陽のあたる場所2

こたろ

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愛の音

愛の音22

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私は篤史の話を聞きながら、当時の様子を想像していたーー。


短ランにボンタンで素行は悪いのに柔道が強くて先生から期待されてるだなんて

きっと同級生からは一目置かれる存在だったかもしれないけど

確かに先輩達は気に入らないだろうなと想像はつく。


更には先輩にも平気でタメ語使っていたなら尚更だ(笑)



「加藤が『仕返しに行くっ!』っつって、俺をおとりに敢えて駅に行かせてさw

『ぶん殴ってやるっ!』って奴は木刀もって暴れてw 俺の仕返ししてくれたんだわ(笑)


で、結局俺が2年に上がって、先輩達は卒業してもプータローでまだ俺を虐めてくんのさ。。

その頃さ、加藤はとっくに中退していて族に入っててさw


それでもいつも俺の事心配してくれて、また仕返ししてくれたりしてさw


だから俺は奴にも恩があるんだ…。」


「篤史のこと思ってやり返してくれたんだね…。」


「あぁ、だから奴にはいっぱい救われたさ…。

でも結局虐めはおさまんなくて酷くなる一方でさ、お袋にも虐めにあってるだなんて言えねぇし黙って通ったさ

だけど俺も高2の時、もう耐えらんなくて、柔道をやめたんだ…。


3歳からずっと続けてきたから、ホントは辞めたくなかったし、悔しかったさ…。


そん時さ、奴は暴走族で…

暴走族ってだいたいケツモチがいるわけさ。

そのケツモチが今の会社の専務でさ(笑)」


現在の建設会社の専務が当時の篤史が所属していた組の親分だったと以前話は聞いていた。

もう数年前に解散したと話していたけど……


「そんでさ、専務にうちの組こないか?って加藤が誘われたらしくてさ。

それから俺も加藤に誘われてさ、専務…つまり親分に初めて会ったのさ。そしたら…

『君、頭良さそうだから入んない?』って言われてw

その日に専務の奥さんがゴハン食べに来なさいって呼んでくれてさ

ゴハン食べた後、俺ら2人に2万ずつ小遣いくれたのさ(笑)


ガキだったから嬉しくて、そのまま加藤と2人で高2の冬に組に入ったさ。


組の中ではさ…

『加藤は武闘派、俺は頭脳派』

って言われてきてさw


 2人して17歳から31歳まで一緒に続けたさ♪」
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