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エピローグ~愛されすぎて幸せ(完結)

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 今俺はカヤテの膝の上で昼ご飯を食べている。目の前にはごはんがあり、俺たちの横には長に抱かれたウイがいた。
 なんでこんなことになっているのかというと、ウイがわがままを言ったからである。
 ウイは俺を抱いたことで、抱くことに目覚めてしまったようだった。(これは本人から聞いた)それで、長に抱き潰されながらも交渉を重ねたらしい。なんでそんなに俺のことが抱きたくてしょうがないのか理解できない。つーか、長にそのまま抱き潰されていればいいと思う。
 で、一週間に一度、とかなんとかねばり、週に一度は食事を共にすること。そして月一で俺を抱くことを了承させたそうだ。そこに俺の意思はないのか。

「ジュン、ごはんおいしいね~」
「うん、おいしい」

 ウイはご機嫌でごはんを食べている。長の腕の中にすっぽり納まってごはんを食べている姿は本当にかわいいと思う。なんでこんなにかわいいのが俺なんかを抱きたがるんだろう。

「長様、食事ぐらいはご一緒しますけど……ジュン様を抱かせるというのは」
「みなまで言うな」
「私にいいことないじゃないですかー……」

 カヤテがぼやく。

「うちのヤツらに文句を言われるのは私なんですよ」
「カヤテはとろっとろに溶けたジュンを抱けるからいいじゃない?」

 ウイがとんでもないことを言いだした。俺は無言で手を伸ばし、ウイの頬をつねった。

「いはいよー」
「……毎日とろっとろにしていますから、別にウイ様に抱かせなくてもいいんです。ウイ様のじゃ奥まで可愛がれないじゃないですか」
「奥までとかひどいよねー。そこまでしなくてもジュンと気持ちよくなれるし」
「……いいかげん黙って食え」

 俺は低い声を出した。カヤテについては、後でまたみんなに頼んで川に放り込んできてもらおう。


 そして翌朝は、カヤテに抱かれて目覚めた。

「あぁあんっ!?」
「おはようございます。本当にジュン様はかわいいですよね。朝から私に奥までぐぽぐぽしてほしくて川に投げるように言っているのではないのですか?」
「やっ、やぁあっ!?」

 カヤテは俺の尻穴に根元までイチモツを収めると、すぐに本性を現して長く、でっかくし、奥の窄まりをぐぽっと開いてしまった。身体が全然準備できてないのに奥まで貫通されてびくびく身体が震える。でもこんな扱いをされたって天使の身体は貪欲に快感を追ってしまうのだ。

「あぁああーーっ、あーっ、あーっ!?」

 奥を無理矢理開かれたことでイッてしまった。もう、快感がすごくてたいへんだった。そして俺がイッたことがわかっているのにカヤテはすぐに腰を動かし始めた。

「あっ、あっ、やぁあっ、イッた、イッたからぁっ!?」
「昨日の朝ぶりなんですから我慢なんかできませんよっ! このエロかわいいおまんこにたっぷりご奉仕しますからいっぱい啼いてくださいねっ!」
「やぁあっ、あんっ、あんっ、あんっ!」

 胸にしゃぶりつかれて乳もごくごく飲まれながら奥を穿たれるのがたまらない。気持ちよすぎて朝からとろけてしまいそうだった。
 ごりゅんごりゅんと奥をイチモツで抉られる快感はとんでもない。なんで刺激をされているのは尻穴の奥なのに、頭でも気持ちよくなってしまうんだろう。乳を飲むカヤテの頭を抱きしめながら、俺は与えられる快感に身を委ねた。
 カヤテは自分で言った通り、そのまま二回も俺の中に精を注いでから仕事に向かった。
 もう、なんなのあれ。絶倫が過ぎる。一晩寝てないんじゃないのか。

「ねえ、キール」
「なんでしょうか」
「カヤテって一晩寝てないよな?」
「ええ。ですが混血とはいえ鬼ですから、三日ぐらいは寝なくても大丈夫ですよ。ジュン様が眠っている時はさすがに私共も休みますし」
「……でも、川の魔物と闘ってきたんだよな?」
「そのようです。おかげで昼には新鮮な焼き魚が食べられるはずですよ」

 キールはにっこりして答えた。

「やっぱ、カヤテってすごいんだな……」

 一晩で川から帰ってきて、途中で獰猛な魚たちを獲って、俺を抱き潰す勢いで抱き、それから更に仕事へ向かうなんて。考えただけで尻穴の奥がきゅんきゅんした。やっぱ俺って逞しい人が好きみたいだ。

「そうですね。カヤテ殿はとても強いですし……でも、ジュン様を愛する気持ちは私も負けてはいませんよ」
「……うん」
「朝食の後で抱かせてくださいね」
「うん」

 このまま抱かれてもよかったけど、そうしたら途中でおなかが鳴ってしまいそうだから食べてからの方がいいだろう。
 ウイの負担を減らす為に来たはずが、カヤテを始めとした鬼たちにたっぷり愛されて好きになってしまった。自分がこんなに逞しい人に憧れていたなんて知らなかったし、こんなに彼らを好きになってしまうなんて思ってもみなかった。
 しかもウイの負担を減らすというよりウイに抱かれることになるなんて誰が想像できただろう。
 キールに抱かれたあとはリーたちにもたっぷり可愛がられてしまう。こんな、ただ抱かれるだけの生活だけど、好きな人に抱かれるのは本当に気持ちいいし、いつまでも抱いていてほしいって思ってしまうからいいんだ。
 今朝の朝食もおいしかった。
 食休み中にキールにいっぱい口づけられて、俺は幸せをかみしめたのだった。


Love Love Happy End!


本編はこれで完結です! 長い間お付き合いいただきありがとうございました!
この後もエロエロの番外編を書いていく予定ですので、よろしくお願いします。
ウイとのえっちって需要あるんですかねー?
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