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38.言ってはいけない理由
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長が困ったような顔をして寝室に入ってきた。
僕は慌てて俯き、顔を覆った。涙なんか見せちゃいけないと思った。長は緩慢な動きで僕の前に立った。長の大きな足が見えた。爪が長いけど、引っかけたりしないだろうかとちょっと心配になった。
長がしゃがみ、僕を捕まえる。布団に座り、僕をあぐらの上に向かい合わせで乗せてしまった。
「顔を上げろ」
僕はいやいやをするように首を振った。長に触れているのが嬉しくて涙がぽろぽろこぼれて止まらないのだ。泣いているのを見られたらもっと困らせてしまうかもしれないから、見られたくない。
「ほら」
「あっ……」
両手を顔からはがされ、顎を持ち上げられた。
「また泣いてんのか……」
困ったような声。僕は首を振った。
「ごめんなさ……」
「謝んなっつってんだろ? 天使っつーのは庇護してくれる相手を無条件で好きになっちまうんだったか……全く、どうしようもねえな……」
長のぼやきに僕は身を竦めた。言われた通りだったからだ。でも好きという気持ちは止められない。
「正確には、優しくしてくれて、愛してくれる相手を好きになるのです。天使さまは愛される為の存在ですから」
リンドルが補足した。
それって……。
「あー……まぁ、そうだな……」
長はバツが悪そうな顔をした。
「……お前がかわいくてしょうがねえんだ……」
ぎゅっときつく抱きしめられて胸が甘くなった。村にいた時かわいいなんて言われたことはなかった。だから長たちが言う”かわいい”がわからないのだけど、抱きしめられるのはとても嬉しくて好きだ。
「だから、”好き”なんて言われたら優しくできねえだろ……?」
僕は首を傾げた。長の言っている意味がよくわからない。どうして僕が”かわいい”と”好き”って言ったら優しくできないのだろう。
リンドルが嘆息した。
「……長殿、言葉が足りません。それではウイ様が理解できません」
「じゃあどうすりゃいいんだ。態度で示しゃあいいのか?」
「言葉が足りないと言っているではありませんか……」
「長様は脳筋なので私が説明しましょう」
カヤテがいつのまにかリンドルの側にいたようだった。
「ああ?」
「凄むと天使さまが怖がりますよ~。長様は力が強いのでいつも天使さまを傷つけないように気をつけているんです。でも天使さまがあまりにもかわいらしくて愛しさを抑えるのがたいへんなのです」
「はあ……」
「愛しさを抑えないと暴走して天使さまを傷つけてしまうかもしれません。天使さまに”好き”と言われたら愛しさが溢れてしまいます。長は天使さまを傷つけたくないから”好き”と言ってほしくないのですよ」
全身が熱くなるのがわかった。そうだったんだと思ったら、”好き”と言えないことを寂しく思っていた自分が、わがままだったということに気づいた。
「旦那さま……ごめんなさい……」
「あー……もう、しょうがねえ……ヤるぞ」
「は、はい……」
長は観念したように僕を布団に押し倒した。
「んっ、んんっ……!」
何度も口づけを交わし、漏れた唾液を舐め啜られて感じてしまう。口腔内をべろべろと舐められ、舌先を舐め合い、舌を絡め取られて何度も引っ張られた。僕は長の首に腕を回して必死で抱きつくことしかできない。
「んんっ、ぁんっ……!」
甘さが腰の奥に届いて、もっとキスしてほしいと思ってしまった。
「蕩けた顔しやがって……かわいすぎるんだよっ……」
長は苦しそうにそう言うと、僕の唇に何度も触れるだけのキスを落とした。ちゅ、ちゅと優しくキスされるのも嬉しくてたまらない。長は僕の耳たぶを甘噛みし、首筋を舐め下ろし、鎖骨を甘噛みした。
「あっ、あっ、あっ、あっ……!」
そして今日はリンドルにたっぷりかわいがられた乳首をちゅっと吸った。
「あぁんっ……!」
「もういじられたのか……」
びくん、と跳ねてしまった身体の反応で、すでにリンドルに触れられていたことがわかったようだった。
「はい。ウイ様のおっぱいをできるだけ早く飲みたいので乳首は念入りにかわいがらせていただきました」
さらりとリンドルが答える。あまりの恥ずかしさに身体が熱くなった。
「ああ、そうだな。ここは念入りにかわいがらないとな……」
長が僕の乳首を摘まむ。
「あっ……」
それだけで感じてしまう。長はそんな僕の反応に気をよくしたのか、両方の乳首が腫れてじんじんしてしまうまで舐めたり吸ったりいじったりした。
「あっ、あっ、あぁんっ……!」
甘さが身体の奥に溜まってたいへんなことになっているのがわかる。長に触れられるのはとても嬉しいのだけど、もう少し手加減を……でもそんなこと言って抱いてもらえなくなったら嫌だから僕は思うだけに留めた。
リンドルがすぐに乳首の腫れを治してくれた。そして嬉しそうに長を手招きする。
「長殿、ウイ様の乳首を優しく摘まんで引っ張ってあげてください」
「いいのか……?」
「優しくですよ」
「あっ……」
長がぷくりと立ち上がっている僕の両方の乳首を乳輪から摘まみ、優しく引っ張った。
「あぁんっ……!」
「伸びるようになったでしょう?」
「……そうだな」
長がくにくにと揉みながら何度も僕の乳首を引っ張る。
「あっ、あっ、あっ、あっ……!」
「毎日たっぷりしゃぶって引っ張ると乳首が育ちますから、いっぱいいじって差し上げてください」
「ああ……」
「あっ、あんっ、あんっ、あんっ……!」
長はまた僕の胸に顔を落とすと、乳首を舐めしゃぶり始めた。
甘すぎてたいへんだから、そろそろ中をいっぱいにしてほしいと思った。
僕は慌てて俯き、顔を覆った。涙なんか見せちゃいけないと思った。長は緩慢な動きで僕の前に立った。長の大きな足が見えた。爪が長いけど、引っかけたりしないだろうかとちょっと心配になった。
長がしゃがみ、僕を捕まえる。布団に座り、僕をあぐらの上に向かい合わせで乗せてしまった。
「顔を上げろ」
僕はいやいやをするように首を振った。長に触れているのが嬉しくて涙がぽろぽろこぼれて止まらないのだ。泣いているのを見られたらもっと困らせてしまうかもしれないから、見られたくない。
「ほら」
「あっ……」
両手を顔からはがされ、顎を持ち上げられた。
「また泣いてんのか……」
困ったような声。僕は首を振った。
「ごめんなさ……」
「謝んなっつってんだろ? 天使っつーのは庇護してくれる相手を無条件で好きになっちまうんだったか……全く、どうしようもねえな……」
長のぼやきに僕は身を竦めた。言われた通りだったからだ。でも好きという気持ちは止められない。
「正確には、優しくしてくれて、愛してくれる相手を好きになるのです。天使さまは愛される為の存在ですから」
リンドルが補足した。
それって……。
「あー……まぁ、そうだな……」
長はバツが悪そうな顔をした。
「……お前がかわいくてしょうがねえんだ……」
ぎゅっときつく抱きしめられて胸が甘くなった。村にいた時かわいいなんて言われたことはなかった。だから長たちが言う”かわいい”がわからないのだけど、抱きしめられるのはとても嬉しくて好きだ。
「だから、”好き”なんて言われたら優しくできねえだろ……?」
僕は首を傾げた。長の言っている意味がよくわからない。どうして僕が”かわいい”と”好き”って言ったら優しくできないのだろう。
リンドルが嘆息した。
「……長殿、言葉が足りません。それではウイ様が理解できません」
「じゃあどうすりゃいいんだ。態度で示しゃあいいのか?」
「言葉が足りないと言っているではありませんか……」
「長様は脳筋なので私が説明しましょう」
カヤテがいつのまにかリンドルの側にいたようだった。
「ああ?」
「凄むと天使さまが怖がりますよ~。長様は力が強いのでいつも天使さまを傷つけないように気をつけているんです。でも天使さまがあまりにもかわいらしくて愛しさを抑えるのがたいへんなのです」
「はあ……」
「愛しさを抑えないと暴走して天使さまを傷つけてしまうかもしれません。天使さまに”好き”と言われたら愛しさが溢れてしまいます。長は天使さまを傷つけたくないから”好き”と言ってほしくないのですよ」
全身が熱くなるのがわかった。そうだったんだと思ったら、”好き”と言えないことを寂しく思っていた自分が、わがままだったということに気づいた。
「旦那さま……ごめんなさい……」
「あー……もう、しょうがねえ……ヤるぞ」
「は、はい……」
長は観念したように僕を布団に押し倒した。
「んっ、んんっ……!」
何度も口づけを交わし、漏れた唾液を舐め啜られて感じてしまう。口腔内をべろべろと舐められ、舌先を舐め合い、舌を絡め取られて何度も引っ張られた。僕は長の首に腕を回して必死で抱きつくことしかできない。
「んんっ、ぁんっ……!」
甘さが腰の奥に届いて、もっとキスしてほしいと思ってしまった。
「蕩けた顔しやがって……かわいすぎるんだよっ……」
長は苦しそうにそう言うと、僕の唇に何度も触れるだけのキスを落とした。ちゅ、ちゅと優しくキスされるのも嬉しくてたまらない。長は僕の耳たぶを甘噛みし、首筋を舐め下ろし、鎖骨を甘噛みした。
「あっ、あっ、あっ、あっ……!」
そして今日はリンドルにたっぷりかわいがられた乳首をちゅっと吸った。
「あぁんっ……!」
「もういじられたのか……」
びくん、と跳ねてしまった身体の反応で、すでにリンドルに触れられていたことがわかったようだった。
「はい。ウイ様のおっぱいをできるだけ早く飲みたいので乳首は念入りにかわいがらせていただきました」
さらりとリンドルが答える。あまりの恥ずかしさに身体が熱くなった。
「ああ、そうだな。ここは念入りにかわいがらないとな……」
長が僕の乳首を摘まむ。
「あっ……」
それだけで感じてしまう。長はそんな僕の反応に気をよくしたのか、両方の乳首が腫れてじんじんしてしまうまで舐めたり吸ったりいじったりした。
「あっ、あっ、あぁんっ……!」
甘さが身体の奥に溜まってたいへんなことになっているのがわかる。長に触れられるのはとても嬉しいのだけど、もう少し手加減を……でもそんなこと言って抱いてもらえなくなったら嫌だから僕は思うだけに留めた。
リンドルがすぐに乳首の腫れを治してくれた。そして嬉しそうに長を手招きする。
「長殿、ウイ様の乳首を優しく摘まんで引っ張ってあげてください」
「いいのか……?」
「優しくですよ」
「あっ……」
長がぷくりと立ち上がっている僕の両方の乳首を乳輪から摘まみ、優しく引っ張った。
「あぁんっ……!」
「伸びるようになったでしょう?」
「……そうだな」
長がくにくにと揉みながら何度も僕の乳首を引っ張る。
「あっ、あっ、あっ、あっ……!」
「毎日たっぷりしゃぶって引っ張ると乳首が育ちますから、いっぱいいじって差し上げてください」
「ああ……」
「あっ、あんっ、あんっ、あんっ……!」
長はまた僕の胸に顔を落とすと、乳首を舐めしゃぶり始めた。
甘すぎてたいへんだから、そろそろ中をいっぱいにしてほしいと思った。
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