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新しい村で愛されています(続々編)
2.護衛の人たちに顔を見せるみたいです
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はうはう……。
着いてすぐに小さい俺自身と尻穴をこれでもかと舐められた俺はぐったりしてしまった。で、俺を呼びにきたロイに、ケンとファンは怒られた。
「キスしていいって言ったけどさぁ……ルイがすっごくかわいいのも同意するけど、もっとかわいくしちゃだめでしょ」
もっとかわいく、ってなんだよ。
「こんなにエロエロしたルイを他の人に見せたら襲われちゃうよ!」
エロエロしたって、エロエロしたって。もうなんか単語がやヴぁい。それだけではうはうしてしまう。
「ルイも顔覆っていやいやしないの! 襲うよ!」
「……だめ」
「だめじゃないよ! あーもういちいちかわいいなー!」
ロイはいらいらしたように言うと、近づいてきて俺の両手を外させた。そして俺の顔をじーっと見る。
「……うん、落ち着くまでは引き合わせらんない。ルイ、いつもかわいいし、今は特にエロい顔してる」
そして額にちゅっと口づけた。その仕草にきゅん、としてしまう。
「ああもういちいちかわいーい! 襲いたい! ドロドロのぐちゃぐちゃにしたい!」
「うるさい」
ロイが暴走してるなーと思ったら、その後ろからインがロイの頭を軽くはたいた。
「痛い!」
「うるさい」
「ルイかわいいじゃん!」
「ああ、かわいい」
インは真顔だ。本当にやめてほしい。いつ終わるんだろう、これ、と思っていたらエインがお茶を淹れてくれた。
「ルイさま、どうぞ」
「ありがとう」
シーツで身体を覆って、インとロイのやりとりを見ながらお茶を飲む。隣の、ジーゲン村に転移させられた時はどうなってしまうんだろうと思っていたけど、今はすごく気持ちが穏やかだ。この世界の王様にひどいことをしたってことで、どんな目に合わされるのかと怯えていたけれどインの所有物になった他は特に何もないと言える。インも出世したから生活も楽になったみたいだし。なんだかよくわからないけど、多分これが幸せってことなんだろう。
「ごちそうさま」
「まだ飲まれますか?」
「うん、お願い」
水分だけはしっかり取っておかないとたいへんなのだ。何せうちの連中は事あるごとに俺の体液を飲むから。それにしても俺の体液ってどうなってんだろうな? 甘い、とかおいしいとか言われてるけど、それって病気なんじゃないかといつも心配になってしまう。でも天使ってのはこういうものらしいからやっぱりわからないなと思うのだ。
そして、
「こちらもどうぞ」
「ありがとう」
果物の盛り合わせまで出てきた。しかも全部食べやすい大きさに切ってある。ここの連中はどれだけ俺を甘やかしたら気が済むんだろう。
「ルイ、俺にもよこせ」
「ん? はい」
メロンを切り分けられたものをインの口に入れる。
「ルイ、僕にも!」
「はい」
ロイの口にも入れてやる。そしたら何故かその場にいる全員の口に入れてやることになってしまった。自分で食べればいいのに。
「ルイ、ほら」
「ん」
インにメロンを口に入れられてもぐもぐ食べてから、あれ? これって餌付けじゃないか、と思ってなんか恥ずかしくなった。あー、そっか。これ餌付けか。りんごを食べたりぶどうを食べたりしてから、なんかこれってすごい贅沢じゃないのかなと改めて思った。この世界の食料生産事情ってどうなってるんだろう。少なくともこの村の生産状況は書類上でもいいから見ておかなければならないと思った。
「よし、落ち着いたな。行くぞ」
「わっ!」
インに抱き上げられて部屋を出る。さっき見せてもらったけどお風呂も広かった。その他に露天風呂もあるらしい。屋敷から少し離れたところにも露天風呂がいくつもあるのだとか聞いて、とても嬉しくなった。でも俺、この屋敷から出ることってできるのかな。
この屋敷は二階建てでとても広い。玄関の大扉から入ったホールは吹き抜けで、村の護衛の人たちがそこで待っていた。普通は外で待たせるらしいが俺がいるから中で顔見せをするらしい。って言ってもなんで二階からなんですかね?
インの姿が見えた途端、階下にいた人たちがさっと体勢を整えた。軍隊っぽい動きだなと思った。映画とかでしか見たことないけど。
この距離で顔なんか見えるんだろうか。あ、なんかすごい美形発見。ローブ姿ってことは魔法使いかな。
そんなことをのんびり考えていられたのもそこまでだった。
この後インはとんでもないことを言いだした。
「待たせたな。これが俺の妻であるルイだ。知っての通り天使だが、妻を満足させる人員は決まっている。間違っても相手をしてもらえると思わないように。どうしても妻を抱きたいと思うのならば、ファンとハレを倒してからにしろ。だが、既婚者は例外なく認めない。わかったか」
「はい!」
…………妻って何?
階下から返事が大音声で届いたが、俺はそれどころではなかった。
ねえ、妻ってどういうこと?
「以上だ。各自持ち場に移れ。兵士たちにも正しく通知するように」
「はい!」
インが踵を返し、俺はまた部屋に戻された。
「ルイ、俺は仕事に戻る。後でたっぷり抱いてやるからロイたちと遊んでいろ」
「……妻ってどういうこと……」
「そのままだ。ルイは俺の嫁だ」
えええええ。
どんな顔をしたらいいのかわからない。俺は両手で頬を押さえた。
着いてすぐに小さい俺自身と尻穴をこれでもかと舐められた俺はぐったりしてしまった。で、俺を呼びにきたロイに、ケンとファンは怒られた。
「キスしていいって言ったけどさぁ……ルイがすっごくかわいいのも同意するけど、もっとかわいくしちゃだめでしょ」
もっとかわいく、ってなんだよ。
「こんなにエロエロしたルイを他の人に見せたら襲われちゃうよ!」
エロエロしたって、エロエロしたって。もうなんか単語がやヴぁい。それだけではうはうしてしまう。
「ルイも顔覆っていやいやしないの! 襲うよ!」
「……だめ」
「だめじゃないよ! あーもういちいちかわいいなー!」
ロイはいらいらしたように言うと、近づいてきて俺の両手を外させた。そして俺の顔をじーっと見る。
「……うん、落ち着くまでは引き合わせらんない。ルイ、いつもかわいいし、今は特にエロい顔してる」
そして額にちゅっと口づけた。その仕草にきゅん、としてしまう。
「ああもういちいちかわいーい! 襲いたい! ドロドロのぐちゃぐちゃにしたい!」
「うるさい」
ロイが暴走してるなーと思ったら、その後ろからインがロイの頭を軽くはたいた。
「痛い!」
「うるさい」
「ルイかわいいじゃん!」
「ああ、かわいい」
インは真顔だ。本当にやめてほしい。いつ終わるんだろう、これ、と思っていたらエインがお茶を淹れてくれた。
「ルイさま、どうぞ」
「ありがとう」
シーツで身体を覆って、インとロイのやりとりを見ながらお茶を飲む。隣の、ジーゲン村に転移させられた時はどうなってしまうんだろうと思っていたけど、今はすごく気持ちが穏やかだ。この世界の王様にひどいことをしたってことで、どんな目に合わされるのかと怯えていたけれどインの所有物になった他は特に何もないと言える。インも出世したから生活も楽になったみたいだし。なんだかよくわからないけど、多分これが幸せってことなんだろう。
「ごちそうさま」
「まだ飲まれますか?」
「うん、お願い」
水分だけはしっかり取っておかないとたいへんなのだ。何せうちの連中は事あるごとに俺の体液を飲むから。それにしても俺の体液ってどうなってんだろうな? 甘い、とかおいしいとか言われてるけど、それって病気なんじゃないかといつも心配になってしまう。でも天使ってのはこういうものらしいからやっぱりわからないなと思うのだ。
そして、
「こちらもどうぞ」
「ありがとう」
果物の盛り合わせまで出てきた。しかも全部食べやすい大きさに切ってある。ここの連中はどれだけ俺を甘やかしたら気が済むんだろう。
「ルイ、俺にもよこせ」
「ん? はい」
メロンを切り分けられたものをインの口に入れる。
「ルイ、僕にも!」
「はい」
ロイの口にも入れてやる。そしたら何故かその場にいる全員の口に入れてやることになってしまった。自分で食べればいいのに。
「ルイ、ほら」
「ん」
インにメロンを口に入れられてもぐもぐ食べてから、あれ? これって餌付けじゃないか、と思ってなんか恥ずかしくなった。あー、そっか。これ餌付けか。りんごを食べたりぶどうを食べたりしてから、なんかこれってすごい贅沢じゃないのかなと改めて思った。この世界の食料生産事情ってどうなってるんだろう。少なくともこの村の生産状況は書類上でもいいから見ておかなければならないと思った。
「よし、落ち着いたな。行くぞ」
「わっ!」
インに抱き上げられて部屋を出る。さっき見せてもらったけどお風呂も広かった。その他に露天風呂もあるらしい。屋敷から少し離れたところにも露天風呂がいくつもあるのだとか聞いて、とても嬉しくなった。でも俺、この屋敷から出ることってできるのかな。
この屋敷は二階建てでとても広い。玄関の大扉から入ったホールは吹き抜けで、村の護衛の人たちがそこで待っていた。普通は外で待たせるらしいが俺がいるから中で顔見せをするらしい。って言ってもなんで二階からなんですかね?
インの姿が見えた途端、階下にいた人たちがさっと体勢を整えた。軍隊っぽい動きだなと思った。映画とかでしか見たことないけど。
この距離で顔なんか見えるんだろうか。あ、なんかすごい美形発見。ローブ姿ってことは魔法使いかな。
そんなことをのんびり考えていられたのもそこまでだった。
この後インはとんでもないことを言いだした。
「待たせたな。これが俺の妻であるルイだ。知っての通り天使だが、妻を満足させる人員は決まっている。間違っても相手をしてもらえると思わないように。どうしても妻を抱きたいと思うのならば、ファンとハレを倒してからにしろ。だが、既婚者は例外なく認めない。わかったか」
「はい!」
…………妻って何?
階下から返事が大音声で届いたが、俺はそれどころではなかった。
ねえ、妻ってどういうこと?
「以上だ。各自持ち場に移れ。兵士たちにも正しく通知するように」
「はい!」
インが踵を返し、俺はまた部屋に戻された。
「ルイ、俺は仕事に戻る。後でたっぷり抱いてやるからロイたちと遊んでいろ」
「……妻ってどういうこと……」
「そのままだ。ルイは俺の嫁だ」
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