上 下
8 / 99

7.あそこもここもそこも

しおりを挟む
 またイカされてしまった。
 今度は尻穴の中をにゅぐっにゅぐっと舐められながら。
 俺自身を舐めしゃぶるキールの口の中に出してしまい、涙がこぼれた。

「あっ、あっ、あーっ、あーっ……!」

 それを当たり前のようにキールがゴクリと飲み込んだ。それだけではなく、きゅうきゅうと萎えていく俺自身を口腔内で揉んだ。たまらなかった。背をのけ反らせがくがくと震えながら、尻穴の中を舐めるカヤテの舌の動きにもまた感じてしまった。
 おかしい。こんなのおかしい。

「あっ、やっ、イッた、からぁっ、あんっ、あっ、あっ……!」

 悲鳴のような声を上げて離してほしいと訴えているのに、二人はなかなか顔を上げてはくれなかった。
 ちゅくちゅく、くちゅくちゅと濡れた音が響いてその音に耳が犯される。やっとカヤテが顔を上げた。

「おまんこがひくひくして、とてもかわいいです。もっといっぱい感じるようになりましょうね」

 嬉しそうにそんな恥ずかしいことを言われて、俺は泣きたくなった。しかも萎えたはずの俺自身にキールがいつまでもちゅ、ちゅと口づけてるし。

「やっ、やぁっ、だめっ、キール、あっ、あっ……!」

 そんなにいじられたらまた勃ってしまう。そしたらまたイカされてしまうのかと思ったら尻穴がきゅっと締まった。

「あっ……!?」

 つん、とカヤテが尻穴を突いた。

「おちんちんをいじられるとやはり反応しますね。やはりしばらくをおちんちんを刺激しながらかわいがりましょう」
「ジュン様の蜜、もっとください」

 涙がぽろりとこぼれた。もう、なんなんだよこの二人はあっ。

「も、やぁっ……」
「おや、今夜はもう無理なのですか? 天使さまはおっぱいを毎日育てなくてはいけないのですよ? できませんか?」

 カヤテに言われて俺は涙を拭いた。

「できる、けど……」
「けど?」
「ちんちんは……」
「貴方が気持ちよくならなければ意味がないのです。ですから諦めてください」
「そん、な……」

 また涙がこぼれた。
 カヤテは嘆息した。

「貴方をいじめたいわけではないのです。ですが、ウイ様はこんなことで音を上げたりはしませんでしたよ?」

 それを聞いてそうだ、と思った。ウイの代わりに鬼をできるだけ受け止めると決めたのに、この程度で音を上げていたらウイの足を引っ張ってしまう。それだけは絶対に嫌だった。

「し、してもいいっ、からっ!」
「それでこそ天使さま候補です」

 カヤテがにっこり笑んだ。
 キールがちゅ、ちゅと俺自身に口づけながらぼそっと呟いた。

「……鬼ですね」
「鬼ですよ」

 その会話の意味もよくわからなかった。鬼は鬼だろう。

「あっ、あっ……!」

 キールはいつまでも俺自身に口づけたり舐めたりしている。表情はそれほど動いているように見えないのになんだか嬉しそうだった。だからそんなに吸われたらっ。

「さあ、おっぱいを育てましょうね」

 カヤテがにこにこしながら近づいてきて、ちゅ、と唇に口づけた。

「おっぱいって……」
「ここですよ」
「あっ!」

 乳首をいきなり摘ままれてびくん、と身体が跳ねた。

「天使さまはここから乳を出さなければいけません。その為には乳首をいっぱいいじって大きく、長く育てなければなりません」
「そん、な……」

 胸もそんなにいじられてしまうなんて知らない。でも、そういえばいっぱい愛されている天使は乳が出るようになるって聞いたような……。
 信じられない思いでカヤテを見たが、彼はにこにこしているだけだ。ふと、ウイはどうなのだろうと考えた。

「あの……ウイは……」

 カヤテの笑みが深くなった。

「ウイ様のおっぱいも出るようになっていますよ? 長様や世話係の聖職者、それから他の鬼たちにもいっぱい愛されて毎日おいしい乳を飲ませてくださいます」
「え……カヤテも、その……ウイのを飲んだ、のか?」

 カヤテは目を見開いた。

「ああ、そういうことですか、なるほどなるほど……」

 そして頷きながらこう呟き、

「はい。天使さまのおっぱいはそれはもう美味です。また直接飲ませていただきたいぐらいです」

 更に笑みを深くしてこう言った。
 あのでかい長を受け止め、世話係の聖職者にも触れられて更に他の鬼たちも受け入れているなんて……。
 俺が代われるものなら代わってやりたい。
 それにはまずこのカヤテを俺の元に引き止めなければと思った。

「お、俺から乳が出るようになったら……」
「貴方のおっぱいが飲めるようになったら最高ですね。毎日毎晩飲ませていただきたいです」

 毎日、毎晩? 俺はどれだけ胸を吸われてしまうのだろうか。

「じゃ、じゃあ……出るようになるまで、育てろよ……」
「はい、全力で愛させていただきますね」

 カヤテはにこにこしながら俺の両方の乳首を摘まみ、くにくにと揉み始めた。それと同時にまたキールが俺自身を舐める。

「やっ、同時、はぁっ……!」
「いっぱい感じると出やすくなるそうですよ?」
「あっ、あっ……」

 そんなことを言われたら逆らえない。
 でも乳ってどれぐらいで出てくるようになるんだろう? 一週間ぐらいいじられ続けたら出るようになるものなのかな。




ーーーーー
カヤテ、心の呟き。
「さすがにここ二週間はウイ様を抱かせていただいておりませんし、直接乳も飲んではいません。ですが、ウイ様は乳をいっぱい出してくださいますので搾乳された乳は飲用、料理用などで普通に使わせていただいております。そういった形で私もたまにカップで飲ませていただいています。甘くてとてもおいしいです。ウイ様の乳、最高です」

どこまでも鬼畜なカヤテでした。ひどい。




せんでーん。
「天使さまの愛で方」三話目を昨日更新しました。fujossy限定ですので、あらすじに記載のurlからどうぞ♪

また、「冴えないサラリーマンの僕が異世界トリップしたら王様に!?」の番外編を昨日更新しました。よろしければご覧ください。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

美形×平凡のBLゲームに転生した平凡騎士の俺?!

元森
BL
 「嘘…俺、平凡受け…?!」 ある日、ソーシード王国の騎士であるアレク・シールド 28歳は、前世の記憶を思い出す。それはここがBLゲーム『ナイトオブナイト』で美形×平凡しか存在しない世界であること―――。そして自分は主人公の友人であるモブであるということを。そしてゲームのマスコットキャラクター:セーブたんが出てきて『キミを最強の受けにする』と言い出して―――?! 隠し攻略キャラ(俺様ヤンデレ美形攻め)×気高い平凡騎士受けのハチャメチャ転生騎士ライフ!

婚約破棄されて捨てられた精霊の愛し子は二度目の人生を謳歌する

135
BL
春波湯江には前世の記憶がある。といっても、日本とはまったく違う異世界の記憶。そこで湯江はその国の王子である婚約者を救世主の少女に奪われ捨てられた。 現代日本に転生した湯江は日々を謳歌して過ごしていた。しかし、ハロウィンの日、ゾンビの仮装をしていた湯江の足元に見覚えのある魔法陣が現れ、見覚えのある世界に召喚されてしまった。ゾンビの格好をした自分と、救世主の少女が隣に居て―…。 最後まで書き終わっているので、確認ができ次第更新していきます。7万字程の読み物です。

【完結】出会いは悪夢、甘い蜜

琉海
BL
憧れを追って入学した学園にいたのは運命の番だった。 アルファがオメガをガブガブしてます。

転生したらBLゲームの攻略キャラになってたんですけど!

朝比奈歩
BL
ーーある日目覚めたら、おれはおれの『最推し』になっていた?! 腐男子だった主人公は、生まれ変わったら生前プレイしていたBLゲームの「攻略対象」に転生してしまった。 そのBLゲームとは、本来人気ダンスヴォーカルグループのマネージャーになってメンバーと恋愛していく『君は最推し!』。 主人公、凛は色々な問題に巻き込まれながらも、メンバー皆に愛されながらその問題に立ち向かっていく! 表紙イラストは入相むみ様に描いていただきました! R-18作品は別で分けてあります。 ※この物語はフィクションです。

婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生
恋愛
1・2・3巻店頭に無くても書店取り寄せ可能です! (∩´∀`∩) コミカライズ1巻も買って下さると嬉しいです! (∩´∀`∩) イラストレーターさん、漫画家さん、担当さん、ありがとうございます! ご令嬢が婚約破棄される話。 そして破棄されてからの話。 ふんわり設定で見切り発車!書き始めて数行でキャラが勝手に動き出して止まらない。作者と言う名の字書きが書く、どこに向かってるんだ?とキャラに問えば愛の物語と言われ恋愛カテゴリーに居続ける。そんなお話。 飯テロとカワイコちゃん達だらけでたまに恋愛モードが降ってくる。 そんなワチャワチャしたお話し。な筈!

【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!

黒木  鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。

転生令息の、のんびりまったりな日々

かもめ みい
BL
3歳の時に前世の記憶を思い出した僕の、まったりした日々のお話。 ※ふんわり、緩やか設定な世界観です。男性が女性より多い世界となっております。なので同性愛は普通の世界です。不思議パワーで男性妊娠もあります。R15は保険です。 痛いのや暗いのはなるべく避けています。全体的にR15展開がある事すらお約束できません。男性妊娠のある世界観の為、ボーイズラブ作品とさせて頂いております。こちらはムーンライトノベル様にも投稿しておりますが、一部加筆修正しております。更新速度はまったりです。 ※無断転載はおやめください。Repost is prohibited.

もふもふで始めるVRMMO生活 ~寄り道しながらマイペースに楽しみます~

ゆるり
ファンタジー
☆第17回ファンタジー小説大賞で【癒し系ほっこり賞】を受賞しました!☆ ようやくこの日がやってきた。自由度が最高と噂されてたフルダイブ型VRMMOのサービス開始日だよ。 最初の種族選択でガチャをしたらびっくり。希少種のもふもふが当たったみたい。 この幸運に全力で乗っかって、マイペースにゲームを楽しもう! ……もぐもぐ。この世界、ご飯美味しすぎでは? *** ゲーム生活をのんびり楽しむ話。 バトルもありますが、基本はスローライフ。 主人公は羽のあるうさぎになって、愛嬌を振りまきながら、あっちへこっちへフラフラと、異世界のようなゲーム世界を満喫します。 カクヨム様にて先行公開しております。

処理中です...