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第39話 敵の正体

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 ―― 翌朝

 昨日、正秀は帰って来なかった……

 休憩室で目を覚ました為次は眠い目を擦りながら思う。
 戻り辛いのもあるだろうしモモと仲良くやっているのだろう、と。

 忘れているであろうがタンククルーの皆は研究室隣の休憩室で寝泊まりしている。
 無重力ならば戦車の中でも問題なく寝れるが、重力下ならばやはり気持ちの良い布団で寝たいものだ。

 スイはいつも為次より早く起きている。
 あるじより遅く起きるのは宜しくないとの考えと朝食の準備をするからである。
 もっとも身の回りの世話は量産型怪人が全部やってくれるが、大好きな為次の世話は自分でやりたかった。

 だから今の休憩室には二人しか居ない。

 「いや俺一人でしょ…… 爺さんは自分で寝てるし」

 「おい、為次。誰と話してんだよ。まだ寝呆けてんのか?」

 声の主を振り向くと正秀が居た。

 「は? なんでマサが居んの?」

 「居ちゃ悪いのかよ」

 「だって昨日は帰って来なかった、って最初の方に……」

 「何言ってるか分かんねーけど、帰って来たのは深夜。日付が変わってからだから問題ないぜ」

 「えー……」

 「ほら、飯食いに行こうぜ。そろそろスイちゃんが呼びに来る頃だからな」

 「はぁ、はいはい……」

 為次は腑に落ちないといった表情をしながらも適当に返事をし、あまり深くは考えなかった。
 まだ眠たいから……

 そんな二人は顔を洗って研究室へと向かうのであった。

 ※  ※  ※  ※  ※

 「スイちゃん、もりもり博士、おはようだぜ!」

 正秀は研究室に入ると朝食の準備が整った手術台の前に座るもりもり博士と二人を呼びに行こうとしていたスイに元気一杯な挨拶をした。
 肉塊凌辱機をぶっ壊したことは全く気にしていない様子である。

 「マサヒデ様。おはようございますです」

 「なんじゃマサヒデ、戻っておったか」

 「おう」

 と、正秀は席に着いた。

 「ふぁぁぁあ…… めしめしっと」

 続けて為次も服の下に手を入れて腹をボリボリと掻きながら座った。

 食卓の前には様々なおかずと一緒にご飯と味噌汁が置いてある。
 この星に味噌が有るのは為次にとって嬉しい誤算であった。
 今回の一件が片付けば味噌も大量に積んでおこうと思っている。

 「ねぇマサ、帰って来るの早くない?」

 「ん? ああ、まあ色々とあってな……」

 「ふーん」

 為次はあまり興味は無さそうに返すだけだ。

 「ささ、皆様どうぞ召し上がれなのです」

 「うん」

 「おう、頂くぜスイちゃん」

 「では頂くとするかの」

 皆が食事を始めると為次は味噌汁で箸を濡らしながら話す。

 「あのさ、黒むにゅってかアブベーンの正体なんだけど」

 「なんじゃと分かったのか?」

 「うん」

 黒むにゅりんのスキャン結果は、まだ誰にも話していなかった。
 昨日、正秀に話そうとしたが後でと言われ、そのままピーチエールを連れ逃げてしまったから。
 もりもり博士にも話そうとはしていたが、どうせ正秀にも後から同じことを説明するので面倒臭いからと黙っていた。

 「んで、アブべの正体ってなんだよ?」

 「宇宙人だったは」

 「は?」

 「宇宙人じゃと?」

 「そう、この星から約30光年の星系と意外とご近所さんだね」

 「30光年が近所じゃと……」

 「で、むにゅりんをスキャンした結果だけど……」

 為次の説明によるとアブベーン人は惑星ムニュリスに住む種族の一つで蛸のような見た目をしている。
 容姿に関しては当初もりもり博士に見せてもらったのと同じとのことだ。

 性質としては他の知的生命体の脳に寄生することによって知識を得、操ることができる結構危ない生き物らしい。
 寄生された生物はその時点で脳死となってしまうが、体は死んでいないのでアブベーンにとってはロボットみたいな扱いとなる。

 中々に厄介な生命体ではあるが戦闘能力は極めて低く触手部は神経接続を行うのが主な用途となっている。
 人の頭より一回り小さな体は軟体性であまり頑丈ではないし動きも遅い。

 そこで彼らが戦闘に使うのがムニュリンである。
 寄生したのちに、次元コンバーターによって他次元に収納しておいた生体強化スーツを融合させることによって強化人間を作り出すシステムだ。
 これらの一連の管理を行うのがブラックムニュリンである。

 対してホワイトムニュリンは寄生をせずに直接現地の生命体を戦闘員として使用するシステムとなっている。
 強力な生体強化スーツ使用せずに通常の戦闘スーツを装着させることによって体を強化させるのだ。
 抵抗された際、速やかに排除する為である。

 他にも玩具おもちゃとしても一般的に使われている。
 現地の生命体同士を闘わせて賭け事をして遊ぶらしい。
 と、まあなんとも悪趣味な生物である。

 「……こんなもんかなスキャン結果は」

 「へー、俺の持って帰ったむにゅりんだけで、よくそれだけのことが分かったな」

 「データベースに入ってたからね。宇宙に関するデータはだいたい貰ってるから、むにゅりんの製造場所からすぐ検索に引っ掛かったわ」

 「タメツグの説明を聞いた限りでは白むにゅりんで黒むにゅりんを倒すのは不可能ということじゃな」

 「そだね、黒むにゅは肉体強化がハンパないし使える魔力も白と比べれば桁違いだし。ま、魔力に関してはスイの方がずっと上だけどね」

 「でも私はエンチャント魔法しか使えないのです」

 「じゅうぶんだよ」

 「……はぃ」

 「スイちゃん程ではないにしろ、魔法が使えるってスゲぇぜ」

 「多分、どっかの星で魔法が使える奴に寄生したんだろうね。だけど知識だけ得ても自身では使えないからむにゅりんを使ってるかも」

 「寄生か…… じゃあ俺がぶっ飛ばした鬼も既に死んでたってことだよな?」

 「それはどうだろうねー? むにゅりん自体は白でも黒でも寄生してない奴にも使えるから」

 「マジか……」

 「もっとも、おいそれと現地人に渡すとは思えないけど」

 「だ、だよな……」

 「ところでタメツグよ。先ほど話に出てきた次元コンバーターとやらを使えば強化人間が造れるかの?」

 「無理だよ。次元コンバーターは只の収納スペースだから、正確にはむにゅりんが持ってる生体強化ユニットが必要だね」

 「ふむ、ではむにゅりんからユニットを取り出せばどうじゃ?」

 「ああ、欲しいのね」

 「怪人を強化したいからのう」

 「おけ、後で出しといてあげるよ」

 「おお、すまぬの」

 「なぁ為次。その次元コーンバターってのは俺達は使えないのか? 使えるなら食料を大量に持って行けるだろ」

 「もちろん使えるよ(マサの奴わざと間違えてんだろ、無視しよ)」

 「やったぜ、なら携帯食暮らしともおさらばだな。コーンバターがあれば」

 「使えるけど使わないよ」

 「なんでだよっ! コーンバター」

 「あのねぇ、次元潜航ができるレオだよ? 他空間保存は俺達レベルから見れば道端に置いて盗んで下さいって言ってるようなものなの。だいたいマサ達のスーツだってわざわざ量子コンバーターをつかってるでしょ」

 「……コーンバター」

 「ツッ込まないよ……」

 「なーんでだよぉぉぉっ!!」

 「とにかくアレは使い物にならんってば。むにゅりんの持ってるユニットも簡単に回収できる程度のモノなのっ」

 「もう携帯食暮らしは嫌なんだぜぇぇぇっ!」

 「知らんがな」

 「……あ、だったら量子コンバーターで保存しろよ、決まりな」

 「普通にコンバーター言えるじゃない……」

 「うっ……」

 「だけど、そっちも駄目だよ。次元潜航時に落とすから」

 「くそぉぉぉっ……!」

 食料を別次元に保存して持ち歩く正秀の案は却下されてしまった。
 これは魔法を使っても同じことである。
 多次元アクセスの技術を持っている生命体からすれば滑稽極まりないのだ。
 しかもワープをする為に次元潜航すれば空間圧力によってバラバラになってしまう。

 などと不満の募る朝食は騒がしく平らげられるのであった。

 ……………
 ………
 …

 ―― 数時間後

 研究室に鬼が出た。

 「ガオーッ」

 正秀が退治した青鬼と瓜二つである。
 デカ過ぎて頭が天井に当たり天板がバラバラと剥がれ落ちていた。

 「出やがったな鬼めっ、この水谷マンが成敗してくれるぜ!」

 正秀は大剣を持って楽しそうに振り回している。
 時々剣先が壁に当たってボロボロと崩れていた。

 「ガオガオー」

 「はりゃぁぁぁっ、喰らえ俺の必殺技をっ!」

 為次と正秀はリアル鬼ごっこをしていた。
 黒むにゅりんから取ってきた生体強化ユニットを試しに使ってみたのである。

 「お主らいい加減にせんかっ! 研究室がとんでもないことになっておるぞ!」

 さすがのもりもり博士もちょっとキレ気味だ。

 「ガオガオ?」

 「ガオガオではない! 元に戻らんかっ!」

 「ちぇ、しょうがないなー」

 そう言いながら為次は裂けた鬼の胴体から赤い糸を引きながら出ると、鬼はマネキンような肉塊となった。

 「なんだよ、もう終わりかよ」

 「だって爺さんがうっさいもん」

 「当たり前じゃ! 研究室を荒らしおって……」

 「つまんねーな…… なぁ為次、そろそろアブベのとこに行って鬼退治でもしようぜ」

 「じゃのう、幾らお主らなら簡単に倒せるとは言っても、いつまでも遊んでおっては話が進まん」

 「まあ、いいけど」

 「じゃあ今すぐ行こうぜ、モモちゃんにもフラレたし憂さ晴らしだぜ」

 「え? フラレたの?」

 「あ…… しまった」

 正秀の唐突なフラレた発言に為次とスイは興味津々だ。

 「ねーねーなんでー? マサなんでー?」

 「はぅぅぅ、スイも詳しく聞きたいのです!」

 「スイちゃんまで……」

 「ささっ、マサヒデ様。大人しく白状するのです」

 「い、いや…… 別にフラレたって分けじゃなくてな、仲間になってくれって言ったら…… 帰ってくれって……」

 「は!?」

 為次は予想外の答えに驚いた。
 まさかモモにアブベーンのことを話してしまったのではないかと……

 「だからな、モモちゃんに全部話して一緒に平和を守ろうとしたんだよ」

 「はぁぁぁぁぁっ!? 馬鹿なの? 阿呆なの? なんで喋っちゃった分け!?」

 「なんだよ、そんなに怒るなよ……」

 「怒ってないよ! スイっ、サテライトを出して! 今すぐ!」

 「は、はい!」

 と、慌てる為次の命令にスイは急いでレオパルト2へと向かう。
 正秀は事態が理解できていない様子だ。

 「どうしたんだよ、為次?」

 「モモの性格だから自分で確かめようとするに決まってるでしょ!!」

 「あ……」

 何故そんな単純なことが思い付かなかったかと正秀を後悔が襲う。
 あの意地っ張りな少女であれば勝ち目の無い敵にすら立ち向かうに決まっている。

 正秀は大剣を握り締めると駆け出す。

 「ちょ、マサ待っ……」

 為次の言葉も耳に入らないといった様子で研究室から出て行った。

 不用意な発言をしてしまった責任を感じてモモの元へと急ぐ正秀。
 間に合ってくれと願うばかりであった。
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