせないことです。そのためには野戦を挑むしかありません」
「だから、俺もそれに参戦すると――」
「まだ分かりませんか? 俺は利家に――生きてほしいんですよ」
飾り気のない本音に、利家は何も言えなくなってしまった。
照れながら「俺は、利家という男を買っているんですよ」と可成は続けた。
「生きて、俺の息子の勝蔵に、俺の生きざまを教えてほしいんですよ。かつて、俺があなたに教えたように」
「可成の兄い……」
「俺が野戦で死ねば、敵は躍起になってこの城を落とそうとします。大将がいないのですから、士気が落ちていると思い込むでしょう。そのとき、利家が奮闘してくれれば敵は城に釘付けになります。十分な足止めになるでしょう」
そして可成は頭を下げた。
一生の頼みを超えた、懸命を込めた懇願だった。
「お願いします。この城を死守してください。そして生きてください。殿のためにも」
「殿のため……?」
「ええ。これから殿は多くの敵と戦うでしょう。それらから身を守れるのは、利家しかいません」
可成は「お願いします」と頭を下げ続けている。
再三に渡る頼みに、利家は頷くしかなかった。
「……ここで断ったら、恥をかくのは俺だな」
宙を見上げて大きく息を吐く利家。
顔を上にあげているのは、そうしないと涙が零れそうだったからだ。
「分かったよ。可成の兄い、あんたは十分に務めを果たしてくれ」
「利家、分かってくれましたか」
「俺は馬鹿だな。兄いがこんなにも覚悟を決めているのに、余計なことをしちまった」
利家は「小難しい話はもう終わりだ」と笑った。
「酒でも飲もうぜ。これでお別れなんだからな」
「ええ。今生の別れですから」
◆◇◆◇
森可成は全ての覚悟と全ての思いを込めて、宇佐山城から出撃した。
馬にまたがるその姿は、古今東西の武将の中でも眉目秀麗で輝いていた。
馬と共に一千の兵を率いて――浅井家と朝倉家の軍に突撃する。
「全員、ここを死地とせよ!」
兵たちを鼓舞しながら、彼は戦場を駆ける。
真っすぐ、それでいて先頭を駆けていく。
浅井家と朝倉家の軍勢により、雨のような矢が降り注ぐ。
けれど得意の槍で打ち払っていく。
まだだ、まだ行ける。
可成はすれ違いざまに馬上の将を討っていく。
その姿は古の英雄の如く、神代の英霊の如く――美しい。
左肩に矢が突き刺さる。
それでも手綱を握りしめ、まだ馬を走らせる。
雑兵を討ち取りながら、一心不乱に前へ進む。
敵が恐れをなして下がっていく。
兵たちに好機だと知らせる――振り返ると残り僅かになっていた。
可成は口元を歪ませた――まだまだ行ける。
槍が血に濡れても、鎧に矢が刺さっても、雑兵の槍を受けても。
付随する兵たちが次々と討たれてしまっても。
可成は――止まらない。
そのうち、馬が矢でやられてしまった。
下りて徒歩で前へ進む。
兵たちに囲まれても、戦うことをやめない。
あと少し、もう少しだけ戦おう。
一人でも倒せば、利家が楽になる。
だから――戦う。
戦う理由となる以上、戦うのをやめない。
不意に、後ろから槍を受けた。
身体の中心を槍が突き抜けた。
足が、止まってしまう――堪えた。
「うおおおおおおお!」
身体中、自ら流れ出る血と倒した敵の血で汚れている。
それでも、歩みを止めず、ただひたすら敵を倒そうとする。
――攻めの三左、森可成。
次々と身体を突き抜ける槍。
足を止めた――崩れ落ちる。
「ふ、ふふ。これまで、ですか」
仰向けに倒れる可成。
死にゆく身でありながら、不思議と気分は悪くない。
織田家のため、そして信長のための死ねたのだから――悔いはない。
「利家……後は頼みましたよ……」
可成は静かに目を閉じた。
その瞼の裏に映ったのは、彼の家族だった。
◆◇◆◇
「……可成の兄いぃいいいいい!」
城の最上階から見ていた利家。
その立派過ぎる最期に、彼は涙していた。
「ああ、分かったよ。可成の兄い。俺たちはもう止まれないってことだよな」
利家は涙を拭った。
「殿が天下を見据えてから、俺たちは走り始めた。もう止められねえ。俺も止まる気がしねえ。ただ突っ走るしかねえんだ」
そして城内に響き渡る声で、織田家の兵たちと赤母衣衆たちに命じた。
「森可成殿の死に報いるため、この城を死守するぞ!」
その叫びに、全員が「応!」と頷いた。
そして口々に戦意を明らかにする。
これにより、宇佐山城は強固な守りと化した。
いくら三万の兵でも簡単には落とせない――
その後、信長は野田と福島の戦場から撤退した。
本願寺の攻勢が弱まった隙を突けたからだ。
同時に浅井家と朝倉家は宇佐山城の攻略を諦め、比叡山延暦寺に立てこもることとなる。
もし、可成が宇佐山城を守り切れなかったら、信長の命運は尽きていた。
この戦いにおいて、可成の成したことは大きかったのだ。
利家は天を見上げて可成に言う。
「可成の兄い、あんたのおかげで、織田家は助かったぜ! ありがとうよ!」
しかしそれでも本願寺の優位は変わらない。
一向宗の蜂起などを含めて信長を追い詰めていく。
そして信長は決断することになる。
彼にとって屈辱とも言える方法を取った。
「俺は、浅井家と朝倉家に和睦を申し出る」
その決定に誰もが驚いた。
続けて信長は言う。
「俺が頭を下げて、非を認めよう。すぐに朝廷と公方様に仲立ちをお願いせよ」
宇佐山城を守るため、三千の兵を率いていた森可成。
三万の浅井家と朝倉家の軍勢を防いだものの、風前の灯火となっていた。
そこへ現れたのは、五百の赤母衣衆を率いた利家だった。
「何故? 決まっているじゃあねえか、可成の兄い」
彼はどこか覚悟を決めた顔をしていた。
それも当然だろう。
利家は死ぬつもりで宇佐山城へ援軍に来たのだ。
「一人きりで死ぬのは、寂しいよな」
宇佐山城の城内で、利家は可成と話し合っていた。
このまま籠城しても三万の兵は防げない。
だからこそ、街道に出て軍勢に大打撃を与えなければならない。
つまり、可成はここで玉砕してしまう。
それに付き合うと利家は言っているのだ。
「馬鹿な。まつ殿や子供たちはどうするのですか?」
「殿が面倒見てくれるんじゃねえか?」
「利家が死んだら、まつ殿に恨まれます」
「はは。そいつは怖えな」
軽口を叩いている利家。
可成は困ったように「俺はあなたを死なせたくない」と打ち明けた。
「できるならこのまま、赤母衣衆と共に殿の元へ退いてほしい」
「無理な相談だな。俺はここで死に花咲かせてやろうって、腹くくってんだ」
「野暮なことを言います。その覚悟を撤回してもらえませんか?」
利家は「兄いでも野暮なことを言うんだな」と軽く笑った。
「男の覚悟を無碍にするなよ」
「分かっています。それでも俺は、利家に生きてもらいたいんです」
「つれねえなあ……」
利家は疑問に思っていた。
普通の武将なら共に死んでくれる者を歓迎してくれる。
しかし、一廉の武将である可成がこうも拒絶するのは、何か理由があるのだろうか。
「可成の兄いは俺にとって恩人そのものだ。だからよ、あんたの役に立ちたいんだ」
「ならば俺が死んだ後、この城を守ってもらえませんか?」
それが落としどころだと可成は提案した。
利家は「ふざけんなよ」と逆に困った顔になった。
「あんた城主だろう。最後の最後まで生き残るのが務めだろうが」
「違いますね。俺の務めは――生き残ることではありません」
可成は少しだけ疲れた顔になった。
もしくは重い荷物を下ろしたような顔になる。
「この城を守り、浅井家と朝倉家の進攻を防いで、京まで向かわせないことです。そのためには野戦を挑むしかありません」
「だから、俺もそれに参戦すると――」
「まだ分かりませんか? 俺は利家に――生きてほしいんですよ」
飾り気のない本音に、利家は何も言えなくなってしまった。
照れながら「俺は、利家という男を買っているんですよ」と可成は続けた。
「生きて、俺の息子の勝蔵に、俺の生きざまを教えてほしいんですよ。かつて、俺があなたに教えたように」
「可成の兄い……」
「俺が野戦で死ねば、敵は躍起になってこの城を落とそうとします。大将がいないのですから、士気が落ちていると思い込むでしょう。そのとき、利家が奮闘してくれれば敵は城に釘付けになります。十分な足止めになるでしょう」
そして可成は頭を下げた。
一生の頼みを超えた、懸命を込めた懇願だった。
「お願いします。この城を死守してください。そして生きてください。殿のためにも」
「殿のため……?」
「ええ。これから殿は多くの敵と戦うでしょう。それらから身を守れるのは、利家しかいません」
可成は「お願いします」と頭を下げ続けている。
再三に渡る頼みに、利家は頷くしかなかった。
「……ここで断ったら、恥をかくのは俺だな」
宙を見上げて大きく息を吐く利家。
顔を上にあげているのは、そうしないと涙が零れそうだったからだ。
「分かったよ。可成の兄い、あんたは十分に務めを果たしてくれ」
「利家、分かってくれましたか」
「俺は馬鹿だな。兄いがこんなにも覚悟を決めているのに、余計なことをしちまった」
利家は「小難しい話はもう終わりだ」と笑った。
「酒でも飲もうぜ。これでお別れなんだからな」
「ええ。今生の別れですから」
◆◇◆◇
森可成は全ての覚悟と全ての思いを込めて、宇佐山城から出撃した。
馬にまたがるその姿は、古今東西の武将の中でも眉目秀麗で輝いていた。
馬と共に一千の兵を率いて――浅井家と朝倉家の軍に突撃する。
「全員、ここを死地とせよ!」
兵たちを鼓舞しながら、彼は戦場を駆ける。
真っすぐ、それでいて先頭を駆けていく。
浅井家と朝倉家の軍勢により、雨のような矢が降り注ぐ。
けれど得意の槍で打ち払っていく。
まだだ、まだ行ける。
可成はすれ違いざまに馬上の将を討っていく。
その姿は古の英雄の如く、神代の英霊の如く――美しい。
左肩に矢が突き刺さる。
それでも手綱を握りしめ、まだ馬を走らせる。
雑兵を討ち取りながら、一心不乱に前へ進む。
敵が恐れをなして下がっていく。
兵たちに好機だと知らせる――振り返ると残り僅かになっていた。
可成は口元を歪ませた――まだまだ行ける。
槍が血に濡れても、鎧に矢が刺さっても、雑兵の槍を受けても。
付随する兵たちが次々と討たれてしまっても。
可成は――止まらない。
そのうち、馬が矢でやられてしまった。
下りて徒歩で前へ進む。
兵たちに囲まれても、戦うことをやめない。
あと少し、もう少しだけ戦おう。
一人でも倒せば、利家が楽になる。
だから――戦う。
戦う理由となる以上、戦うのをやめない。
不意に、後ろから槍を受けた。
身体の中心を槍が突き抜けた。
足が、止まってしまう――堪えた。
「うおおおおおおお!」
身体中、自ら流れ出る血と倒した敵の血で汚れている。
それでも、歩みを止めず、ただひたすら敵を倒そうとする。
――攻めの三左、森可成。
次々と身体を突き抜ける槍。
足を止めた――崩れ落ちる。
「ふ、ふふ。これまで、ですか」
仰向けに倒れる可成。
死にゆく身でありながら、不思議と気分は悪くない。
織田家のため、そして信長のための死ねたのだから――悔いはない。
「利家……後は頼みましたよ……」
可成は静かに目を閉じた。
その瞼の裏に映ったのは、彼の家族だった。
◆◇◆◇
「……可成の兄いぃいいいいい!」
城の最上階から見ていた利家。
その立派過ぎる最期に、彼は涙していた。
「ああ、分かったよ。可成の兄い。俺たちはもう止まれないってことだよな」
利家は涙を拭った。
「殿が天下を見据えてから、俺たちは走り始めた。もう止められねえ。俺も止まる気がしねえ。ただ突っ走るしかねえんだ」
そして城内に響き渡る声で、織田家の兵たちと赤母衣衆たちに命じた。
「森可成殿の死に報いるため、この城を死守するぞ!」
その叫びに、全員が「応!」と頷いた。
そして口々に戦意を明らかにする。
これにより、宇佐山城は強固な守りと化した。
いくら三万の兵でも簡単には落とせない――
その後、信長は野田と福島の戦場から撤退した。
本願寺の攻勢が弱まった隙を突けたからだ。
同時に浅井家と朝倉家は宇佐山城の攻略を諦め、比叡山延暦寺に立てこもることとなる。
もし、可成が宇佐山城を守り切れなかったら、信長の命運は尽きていた。
この戦いにおいて、可成の成したことは大きかったのだ。
利家は天を見上げて可成に言う。
「可成の兄い、あんたのおかげで、織田家は助かったぜ! ありがとうよ!」
しかしそれでも本願寺の優位は変わらない。
一向宗の蜂起などを含めて信長を追い詰めていく。
そして信長は決断することになる。
彼にとって屈辱とも言える方法を取った。
「俺は、浅井家と朝倉家に和睦を申し出る」
その決定に誰もが驚いた。
続けて信長は言う。
「俺が頭を下げて、非を認めよう。すぐに朝廷と公方様に仲立ちをお願いせよ」
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