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セカンドシーズン

動悸

 卒業…この題名で検索すると、様々なバリエーションの歌を見つける事が出来る。
 ファンタジーとは、一見関係なさそうだが、
 大概、冒険者が登場する話は、剣とかの修行がはいるから、老師に合格を貰って旅に出るから、まあ、雰囲気をつかみやすい。

 この場合、短編詐欺と言われないようにするには、あくまで『卒業(たびだち)』をテーマに、この先の旅やら、ドラゴンなんかを派手に盛らない事が一番だ。
 誰しも、出会いと別れを経験するから、その辺りの共感で上手く終わらせれば、ヒットしなくても、もんくを言われずに済むだろう。

 地味に２万…否、もう、まけにまけて、500円を狙う私には、これで十分だ。

 ドラゴンやら、旅やらは、皆が一度は通る試練程度に設定し、
 間違っても、世界を滅亡とかにしない。

 で、次に、話の舞台である。

 最近、卒業をテーマの歌が少なくなった気がする。
 昔のように、卒業して、都会に出て行く…みたいなイメージが無くなったからかもしれない。

 私は、モモコちゃんの歌を思い出す。

 80年代アイドルのモモコちゃんの歌を、叔父さんのリクエストでカラオケで歌った。

 少し鼻のかかった、甘えたような歌いかたをすると、叔父さんは嬉しそうに手を叩いて、おこずかいをくれたっけ……。

 90年代…カラオケ全盛期で、バブルだった……。

 私は、何か、胸に迫るものを感じて目を閉じる。

 私の学生時代は、カラオケが配信で安くなり出した時代で、
 家族や親戚も多かったから、色んな世代の歌を歌ったし、聞いたりもした。

 だから、頭の中の『卒業』と同じ題名でも、全く違う世界が広がっている。

 中でも、一番、読者を拾えそうなのは、やはり、80年代アイドルソングからのテンプレだと思う。

 何かを卒業して、旅立つ少年。
 密かに少年に恋する少女が、旅立ちの前に気持ちを告白する……。

 昭和の人気のテンプレだ。

 私の勇者にも、可愛らしいヒロインをつけてみよう。
 そして、旅立つ少年に、今まで、胸にしまいこんだ思いを告白するっ。

 ( 〃▽〃)……。

 懐かしい曲と共に、中学時代の思い出がオーバーラップして、なんか、へんな動悸がした。