陽のあたる場所2

こたろ

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涙の披瀝

涙の披瀝23

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「…え。…そうなんだ?w」


「で、大丈夫なの?」


「……。」



「別に何もないならいいんだけどさw」



兄はきっと母から話をきいて電話してきたのだろう…。


母には既に篤史の存在まで話してしまっていたから……。



「……っ。

………

あのさ、浩志さんと離婚しようと思ってるんだ…。


それでさ…

実はもう再婚したい相手もいてさ…w」


「へぇ…そうなんだw

その人は何やってる人?」


「建設業だよ。」


「どこで出会ったの?」


「……。

お母さんやお姉ちゃん達には言わないで欲しいんだけどさ、

実は浩志さんが仕事辞めてからデリヘルで働いてたんだ…。

一年間働いて、もう辞めたけどさ。

で、その人は元々デリヘルのお客さんなの…。」


お母さんには飲み屋で出会ったと嘘をついてたけど、兄には本当の事を話してしまった…。

兄は家族の中で一番柔軟で、オナベだった時も私に対して一番理解ある存在だったからーー。


「へぇ~w なるほどねぇw

どおりで浩志さんが仕事してなくても生活出来てたワケか(笑)

で、その人いくつなの?」


「38歳だよ…。」


「俺の一コ上か。

どこに住んでる人なの?」


「北海道だよ…。」


いや、きっと兄が気になってるのはそんな事じゃなくて……


「健ちゃんあのさ…

お母さんから聞いてるかもしれないけど…


その人元々ヤクザだったんだ…。」


「なるほどね。

で、その人はいつまでやってたの?」


「17から31までって言ってた…。」


「じゃあやめてからまだ7年くらいかぁ…。

なるほどねぇ~。

で、幸子はその人と北海道に行く気なの?」


「今すぐは無理かもしれないけどそのつもりだよ?

浩志さんにはもう離婚の話もしてるし

浩志さんと離婚して100日経ったらその人と籍入れるつもりで、そしたら北海道いくよっ!」


「幸子、俺は浩志さんと別れるのは構わないと思う。

確かに旦那さんが1年半以上も仕事してなかっただなんて離婚してもしょうがないと思う。


でも幸子、俺はその北海道の人との結婚には賛成できないっ!


もし本当にその人と北海道に行く気であれば

もう家族とは…


家族というか、”福永家”とは縁を切るつもりで行ってくれっ!!」
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