上 下
38 / 99

37.戻ってきたら

しおりを挟む
 キールに抱きついたまま困っていたら、ようやくカヤテが戻ってきた。

「遅くなりました~! ん? どうしました?」

 肩に手を当て、首を回しながら戻ってきたカヤテは、俺たちの状態を見て首を傾げた。

「カヤテ殿、おかえりなさいませ。ジュン様はそこの者たちに度を超えた愛撫をされて怖がってしまいました。故に今は私が保護させていただいています」
「それは困りましたね。天使になられたばかりですから大切に愛でなければいけないというのに……」

 カヤテが嘆息する。そして俺をキールから受け取ろうとしたが俺はキールにしがみついた。

「やっ、カヤテのバカぁっ……!」

 涙目でカヤテを睨む。なんで俺を鬼たちに任せちゃったんだよっていう八つ当たりだ。
 もちろんカヤテだって俺に相当ひどいことするけど、こんなに尻穴が疼いたままで放置はされなかったはずである。そう、今俺の尻穴はすごく潤んでしまっていて、早くイチモツでぐちょぐちょにしてほしくてたまらなくなっていた。
 でもそんなこと言えない。恥ずかしいし、してやったり、みたいな顔をされるのは業腹だ。
 カヤテは苦笑した。そして耳元で囁く。

「……仕事で疲れて帰ってきた夫をねぎらっていただけませんか? 貴方のおまんこでイチモツをよしよししてほしいです……」

 その科白に中が反応してびくびくと震えた。俺は余計にキールにしがみついた。尻穴がひくひくして、自分の身体ではないみたいだった。
 カヤテがキールに抱きついたままの、俺の尻を撫でた。

「ひゃっ!?」

 そのまま尻の間を指先で撫でる。シーツ越しにされているのにびくびく感じてしまった。

「ここに、私のイチモツを入れたくてたまりません。どうか奉仕させてください。貴方が気持ちいいことしかしませんから、ね?」
「そ、そんな、ことっ……!」

 奉仕って、それじゃまるで俺がイチモツを求めているみたいじゃないか。って、本当はカヤテのイチモツを入れてほしくて尻穴がひくひくしているのだけど。
 カヤテは今度こそ俺をキールから受け取り、布団に優しく横たえた。とても嬉しそうな笑顔に恥ずかしくなって、つい顔を反らしてしまう。

「おまんこ、舐めさせてください……」
「やっ、やだぁっ……!」

 そんなことしないでいいから早くカヤテのイチモツを入れてほしい。なのにカヤテは俺の足を開かせて折り曲げ、尻を持ち上げてひくひくと物欲しげに動いているはずの尻穴に吸い付いた。

「あっ、あああーーっ……!?」

 ちゅうっと尻穴を吸い、舌をぐにぐにと入れてしまう。がくがくと震える腰はがっしりとカヤテに掴まれているから逃げることもできない。

「やっ、舐めちゃっ、あぁあんっ……!」

 気持ちいいけど、気持ちいいけどほしいのはそれじゃないのにぃっ。
 カヤテがぐちゅぐちゅと尻穴の中を舐めてから顔を上げた。

「柔らかく溶けてますね。これなら大丈夫でしょうが……もう少し拡げておきましょうか」
「え? やぁあっ……!」

 カヤテは太い指を俺に見せつけるように舐めると、尻穴にぐちゅり、と突き入れてしまった。指も気持ちいいけどほしいのはそれじゃないんだってばぁ。
 ぐっちゅぐっちゅと中で回したり、抜き差ししたりしながらカヤテは俺を観察していた。俺はまた涙も涎も止まらなくなってしまった。

「やっ、ゆびっ、やぁあっ、はや、くっ、やぁああっ……!」

 もう恥も外聞もなく、俺はどうにか腰を揺らしてカヤテのイチモツをねだった。後悔するかもしれないけど今はカヤテのイチモツを入れてほしくてたまらない。

「かわいくでき上りましたね。本当に貴方は……素敵です」

 俺の尻穴に指を三本入れてぐりぐりといじってから、やっとカヤテは指を抜いてくれた。

「入れますね」

 俺は無意識で両手を伸ばした。抱かれるならぎゅっと抱きしめてほしいって思ってしまった。カヤテはとても嬉しそうに笑んで、俺の両手を掴んでくれた。

「私は独占欲が強いんですから……こんなかわいいことしたらだめじゃないですかっ!」

 そう言いながらカヤテは俺に覆いかぶさり、尻穴にイチモツを当てた。途端に尻穴がひくつきだして、早く早くとおねだりを始めた。

「首に回してください」

 カヤテに言われた通りに、おずおずとその首に両腕を回した。その途端、ずぶりっ! とイチモツを突き入れられた。

「あっ、あーーーーっっ!?」

 その衝撃で俺はイッてしまったようだった。頭の中が一瞬真っ白になって、背筋を駆け上ってきた快感にがくがくと身を震わせた。カヤテは俺がイッたことを知っているのにそのままずぶっずぶっとイチモツを入れ、すぐに根元まで納めてしまった。

「あっ、あっ、あぁあああーーーっっ!?」

 イッたばかりなのにカヤテはひどい。俺は涙をぼろぼろこぼしながらカヤテの首をぎゅうぎゅう抱きしめた。

「っはー……気持ちいいです。中がぐねぐね動いて……最高ですね!」

 カヤテにも抱きしめ返されてまたびくびく震えた。気持ちいい、気持ちいいよぉ。

「あ……あ……」

 イチモツ、だめ。気持ちよすぎて、だめ。
 さっきまであんなに入れてほしくてたまらなかったのに、みっちりと中を埋められたらその快感が怖くなってしまった。

「今日はもうずっとおまんこに入れさせてください。イチモツを入れられてないと寂しくなっちゃうぐらいいっぱいにしてあげますねっ」
「やっ、そん、なぁっ……!」

 中がきゅんきゅんする。そして俺はカヤテの宣言通りずっと尻穴を満たされたのだった。
 もうっ、スキモノになっちゃうよぉ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ゆるふわメスお兄さんを寝ている間に俺のチンポに完全屈服させる話

さくた
BL
攻め:浩介(こうすけ) 奏音とは大学の先輩後輩関係 受け:奏音(かなと) 同性と付き合うのは浩介が初めて いつも以上に孕むだのなんだの言いまくってるし攻めのセリフにも♡がつく

【R18】息子とすることになりました♡

みんくす
BL
【完結】イケメン息子×ガタイのいい父親が、オナニーをきっかけにセックスして恋人同士になる話。 近親相姦(息子×父)・ハート喘ぎ・濁点喘ぎあり。 章ごとに話を区切っている、短編シリーズとなっています。 最初から読んでいただけると、分かりやすいかと思います。 攻め:優人(ゆうと) 19歳 父親より小柄なものの、整った顔立ちをしているイケメンで周囲からの人気も高い。 だが父である和志に対して恋心と劣情を抱いているため、そんな周囲のことには興味がない。 受け:和志(かずし) 43歳 学生時代から筋トレが趣味で、ガタイがよく体毛も濃い。 元妻とは15年ほど前に離婚し、それ以来息子の優人と2人暮らし。 pixivにも投稿しています。

エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!

たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった! せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。 失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。 「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」 アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。 でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。 ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!? 完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ! ※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※ pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。 https://www.pixiv.net/artworks/105819552

ある宅配便のお兄さんの話

てんつぶ
BL
宅配便のお兄さん(モブ)×淫乱平凡DKのNTR。 ひたすらえっちなことだけしているお話です。 諸々タグ御確認の上、お好きな方どうぞ~。 ※こちらを原作としたシチュエーション&BLドラマボイスを公開しています。

尿で育てた触手に伴侶にさせられた研究員の話

桜羽根ねね
BL
触手を育てることになった研究員の梅野はかりと、餌をもらってすくすく育つ触手の、タイトル通りのハートフル()エロコメです♡ 触手に自我が宿るよ。 過去に書いた話を改変しました。

淫紋付けたら逆襲!!巨根絶倫種付けでメス奴隷に堕とされる悪魔ちゃん♂

朝井染両
BL
お久しぶりです! ご飯を二日食べずに寝ていたら、身体が生きようとしてエロ小説が書き終わりました。人間って不思議ですね。 こういう間抜けな受けが好きなんだと思います。可愛いね~ばかだね~可愛いね~と大切にしてあげたいですね。 合意のようで合意ではないのでお気をつけ下さい。幸せラブラブエンドなのでご安心下さい。 ご飯食べます。

クソ童貞エロ漫画家が年下イケメンに1週間で彼女墜ちさせられちゃうドエロ小説~ラブラブパーフェクトコミュニケーションSEX編~

朝井染両
BL
!エッチまでの親切skip機能あり! (ページを分けたよ!) お砂糖、スパイス、素敵な物いっぱい……全部混ぜたら素敵なBLになるはずだった……しかしうっかり、攻め♡喘ぎ、喉奥フェラ、メス墜ち、オス墜ち、色々混ぜ込んでしまった。 七日間、イケメンの彼女として、童貞エロ漫画家♂は彼女墜ちせずに生き残れるか……? そう、これはエロ漫画家受けBL五目ご飯的小説なのである。 読んだBL漫画、三回連続でエロ漫画家受けだった。 神からのご啓示である、エロ漫画家受けを書けという。 クソ童貞が年下攻めにめちゃくちゃ愛されてる話です。 みなさんメリークリスマス、週末のプレゼントです。 今までここを挨拶に使っていたのですが、他の方々はあらすじを書くのに使っているのですね……。 知らんかった……なので今回はあらすじを書いてみました。 わかるような、わからないような。 感想、お気に入り、しおり、とても励みになっております。 読んで頂きありがとうございます。 感想もらえるとなんか更新できるので、一言でも語彙消失感想から語り感想まで、頂けるとなんでも嬉しいです。 2023年1月16日 ぞくぞくえっち祭に短いスピンオフ(挿絵付き)置きました。

処理中です...