陽のあたる場所2

こたろ

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静寂の祈り

静寂の祈り9

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そして翌日、職場では国仲さんと"桃井の話"で持ちきりだった…(笑)


「桃井さん、良かったですねぇ~♪

彼女のご両親からも初対面で認められるなんて、桃井さんさすがだわぁ♪」


「アハハっw

そうですね♪

認められたのは嬉しいんですけどね…

結婚となると本人はいろいろと迷いがあるみたいで……。」


「えっ!?なんでですか!?

彼女と元々結婚するつもりだったんじゃないんですか!?」


「これからまた学生になるワケですからねぇ…。」


「なるほどぉ…。昨日会った時も、幸せな報告の筈なのにどうも浮かない顔というか……

あまり元気じゃなかったので不思議だったんですよっ!!」


「まぁ、"プレッシャー"ですかね?

彼女からもお父さんからも入籍迫られてしまってる状況なワケで……w」


「でも、もちろん入籍するんですよね!?」


「どうでしょう…?w

私は一応後押ししておきましたけど(笑)

向こうのご両親からすれば、一緒にパリに行って、娘が数年後にフラれて婚期を逃したなんてなったらシャレにならないでしょうしね?(笑)」


「桃井さんに限って、さすがにそれはないですよね!?(笑)」


「そんな奴じゃないって私は分かってますけど、向こうのご両親からすれば、初対面の他人ですしね。

将来有望な彼に対して、彼女は女優の卵という曖昧な職業ですし不安でしょうね。

結婚すれば、お互い義務が発生しますけど

付き合っているだけなら何の義務も保障もない…。


もしそれで別れたら彼女が失う物が多すぎますからね。

だからこそ、籍入れて安心させてあげた方がいいかと。

だけど、桃井が悩む気持ちも分かりますけどね。」


「私からすれば、そもそもなんで桃井さんが悩むのか不思議でしょうがないですっ!

大好きな彼女が籍入れたいと言ってくれて、ご両親からも認めてもらえて…

桃井さんはあんなに頭良くて才能があるのに……。


私なんて答案用紙に名前書くだけで行けるような高校にしか行ってない馬鹿なんでw

桃井さんみたいに才能ある人が羨ましいですよっ!


 きっと彼女の事も幸せにできる才能があるのに、なんで悩むんですか?って言いたいですよっ!!」
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