まさかwebで ミステリー大賞に リベンジする日が来るなんて!

のーまじん

文字の大きさ
上 下
152 / 208
1922

25

しおりを挟む

 あーあ、やっちまったかもしれない。

 頭が痛くなる。

 「どうしたんですか?」
本の妖精が親しげに聞いてきた。
 はぁ…(´ヘ`;)

 一瞥(いちべつ)し、深いため行きと共に口を開く。
「なんかさ、1922年にナチスがUFOの研究していたとか…検索しても出てこないんだよ(T-T)
 私と…かの人の著作しかさぁ~」

 ああ、辛い。

「それがどうしたんですか?」
「どうもこうも…検索に出てこないと言うことは、著作のとても個人的な情報か…創作…」
私は、ここで21世紀にある著者が、海外のノストラダムスの研究者が詩を創作して使っていたと、書いていたのを思い出す。
「創作って…捏造ですか?」
物騒な事を言う妖精だ。
「捏造…いや、年号の場合、印刷ミスもあるから、分からないよ。」

 そう、私は、別の話で、マヤの太陽の石の発見された年を1970年だと信じて話を作り、後に本の誤字だった事を思い出す。
 正解は1790年の事である。

 年号…それは、普段はそれほど必要を感じないが、消費期限と小説を作るときには、用心しないと大変な目にあうものなのだ。

「間違いですか。」
「分からないけど、検索に出てこないとなると…オリジナルの情報として、参考資料の提示をしないといけないのかって考えてね。」
 ああっ。これが問題なのだ。
 これ、確かに、何か、秘密結社の誰かに密かに教えてもらった機密情報なら、いいんだ。が、これが誤字や何か、創作だったとしたら、世紀をまたいで、20年以上経過して、ネットで取り上げることは…
 私と一緒に恥を書かせるようで悩むのだ。

「書けば良いじゃないですか。大丈夫。誰も気にしてませんぜ。」
妖精は気楽でいい。
「私が気になるのよ~でも、1922年で探した情報で色々書いちゃった手前、今更、止められないし、間違いとかなら、なんか、申し訳なくて。」
ああ…泣きたい。

 『1922年ナチスUFO』で検索すると、私の作品が…一番にヒットしてるよ…
 こりゃ、もう、ダメだよなぁ

 頭を抱える私に、妖精は目からウロコのアドバイスをしてくれた。

「1922年にUFOの研究をしていたのは、ブリル協会じゃ無いんですか?」
「え?」
「まあ、検索してみましょう?」

 妖精に言われて、疑心暗鬼に検索する。

 『1922年 UFO ブリル協会』

 私の作品がトップを飾る。

 心臓が痛い

 私は、先生に騙されたのだろうか?
 なんか、ホラー系のゲームミュージックを聴きながら検索していたので、なんとも怪しげな気持ちに陥(おちい)る。


 が、ガッカリしたのはそこまでだった…

 その下の方に、1人の女性の名前がヒットした。

 『マリア オルシック』
 この人がアルデバランから、新たな飛行技術をテレパシーで受けたと、複数の記事が見つかった。

 よかったよぅ…(>_<。)

 とりあえず、捏造では無いようだし、どこから出てきた情報かはよく分からないけれど、都市伝説としてネットミームになってるようなので、参考資料をあげずに先を書いて行ける(>_<。)

 もう、たった一言…それでこんなに結果が違うなんて!

 私は、ふたたび深くため息をついた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

春の夜話…短編集

のーまじん
ホラー
[コンタクティ] 私は趣味で小説を書いている。年配女性。 空想の本の妖精とサイトのイベントを図書館のエントランスで考えていた。 ※この話は単体で読める様に書いているつもりですが。自作のミステリー大賞…の番外でもあります。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》

小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です ◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ ◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます! ◆クレジット表記は任意です ※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください 【ご利用にあたっての注意事項】  ⭕️OK ・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用 ※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可 ✖️禁止事項 ・二次配布 ・自作発言 ・大幅なセリフ改変 ・こちらの台本を使用したボイスデータの販売

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...