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41.オナホの使い道は?

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「他の人に使わせてみる? ってなんでまた?」

 翌日魔法師団長に相談したら首を傾げられた。

「えーと、だって僕ライヤしか知らないから、他の人としたらどんなかんじなのかなって思いまして」
「……それ、ライヤ君には言ってないよね?」
「? 言ってませんよ?」

 団長は少し困ったような顔をした。

「それ、ヤーナのお尻オナホにして誰かに使わせてもいいけどさ、使わせた後どうするの?」
「? どうもしませんよ?」

 試してみたいだけだし。

「ヤーナのお尻オナホが気に入られちゃって返してもらえなくなったらどうする?」
「時間で解除できるようにした方がいいですね」

 いけないいけない。その機能をつけておくの忘れてた。魔石で変換する方は時間設定つけたんだけどね。

「確かに、それもそうなんだけどさ」

 座って、って促されたのでソファに腰掛けた。副団長がお茶を出してくれた。ありがとうございます、と頭を下げる。

「ヤーナ、人同士の恋愛だとそこらへんは当事者間でどうにかしろなんだけど……ライヤって竜族だよね?」
「竜族の混血だって聞きました」
「だよね~……じゃあそういう浮気みたいなのは止めた方がいいと思う」

 浮気? オナホ越しにするのが浮気になるの? なんだかとても微妙だ。それに別に僕はまだライヤに返事はしてないし。

「浮気、って言われても……」
「ただの忠告だから、聞いて判断するのはヤーナだけど。竜族は何回か抱いた相手は番(つがい)と認識するんだよ」
「……蛇族もそうでしたっけ?」
「うん、蛇族ほどではないけど、番になったら四六時中相手を抱いてるしね。とにかく独占欲がハンパなく強いワケ。だからヤーナにその気があろうがなかろうが関係なく、ライヤ君にとってヤーナはもう大事な伴侶なんだと思うよ」

 話はわかった。

「……でも、オナホですよ?」
「感覚がダイレクトに伝わって気持ちよくなっちゃうんだから疑似浮気と言ってもいいんじゃない? だいたい、誰に頼むつもり?」
「うーん?」

 それを探してもらおうとここに来たんだった。

「団長、誰か紹介……」
「むーり。まだ私は命が惜しい」
「ええー」
「自分で探すかライヤ君と話し合った方がいいよ」
「……そうするかなぁ……」

 ライヤがいいっていうかもしれないし、同僚とか紹介してくれるかもしれないし。

「マジかー……」

 何故か団長は額辺りに手を当てて天を仰いだ。なのにその目はこちらからは絶対に見えないんだから不思議だよね。

「どーにかしてみます。ところで魔石用のオナホどうでした?」

 作成してきた5つを納めながら聞いてみた。

「ああうん、すごかったよ。それこそイキッぱなしになっちゃってさ。聞きたいことは全部聞き出したから監視付きで王都の鉱山に下げ渡したよ~。あと拷問官が気に入っちゃったみたいでね。一本個人でほしいって言ってたから売ることにしたよ。いいよね?」
「ええ、それはもうご自由に」

 きっと昨日見た犯罪奴隷に使うんだろうなと思った。ま、僕には関係ない話だよね。

「でね、ここからが本題なんだけど」
「はい」

 仕事の話だと居住まいを正す。

「この魔道具は一般向けの販売は行わないことにした」
「ええ? なんでですか?」
「簡単に悪用される恐れがあるからだよ」
「……ああ」

 言われてみればそうかもしれない。

「好きな相手を脅して魔力を流させることは簡単にできるし、それで犯されたりしたら相手に逆らえなくなっちゃうよね? 幸せな恋人同士とか、夫婦間なら性生活のスパイスとしてありかもしれないけど、一般に売り出すのは難しいんだ。ヤーナならわかるよね?」
「……はい、わかります」

 元々自分の好奇心を満たす為に作ったんだから文句は言っちゃいけない。

「娼館とかでは……」
「限定的にね、目隠しをした童貞君に使わせるって方法は考えてる。王様はもう童貞の相手もしないし、みんなの相手をしてくれる天使様は今一人しかいないからね」
「それならいいのかな……。使い道を考えてくださりありがとうございます」

 団長がにこっとした。見えてるのは相変わらず鼻から下だけだけど。

「礼を言うには及ばないよ。私もかなり楽しませてもらってるし」

 みたいですよね。

「いっぱい稼げると思うから楽しみにしててね」
「はい」

 気前のいい話を聞いてご機嫌になった僕は、団長の忠告をすっかり忘れてしまった。
 で、ライヤに相談したんだけど。

「……ヤーナ、俺以外の誰としたいって?」

 なんで僕今壁ドンされてるのかな?
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