陽のあたる場所2

こたろ

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悲歎の果て

悲歎の果て11

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慎二郎は高齢者施設での介護職をやめた後、約一年の休職期間を経て新潟の会社に就職していた。

『なんでわざわざ新潟の会社なの!?』って聞いても濁されて、詳しく教えてくれないから

兄・健一郎に冗談で『ラーメン二郎の為に新潟に就職したんだろ!?w』と弄られていた(笑)



「う~ん…美味しかったけど、あそこはまぁ普通かな。」


「あそこは普通ってw

まぁ二郎好きにしか違いが分からなそうだね(笑)

私なんて女に戻ってから全然ラーメン食べてないから、ラーメン食べてる話聞くだけで羨ましいよ~!!」


「なんで食べないの?w食べればいいじゃん!?」


「食べたいけどカロリー気になって食べらんなくなっちゃったよ(笑)

太りたくないもんっ!」



「ハハッ!そんなの気にしてんだ!?

女って大変だな(笑)」



おなべ時代、実家にいる時はオーバーサイズの服を慎二郎と兼用で使っていた。

オーバーサイズの服だったから、体型とか気にしてなかったし

むしろ『そうゆう細かい事気にしねぇのが男!』とか変なこだわりを持っていたっけ(笑)

そして、慎二郎には半ば強引にHIP HOPに興味持たせたりしてw 慎二郎はいつの間にかターンテーブルやらDJ機材を買ったりしていた(笑)


でも、お互い歳を重ねるにつれ、興味がなくなっていった…。


本当は大して好きなワケじゃなかったのかもしれない……。

きっとお互い”かっこつけたかった”だけなのだ(笑)



あの頃はお互いファッションにも興味津々で、ストリート系やHIP HOP系の雑誌に載っているような、分かりやすい最新のファッションばかりしていた(笑)


でもお互い本当にファッションが好きというより、ただただ”自己顕示欲の塊”だったのかもしれないーーー。



あの頃はあの頃でお互い楽しんでたし、時には相談し合ったり仲良かったけど、お互い別々の人生を歩み、家も遠くなったから……




「 慎二郎くん、帰りはどうすんねん?

もし新宿までで良かったら送ってくで!?」
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