陽のあたる場所２

悲歎の果て

悲歎の果て18

「確かに鬱病は今は脳を調べれば分かるって言うもんね。」


「そうだよ。だからもう鬱病はちゃんと正しく診断することもできる。」


「でもさ、鬱病も今までは問診だけで簡単に鬱病と診断されちゃうくらい緩い病院も多かったみたいだし

今まで鬱病と診断された人の中で本当の鬱病患者はどのくらいなんだろうね？

自ら鬱病を演じて鬱病と診断されてる人もいっぱいいただろうし（笑）」


「でも鬱病ってのは『仕方なくなってしまった人』も『自らなるべくしてなった人』も結果的に同じ症状が出るんだ…。」



「…え、つまりは思い込みだけで本当の鬱病になる可能性もあるってこと？」


「まぁそうゆうことになるかな。

どっちにしても同じ症状になるからね。

だからどちらのタイプにせよ…


そうゆう人とは関わらない方無難だね…。」


「そっか…。

ちなみに鬱病ってさ、一生治らないって説もあるけど慎二郎はその辺どう思う？」


「それは治るよ！

ちゃんと治療すれば治るさ！！」



「そっか♪

なら良かった！」


こんな話を聞くと、ますます慎二郎に『自分自身が鬱病だったんでしょ！？w』って聞きたくなったけど胸にしまっておいた…。


それから慎二郎を新宿で下ろし、慎二郎は無事新潟行きの終電に間に合ったようだ。



それから２日後の夜……


「加藤の奴が出稼ぎに行くんだとよ！

奥さんとはもう別れるらしいっ！！」