片翼を染めた華

マカロニチーズ

文字の大きさ
上 下
7 / 10
第一章

第六話 忌子

しおりを挟む
 私は桃百ちゃんに腕を取られ風呂場に向かっていた。その時数人使用人が私達が進む反対側から歩いてきた。

「桃百様どうされたのですか?そのいみ・・・・・少女は誰ですか?」

 使用人の中からリーダーみたいな人が桃百ちゃんに質問し、使用人全員が私をゴミを見るような目で見てきた。
 私は使用人の態度を見て悟った。瑛菜は顔の右目の周りに忌子印があるため忌子であるとはっきりわかるのだ。
 百鬼家の人は忌子というだけで差別しないから忘れていたけれど、私の存在は忌むべき存在なんだな、めんどくさいな、なんで差別をするのだろうか。はぁークズが。私は使用人たちに笑顔を向けていたが冷めた目で見ていた。

「えぇこれから一緒に住むことになった瑛菜ちゃんよ。」

 桃百ちゃんは明るく笑って言った。だが目は全く笑っていなかった。

「桃百様なぜこんなどこの馬の骨もわからない者をしかも忌子という下賤なものを百鬼家に迎え入れるのですか?」

 使用人は意味が分からいといったように桃百ちゃんを見ている。ひどいな身分もわかっていないのに下賤なものといって。高貴なだったらどうするんだよ。

氷室ひむろ きよあなたは百鬼家の侍女長という高い地位にはついてるわ。けれどねあなたが決めるわけではないのよ?すべてを決めるのはこの家の当主庵司様なのよ?あなたが下賤と瑛菜ちゃんに言ったことで、あなたを私は侍女長という地位をはく奪をしてあなたを罰しなければいけなくなるわ」

 氷室 白はもしこのまま言われたら本当にやめさせると桃百ちゃんが本気で言ったいると分かったのか、焦りながら質問した焦っていたため墓穴を掘っていたことを知らずに。

「っ何故ですか??ただ私は百鬼家に下賤なものを入れることを止めようといっているだけです。しかも百鬼家に災いが掛かったらどうするのです?私は忠誠を誓った百鬼家に汚れてほしくないのです。」

「本当あなたの言うことじゃないわね。もう一度言うけれどこの家のことを決めるのは庵司様よ。忠誠を誓ったんなら忠誠を誓った相手のことを信じなさい。あと災いねぇたかだか何百年前の呪い程度で百鬼家が潰れるとでもあなたは思っているのね。百鬼家そんなことで潰れるわけじゃないじゃないに決まってるじゃない。我が家を馬鹿にしてるの?」

 桃百は威圧を氷室 白達に向けた。

「ま、誠に申し訳ございません!」

 氷室 白は桃百に土下座をする勢いで頭を下げた。

「ふふっ何故私に謝るの?謝るの瑛菜ちゃんよ。部をわきまえない。あなたを下賤と言った瑛菜ちゃんはね下賤の者じゃないのよ?あなたなんか簡単に潰せるほどの権力を持ってるわよ?」

 桃百は言葉をつれるにして声のトーンが低くなり威圧をどんどん放って行った。

「桃百・・ちゃんは意外と意地悪だね。」

 私は桃百を呆れながら見た。

「意地悪な私って怖いかしら?」

「いえいえ、すごくかわいい!桃百・・・ちゃんの見た目は儚くて守ってあげたいと思うような容姿だけど中身は凄くたくましくて・・・・・・・えっと、ぎゃ、ぎゅ、ぎゃ、ぎゃっく、じゃなくてギャップ萌え?で凄くかわいい」

 私は目をキラキラさせて桃百ちゃんを見ていた。

「私がかわいい・・・・みんな私の性格分かったら、逞しい、もっと女らしくしろとかしか言わないのに。ふふかわいいと言ってくれたのあなたで二人目よ。」

 桃百ちゃんは嬉しそうに私を見た。かわいい。

「そんなこと言った人は桃百ちゃんの本物の魅力に気が付いてないんだよ。それとこの人達どうするの?」

 氷室 白とほかの使用人は廊下に座り込みながら失神していたのである。なんかこの状況見たことがあるな、庵司おじさんの時もこんな感じだったな。やっぱり夫婦というものは似るものなのか。私は眉を寄せながら氷室 白を見た、容姿は桃百ちゃんほどでもないけど儚げでまるで闇を知らないような見た目だな。容姿、関係なくクソ野郎はどこにでもいるんだな。

「瑛菜ちゃんごめんなさいね。この女のせいで時間を取られたわ。さぁ行きましょう。・・・・・・・・ふふこれは使用人たちのことを見直さなきゃいけなくなったわね。ふふ邪魔な奴らもこれで解雇できる堕とせるわ」

桃百は瑛菜のことをもう家族だと思ってるため家族を傷つける奴は許さない主義な桃百は容赦なく首にするつもりだ。なんなら瑛菜のことを馬鹿にしたり、見下したら即刻に罰を受けさせる気満々なのである。

「?なにか言った??」

 私はきずいてはなかったが氷室 白に言われているとき無意識に笑顔を作っていた。桃百ちゃんは忌子というだけで言われているか想像がついていたはずだが、私の行動を見て自分の考えの浅さに後悔したらしい。私は妖と人間の血が混ざりあい大きな力を得た家であり特殊なのだ。月出一族は妖の血が入っており今代に入るまでは忌子が一人もいなかったのだ。そして忌子として生まれたのが私である。生まれて母親は出産して死んで、父親は瑛菜が5歳の時しているため後の5年間どうやって過ごしたは分からないが想像を絶するほどの経験をしたんだと容易に想像がつく。防衛のために傷つく言葉を言われたとき笑顔することそして容易に信用しないことだと桃百ちゃんは思い瑛菜はまだ私たちを信用していないことなど分かるずっと笑顔だったからだ。と思ったらしい。

 後に聞いた話じゃ庵司は私を最初から信用していたらしい。なぜなら私はこちらを信用してはいないが少しだけ接していてもこちらを心配していたりしているからだ、庵司の経験上こういうこうどうするものはこちらが裏切らなければ裏切らないのだ・・・・と思っている。


「いいえ何にもないわ行きましょう」

 桃百ちゃんは私の手を取り風呂場に向かった。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

四葩の華獄 形代の蝶はあいに惑う

響 蒼華
キャラ文芸
――そのシアワセの刻限、一年也。 由緒正しき名家・紫園家。 紫園家は、栄えると同時に、呪われた血筋だと囁かれていた。 そんな紫園家に、ある日、かさねという名の少女が足を踏み入れる。 『蝶憑き』と不気味がる村人からは忌み嫌われ、父親は酒代と引き換えにかさねを当主の妾として売った。 覚悟を決めたかさねを待っていたのは、夢のような幸せな暮らし。 妾でありながら、屋敷の中で何よりも大事にされ優先される『胡蝶様』と呼ばれ暮らす事になるかさね。 溺れる程の幸せ。 しかし、かさねはそれが与えられた一年間の「猶予」であることを知っていた。 かさねにだけは不思議な慈しみを見せる冷徹な当主・鷹臣と、かさねを『形代』と呼び愛しむ正妻・燁子。 そして、『花嫁』を待っているという不思議な人ならざる青年・斎。 愛し愛され、望み望まれ。四葩に囲まれた屋敷にて、繰り広げられる或る愛憎劇――。 ※時代設定的に、現代では女性蔑視や差別など不適切とされる表現等がありますが、差別や偏見を肯定する意図はありません。

彩鬼万華鏡奇譚 天の足夜のきせきがたり

響 蒼華
キャラ文芸
元は令嬢だったあやめは、現在、女中としてある作家の家で働いていた。 紡ぐ文章は美しく、されど生活能力皆無な締め切り破りの問題児である玄鳥。 手のかかる雇い主の元の面倒見ながら忙しく過ごす日々、ある時あやめは一つの万華鏡を見つける。 持ち主を失ってから色を無くした、何も映さない万華鏡。 その日から、月の美しい夜に玄鳥は物語をあやめに聞かせるようになる。 彩の名を持つ鬼と人との不思議な恋物語、それが語られる度に万華鏡は色を取り戻していき……。 過去と現在とが触れあい絡めとりながら、全ては一つへと収束していく――。 ※時代設定的に、現代では女性蔑視や差別など不適切とされる表現等がありますが、差別や偏見を肯定する意図はありません。 イラスト:Suico 様

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜

月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。 だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。 「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。 私は心を捨てたのに。 あなたはいきなり許しを乞うてきた。 そして優しくしてくるようになった。 ーー私が想いを捨てた後で。 どうして今更なのですかーー。 *この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

~後宮のやり直し巫女~私が本当の巫女ですが、無実の罪で処刑されたので後宮で人生をやり直すことにしました

深水えいな
キャラ文芸
無実の罪で巫女の座を奪われ処刑された明琳。死の淵で、このままだと国が乱れると謎の美青年・天翼に言われ人生をやり直すことに。しかし巫女としてのやり直しはまたしてもうまくいかず、次の人生では女官として後宮入りすることに。そこで待っていたのは怪事件の数々で――。

怪盗ヴェールは同級生の美少年探偵の追跡を惑わす

八木愛里
キャラ文芸
 運動神経がちょっと良い高校生、秋山葵の裏の顔は、怪盗ヴェールだった。老若男女に化けられる特技を活かして、いとこの長島澪のサポートを受けて高価な絵を盗む。  IQ200の頭脳で探偵を自称する桐生健太は、宿敵の相手。怪盗ヴェールが現れるところに、必ず健太の姿がある。怪盗ヴェールは警察の罠を華麗にかわして、絵を盗む。

挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました

結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】 今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。 「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」 そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。 そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。 けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。 その真意を知った時、私は―。 ※暫く鬱展開が続きます ※他サイトでも投稿中

処理中です...